2017年09月 / 08月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫10月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:--  |  スポンサー広告  |  EDIT  |  Top↑

2009.04.29 (Wed)

ラファティは「つぎの酒につづく」といっている (嘘)

『トンデモ一行知識の逆襲』 P.55

 アメリカのワラウ・インディアンの処方はそれに比べるといくぶん実際
的だ。二日酔いになったら、奥さんに頼んで、ハンモックにミイラのように
縛りつけておいてもらうのだそうである。苦しさのあまり暴れたり、あるい
は迎え酒に手をのばしたりしないような生活の知恵だろう。
 同じくハイチのブードゥー教のまじないによる二日酔いの治療は、自分
を酔っ払わせた酒に呪いをかけるというもので、酒ビンのコルクに、十三
本のピンをつきさす、ということだが、これは酒をうらんで、次回からあまり
飲まないようにする効果はあるかもしれないが、二日酔いの症状を軽減
させるとはとても思えない。


フクロウの卵にカナリアのフライとは、かなりブッ飛んでいるような<古代ローマ人
で引用した文章の続きが、上の引用。

日本語のサイトを探しても唐沢俊一の文章をコピペしたようなものしか見つからない
が、二日酔い (hangover) 対策――さまざまな時代や地域の言い伝えを含む――は、
英文サイトでは定番ネタのひとつみたいなものと前回のエントリーで学習したので、
せっせとググってみることにした。

そうすると、ワラウ・インディアンの女性は、飲み過ぎの男性を世話するにあたり、二日
酔いがおさまるまで、ハンモックにミイラのように器用に縛って (?) おくと書いてある資料
が 1 個だけ見つかった。

http://blacklionsclub.com/introtococktails2.html
> In South America, the Warau Indian women took care of thier overindulgent
> males by deftly tying them like mummies in a hammocks until their hangovers
> passed.


困ったことに、見つかったのは本当にこれ 1 個だけなので、唐沢俊一のいう「苦しさの
あまり暴れたり、あるいは迎え酒に手をのばしたりしないような生活の知恵だろう」という
のは、どこから出てきたものかというのは依然謎のまま残ってしまうのだが……。

「迎え酒に手をのばしたりしないような」はまあよいとして、「苦しさのあまり暴れたり」
って、二日酔いで頭ズキズキ、身体もダルいときに、縛りつけてもらうのがよいくらい
暴れるものだろうか。そんな凶暴な二日酔いの男性がいたとして、彼を女性の力で縛り
つけることが容易に可能とも思えないのだが。というか、唐沢俊一は、二日酔いの男性
と、ドラマなどに出てくる麻薬の禁断症状で暴れる登場人物とを、混同しているのでは
ないかと思えてならない。

ちなみに、American Indians の二日酔い対策として、よく紹介されているのは、飲む前に
生のアーモンドを 6 個食べておけというもの。なぜ 6 個と決まっているのかは不明。

http://www.health911.com/remedies/rem_hang.htm
> American Indians claim that eating 6 raw almonds before imbibing helps prevent
> intoxication.


http://www.associatedcontent.com/article/485561/10_healthy_hangover_cures.html
> Before setting off to a venue where you know drink is going to be available, eat
> some almonds; wise American Indians advise taking six raw almonds before alcohol
> intake to help against getting drunk and peanut butter is an African remedy; so
> have one of these snacks before you go get drunk.



さて、ハイチでは「自分を酔っ払わせた酒に呪いをかけるというもので、酒ビンのコルク
に、十三本のピンをつきさす」という方は、真偽はともかく、英文サイトのあちこちで使わ
れているネタ。13 の黒いピン (13 black pins) または黒い頭のピン (13 black-headed
pins) と、ピンの色を黒に指定しているところも多い。

http://www.bradynet.com/bbs/russia/100211-0.html
> In Haiti, some stick 13 black-headed pins in the cork of the bottle that gave them
> the hangover, the Web site says.


http://www.telegraph.co.uk/news/newstopics/howaboutthat/5124936/Hangover-cures-from-pickled-eyeballs-to-citrus-armpits.html
> 8 In Haiti, those hit with a hangover make a voodoo doll from the bottle of alcohol
> which caused the hangover in the first place. They recommend sticking 13 black
> pins in the wine bottle's cork.


飲んだ酒瓶にコルクがなかったらどうするのという、もっともな突っ込みを入れている
ところもある。

http://www.sloshspot.com/blog/07-31-2008/The-15-Best-Hangover-Cures-From-Around-The-World-37
> 8. Voodoo
> Haitians place 13 pins into the cork of the bottle that did the damage. Not sure
> what the hell they do if the bottle is cork-less, but everyone loves a little black
> magic, right?


何箇所かで見つかりはするんだけど、唐沢俊一のいう「これは酒をうらんで、次回から
あまり飲まないようにする効果はあるかもしれないが」が、どこから出てきたものかは、
結局よくわからなかった。

13 本のピンをつきさすのは、あくまで自分が飲んで、二日酔いのもとになった酒の瓶の
コルクなんだけど……。「次回」に飲む酒とは関係がなさそうだし、「次回」を考えての
呪いと思わせるような記述はどこにも見あたらない。

スポンサーサイト

テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

13:38  |  『トンデモ一行知識の逆襲』間違い探し編 (138) +  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

コメントを投稿する


 管理者だけに表示  (非公開コメント投稿可能)

▲PageTop

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://tondemonai2.blog114.fc2.com/tb.php/91-e6be558b

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | BLOGTOP | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。