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2011.07.18 (Mon)

巨大化は放射能だけが原因ではない――たとえ SF 映画の話でも

『怪体新書』 P.20 ~ P.21

「ゴジラの生みの親 本多猪四郎監督追悼の意味で、というわけではないが、
今回は“放射能”について一席」
「どきどき」
カマキリ、アリ、クモ、タコ、バッタ、人間(男)、人間(女)、ヒル、サソリ、
サンゴ虫……いずれも’50年代、米のSF映画で“放射能”の影響により
巨大化した連中だ
「アリが巨大化するやつのタイトルはそのものズバリ『放射能X』」
日本でも『放射能X』の影響を受けた(?)巨大白アリの出てくる
『怪物ジオラ』という少年向けSF小説があったが(作者は『ゴジラ』の
香山滋)、その中の博士のセリフ
「放射能を直接浴びると、生物は巨大化し、間接的に浴びると奇形化する」
(ひえ-)
…というわけで「放射能」は洋の東西を問わず“怪物製造の妙薬”として
大活躍だ
(アンギラスは核実験によりねむりをさまされたというぞ)
(とてもヤバイ設定の液体人間)
(ラドンも第1作では口から)
(なんか吐いてましたが放射能はカンケーあるのか?)
「…でも なんぼなんでも近ごろ この手のコートームケーは
はやらなくなってきているのだ、と思ってたんですけどね」
(きゃーきゃーきゃー)
(わっはは)
「『ゴジラ』の最近のやつ観たらば よりいっそうおてがるに『放射能』
が使われててもう大ウケっす」
「老婆心ながらここで 改めて言っておくが 放射能を浴びて 影響を受けるのは
その生物の遺伝子で あって」
「子孫はひょっとして巨大化するかもしれないが、その浴びた当の生物が
みるみるでかくなることは ありえないのである」


それが「放射能汚染に関する正しい知識」なんですか、唐沢俊一先生
「原発に関する裏モノチックなネタならいくらもありますが」の唐沢俊一先生?

の続き。といっても、引用部分は、上の 2 つよりも前の部分。


さて、「いずれも’50年代、米のSF映画で“放射能”の影響により巨大化した連中だ」と
唐沢俊一はいうが、カマキリは、「“放射能”の影響により巨大化」という設定ではないの
では。

http://www28.tok2.com/home/sammy/scifi/mantis.html
>「死の大カマキリ」
>The Deadly Mantis
〈略〉
> 今まさに南氷洋付近の海上に浮かぶ島で、大きな火山の噴火が起きた。そこから
>遠く離れた北極圏では、まるでそれに呼応するかのように氷山が崩れだした。崩れて
>溶けだしたその大きな氷塊の中に潜むのは…。
> 死の大カマキリだ!


http://homepage3.nifty.com/housei/DeadlyMantis.htm
>『The Deadly Mantis』 1957年(『死の大かまきり』と訳されることがありますが本邦未
>公開のため正式な邦題ではありません)
〈略〉
> 冒頭ばーんと現れる世界地図。ナレーターが厳かに「ある出来事が予想もつかないよ
>うな反応を生み出すことがある」すると南極近くの小島で火山が爆発。するってぇとこれ
>がナレーションの通り思いがけない反応を生み出した。南極で爆発した火山がなぜか
>北極に影響を与え氷山が溶け出したのであります。割れて落ちる巨大な氷塊。この中
>にああ、あれはカマキリや、馬鹿でかいカマキリや。


http://video.google.com/videoplay?docid=3720153601000239694 を見ると、上の引用
に書かれている、その通りだし。


サソリについても引き金となっているのは火山の噴火。放射能だの核だのといった話は、
映画紹介の文章にもいっさい出てこない。

http://ja.wikipedia.org/wiki/黒い蠍
>黒い蠍(くろいさそり,原題The Black Scorpion)は、1957年、アメリカのアメックス・プロ
>が製作したモンスター映画。
〈略〉
>メキシコの僻地が得体の知れないものに襲われ、村が壊滅した。現場には原型もなく
>ひしゃげた自動車が残っていた。自動車にそれほどの重量を掛けた相手とは? 同地
>に隆起した新火山の研究に来ていた地質学者ハンク(リチャード・デニング)は、地下
>から現れた異形の巨体を認める。


http://movie.goo.ne.jp/movies/p2687/comment.html
>解説・あらすじ - 黒い蠍
>メキシコを舞台に、火山爆発によって生れた大蠍を主人公として作られた空想科学映
>画。ポール・ヨウィツの原作をデイヴィッド・ダンカンとロバート・ブリースが共同脚色、
>「大車輪」のエドワード・ルドウィグが監督した。


実際、http://www.youtube.com/watch?v=vfKakOgshxw でも、冒頭は火山の噴火。


タコも、「“放射能”の影響により巨大化」したわけではなく、こちらはもともとデカいのが
生息していたのが「水爆実験の影響で水面に姿を現し」たという話。だいたい海なんて、
放射能とか抜きで巨大生物がうようよ生息しているところじゃないか (←少し言い過ぎ、
http://www.youtube.com/watch?v=vRF-IBumntE で見る、タコはデカ過ぎ)。

http://angeleyes.dee.cc/sci_fi_classics4/sci_fi_classics4.html
>水爆と深海の怪物
>It Came From Beneath The Sea (1955)
> 深海に生息していた巨大タコが水爆実験の影響で水面に姿を現し、大都市サンフラ
>ンシスコを襲うというSFパニック映画。


「アンギラスは核実験によりねむりをさまされた」と唐沢俊一も書いているが、巨大タコの
映画はそれと似たパターンといえるかも。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ゴジラの逆襲
>「海洋漁業KK」の魚群探査機パイロットの月岡は、岩戸島に不時着した同僚の小林の
>救助に向かう。二人はそこでゴジラに襲われ、断崖に身を隠すが万事休してしまう。そ
>の時、恐ろしい雄叫びと共に、新たな巨大怪獣が現れ、ゴジラと激しい格闘を始めた。
>二大怪獣は揉み合いながら海に落ち、二人はからくも脱出することが出来た。
>数日後、大阪市警視庁では、東京から駆けつけた古生物学者山根恭平博士博士と、
>同僚の田所博士を招いての緊急会議が開かれた。月岡と小林の証言により、一方の
>怪獣は、ゴジラと同時代に生息した凶暴な肉食恐竜のアンキロサウルス、通称「アンギ
>ラス」であることが判明する。両者は水爆実験の影響で現代に蘇ったのだ。
〈略〉
>山根博士は、ゴジラを葬り去ることができる唯一の手段であるオキシジェン・デストロイ
>ヤーが芹沢博士の死によって使用できない以上、水爆実験の記憶から光を憎悪し向
>かって行くゴジラの性質に基づき、徹底した灯火管制を敷き、できる限り市街地から
>遠ざけるのが最良だと提言するのだった。



巨大ヒルの映画には……放射能も核実験も、ついでに火山も出てこない模様。

http://pub.ne.jp/kimako/?entry_id=2461753
>「低予算映画の王者」と呼ばれるロジャー・コーマンプロデュース。
〈略〉
>「 巨大ヒルの襲撃 」( The Giant LEECHES )
〈略〉
>とある沼地にて突然変異した巨大なヒルが人間を襲い血を吸いまくる!人間と巨大
>ヒルとの死闘がはじまる!
>・・・と、あらすじには書いてしまったけど・・・
>肝心の巨大ヒルの出番より、この映画、たっぷりお色気シーンがあるのに笑えました!
>こりゃ男性向きな映画でしょう。


この映画を紹介しているブログは他にもあって、そこで動画も見れるけど、ゴジラでいう
芹沢博士や山根博士にあたる登場人物が、何かと解説してくれるわけでもない。
(なお、全編を見るなら http://www.youtube.com/watch?v=NM0cT0BoZg0 とか)、

- http://ameblo.jp/denyoro/entry-10819572737.html
- http://monochromelight.blog65.fc2.com/blog-entry-25.html

英語版 Wikipedia にも、どうしてこんな化け物があらわれたのかという説明はない。

http://en.wikipedia.org/wiki/Attack_of_the_Giant_Leeches
> Attack of the Giant Leeches is a low-budget 1959 science fiction film from
> American International Pictures.
〈略〉
> In the Florida Everglades, a pair of larger-than-human, intelligent leeches are
> living in an underwater cave. They begin dragging local people down to their cave
> where they hold them prisoner and slowly drain them of blood.


とにかく、人間より少し大きめサイズのヒル人間 (知性もあるらしい) が、人間を洞窟に
引きずり込んでは血をすするという話で、理由も理屈もなく、こういう化け物がいたんだ、
いたんだからしょうがないだろう、という話みたいな……。


「サンゴ虫」ともなると、そんな映画あるのかという話になる。「巨大サンゴ虫 SF映画」で
ググったら、「もしかして: 巨大 ダンゴ虫 SF映画」と表示されるのだ……。しかも、巨大な
ダンゴ虫の方の映画も見つからないし。イモ虫なら見つかったけど。

http://short-short.blog.so-net.ne.jp/2011-05-01
>『大怪獣出現 世界最強怪獣メギラ登場!』を手に取りました。1957年製作の映画
>です。
>ジャケットの紹介文には――
>>カリフォルニアの海軍基地付近の海底で、地震に
>>よる裂け目から、核実験の放射能により巨大化し
>>たイモ虫状の怪獣が出現する。


その他参考 URL:
- http://blog.goo.ne.jp/goodman2008/e/023eca752008ea032b9aa5c18b0f8332


まあ、「’50年代、米のSF映画で“放射能”の影響により巨大化した連中」というのは、
たしかにたくさん (?) いるようで、唐沢俊一のいう『放射能X』のアリもそのひとつだ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/放射能X
>『放射能X』(ほうしゃのうえっくす、原題Them!)は、1953年ワーナー・ブラザーズ社製作
>のモンスター映画。1954年、公開。
〈略〉
>1950年代、冷戦下という時代背景を受けてハリウッドで先を争うように「放射能による
>巨大生物」映画が製作された中、この作品はその最高峰と位置づけられている。
〈略〉
>その正体は、打ち続く核実験の影響により巨大化した蟻で、砂漠の地下は、彼らの巨
>大な蟻塚と化していた。


(動画は http://www.mevio.com/episode/242336/them-1954#show-nowplaying で)。


クモについても、『世紀の怪物/タランチュラの襲撃』というのがある。人口問題に、絶対
成長促進薬に、マッドサイエンティスト、という感じか。

http://homepage3.nifty.com/housei/Tarantula.htm
>『世紀の怪物/タランチュラの襲撃』(『Tarantula』 1955年)
〈略〉
> 「私は成長促進薬を作っている。現在の地球の人口は20億人だ、今までの人口増加
>率からいくと1975年には30億、2000年には3,625,000,000人になってしまうのだ。これ
>だけの人口を養うには絶対成長促進薬が必要なのだ」どうやら博士、この成長促進薬
>はアイソトープの放射線を使っている模様。「ははあ、やっぱり凄い研究をされておるの
>ですなあ」マットすっかり感心してしまいます(笑)。


http://movie.goo.ne.jp/movies/p4910/story.html
>あらすじ - 世紀の怪物 タランチュラの襲撃
>アリゾナのデザート・ロック。町はずれの砂漠に生物学者ディーマー博士(レオ・G・キャ
>ロル)の研究所があった。博士はここで2人の助手、ジェコブとランドを相手に、原子力を
>応用した秘密の人口栄養素の研究を続けていた。


(動画は http://video.google.com/videoplay?docid=2918092679104442496 で)。


ただし、放射能も核実験も関係なさそうな巨大クモ映画もある。とにかく、いたんだよっ、と
いうパターン。でも、邦題は「吸血原子蜘蛛」と、「原子」の文字がついていたり。

http://angeleyes.dee.cc/american_international_2/american_international_2.html
>吸血原子蜘蛛
>Earth vs. the Spider (1958)
〈略〉
>アメリカの片田舎の洞窟で発見された巨大な蜘蛛が大暴れし、閑静な地方都市を恐怖
>のどん底に突き落とすというお話だ。


http://homepage3.nifty.com/housei/THESPIDER.htm
>『吸血原子蜘蛛』(『EARTH VS. THE SPIDER』1958年)、バート・I・ゴ-ドン師匠の巨大
>虫もの。何の説明もなく出現したでっかいタランチュラがぎいーぎいーと鳴きながら気の
>いい田舎町の人々を追い掛け回します。


http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=5632
>しかも、邦題では“原子”と銘打っているが、核とは何の関係も無いただでかい蜘蛛が
>でて来るだけ。なのに怖い。さすが、巨大生物ものの権威B・I・ゴードン、手慣れた
>マスク合成で恐怖に陥った街を活写して、この手の作品は予算よりセンスだと証明して
>みせる。


その他参考 URL:
- http://www5b.biglobe.ne.jp/~madison/worst/action/evs.html

(動画は http://www.veoh.com/watch/v21087117AW6DAgh7 で)。


「バッタ、人間(男)」については、それぞれ『世界終末の序曲』 (Beginning of the End)、
『戦慄!プルトニウム人間』 (The Amazing Colossal Man) というのがある。

http://blogs.yahoo.co.jp/baruzi1968/folder/1531990.html
>世界終末の序曲
〈略〉
>そうなんです。これ、放射能の影響で、バッタみたいな奴が、車位の大きさに巨大化す
>るそれこそバッタもん怪獣映画なんですわ。


http://ja.wikipedia.org/wiki/世界終末の序曲
>『世界終末の序曲』(英: Beginning of the End)は、1957年のアメリカ映画。日本では
>劇場未公開。
〈略〉
>放射能によって巨大化したバッタの大軍が街を襲う。


(動画は http://www.youtube.com/watch?v=jeJrGcfEiIc ?)


http://movie.goo.ne.jp/movies/p10701/story.html
>戦慄!プルトニウム人間
〈略〉
>グレン・マニング陸軍大佐(グレン・ランガン)は、プルトニウム爆弾の演習中に誤って被
>爆してしまう。婚約者のキャロル(キャシー・ダウンズ)も病院に駆けつけるが、彼は全身
>に大やけどを負ったにもかかわらず、奇跡的に命をとりとめた。それどころか、翌日には
>全身の皮膚が元通りに再生していた。マニングは回復後、一日に2~3メートルずつ成
>長し始め、軍の機密事項として基地に隔離された。キャロルは巨人となった彼と再会
>し、彼の細胞交代のバランスが崩れた結果、急成長したことを知る。リンストロウム博
>士(ウィリアム・ハドソン)ら科学者たちが治療法を研究したが、彼の心臓はほかの器官
>の成長に追いつかず、早く成長を止めなければいずれ死亡することが明らかになった。
>自暴自棄となったマニングは基地を抜け出し、ラスベガスの町に姿を現す。


http://ja.wikipedia.org/wiki/戦慄!プルトニウム人間
>『戦慄!プルトニウム人間』(せんりつぷるとにうむにんげん、The Amazing Colossal
>Man)は、1957年公開のアメリカ合衆国の映画。バート・I・ゴードンが製作・監督・脚本・
>特殊効果を努め、AIPが配給したSF映画である。
〈略〉
>ネバダ砂漠で行われたプルトニウム爆弾の実験で、誤って被曝しながら命を取りとめた
>マニング中佐[1]は、全身が巨大化を始めた。婚約者のキャロルも駆けつける中、陸軍
>は事態を隠蔽するために彼を隔離するが、巨人となったマニングは精神にも異常をきた
>し、基地から逃亡してラスベガスに出現する。
〈略〉
>リンドストーム役のウィリアム・ハドソンは、本作の共同脚本家マーク・ハンナが脚本を
>書いた翌年の『妖怪巨大女』[2]にも出演した。


(動画は http://www.youtube.com/watch?v=zOjtbQl3pcA より)


さて、すぐ上に引用した Wikipedia にある『妖怪巨大女』 (妖怪かよ……) こそが、唐沢
俊一のいう「人間(女)」のはずなのだが、これを巨大化させたのは、放射能ではなくて
UFO とのことで。

http://ja.wikipedia.org/wiki/巨大娘
>1958年に公開されたアメリカ映画「Attack of the 50 Foot Woman」(邦題「妖怪巨大
>女」)は、巨大な女性像が登場するフィクションにおけるエポックメイキング的な作品であ
>る。主人公・ナンシーがUFOによって訳もわからず巨大化させられ、最初は戸惑いつつ
>もその巨大な体躯で浮気性の夫に対して復讐すると言うストーリーの本作は観衆に強
>いインパクトを与え、1993年にダリル・ハンナ主演でリメイクされたのを始めパロディも
>多数製作された。


(動画は http://www.youtube.com/watch?v=MBm1zwN602I より)


ええと、つまり、「カマキリ、アリ、クモ、タコ、バッタ、人間(男)、人間(女)、ヒル、サソリ、
サンゴ虫」のうち、「SF映画で“放射能”の影響により巨大化」したと確認できたのは、
「アリ、クモ、バッタ、人間(男)」だけということに。勝率半分以下じゃん……。

要するに、巨大生物を出したいと思うならば、放射能による巨大化だろうが、秘境 (海を
含む) に潜んでいた謎の生き物だろうが、氷漬けになっていた古代生物だろうが、マッド
サイエンティストの産物だろうが、作り手は好きに選べばよいと思うし、実際にそうして
きたということだろう。


その他、描き文字の分を見ても、液体人間は放射能 (放射線) と関係あるとして、ラドンは
関係なさそうだし、なあ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/美女と液体人間
>本作の設定では「強い放射線を浴びた生物は液体状に変化し、液体生物と呼ぶべき
>別の生物になる」とされ、真木博士がカエルを使って公開実験を行っている。


http://ja.wikipedia.org/wiki/空の大怪獣ラドン
>落盤で坑道の奥に閉じ込められた彼が見たものは、地底の大空洞で卵から孵化し、
>メガヌロンをついばむ巨大な生物だった。柏木久一郎博士の調査団に同行して阿蘇に
>赴いた河村の眼前で、古代翼竜の大怪獣ラドンがはばたいた。


「“怪物製造の妙薬”」は、何も「放射能」に限ったものではなかった、というところか。


さて、唐沢俊一は、「放射能を浴びて 影響を受けるのは その生物の遺伝子で あって
子孫はひょっとして巨大化するかもしれないが、その浴びた当の生物が みるみるでかく
なることは ありえないのである」という。

しかし、「子孫はひょっとして巨大化」というだけでも充分怖いのでは。少なくとも、SF や
ホラー映画のネタにするには差し支えのないくらいには。放射能を浴びた個体――カマキリ
でもアリでもクモでも何でも――の子孫が巨大化して人間を襲うという話にすればよいのだ
から。数年程度のタイムラグは障害にならないだろう。

まあ陸上の生物だったら、少しくらいの巨大化はともかく、限度を超えて巨大化すると、
重力の影響は、食物の確保はどうするという問題が出てくるとは思うが、おいといて。

植物はどうなんだろうと、ふと思った。

http://ja.wikipedia.org/wiki/チェルノブイリ原子力発電所事故
>また、植物に限らず動物や昆虫の奇形化・巨大化も一部で起こった[要出典]。

「要出典」とのことだし「動物や昆虫」はおいておくとしても、植物の巨大化の話は最近よく
聞くような。

http://1tamachan.blog31.fc2.com/blog-entry-1891.html
>北海道産の玉ねぎが傷んだので、土に埋めといたら芽が出てきて、こんなに大きく成長
>しました。
>大きな八つ手の葉っぱ、葉柄の長さが50cm以上も有る。
>巨大化したタンポポの葉

>当地に住んで10年になるが、この現象は初めての事。
>変わった事は311東電福島原発事故以後、常時、「放射線量が0.15μsv/h位有る事
>です。
>そこで飯山さんの「放射線テロメア破壊説」だと、スンナリと理解出来ます。
>放射線→テロメア破壊→種のタガが外れ、細胞増殖→巨大化ですね。


ちょっと気になったのは、下記の日刊ゲンダイの記事。

http://www.asyura2.com/11/genpatu13/msg/446.html
http://gendai.net/articles/view/syakai/131166
>2011年6月23日 掲載 日刊ゲンダイ

> 原発 放射能汚染の影響か?

> 基準値を超える放射性物質が出た「足柄茶」の産地・神奈川県では、高さ2メートル、
>茎の直径約10センチの巨大化したノゲシ(キク科)や寺の境内に一部膨れ上がった
>葉っぱを見たなど日刊ゲンダイ本紙にも続々情報が寄せられている。
> 不気味な事態だが、放射性物質との因果関係はあるのか? 東北大学大学院准教
>授の日出間純氏(環境遺伝生態学)はこう解説する。
>「今の放射線量ではすぐに奇形が出る可能性は少ない。育っている植物が放射能を
>浴びた場合、枯れることはありますが、育ちながら浴びて奇形化することは生理学的に
>は低いです。特に植物は放射線に対して動物や人間よりも強い。ただ、一定線量を長
>期間浴び続けたら、奇形が起きる可能性はあります。それが1年後なのか、50年後、
>100年後なのかわからないのが難しいところです」


「育ちながら浴びて奇形化することは生理学的には低い」――ということは、「ありえない
とは言い切れない」ということなのか、と。

それと、「放射線に対して動物や人間よりも強い」という「植物」が、チェルノブイリ原発の
周辺では、以下の状態になったということも気になった。

http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/JHT/JHT9509.html
>興味深いのは、多くの種類で、事故が起きた1986年よりも1987年の値の方が大きな
>染色体異常を示していることである。ガンマ線量率では、1987年7月は1986年7月の
>2~7分の1になっているにもかかわらずである。87年での増加の理由はいくつか考え
>られるが、放射能の植物への取り込みが増加したこと、遺伝的損傷により修復機能が
>減退したことなどが関係しているであろう。
〈略〉
>形態学的調査
>茎の歪みや塊状化、葉の異形や縮み、花序の異形、全体の縮小や巨大化など、さまざ
>まな形態学的変化が、30km圏の植物群落で認められている。図2には、へらおおばこ
>の穂、やなぎたんぽぽの茎頂、ガリュームの花柄、ほそばうんらんの茎の形態異常を
>示す。形態異常は、多年草に多く認められている。多年草の感受性が大きいのは再生
>組織の被曝が継続するためであろう。また、単性生殖種も大きな放射線感受性を示し
>ている。


その他参考 URL:
- http://ja.wikipedia.org/wiki/テロメア
- http://ja.wikipedia.org/wiki/先端巨大症

おまけ (見始めると止まらなくなったw):
- http://karapaia.livedoor.biz/archives/51472001.html
- http://karapaia.livedoor.biz/archives/51742431.html
- http://karapaia.livedoor.biz/archives/51767687.html
- http://karapaia.livedoor.biz/archives/51444336.html
- http://karapaia.livedoor.biz/archives/51746366.html
- http://karapaia.livedoor.biz/archives/51992850.html
- http://blog.livedoor.jp/himasoku123/archives/51505510.html

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Comment

http://ja.wikipedia.org/wiki/突然変異
>突然変異(とつぜんへんい)は生物学の用語で、単に変異とも言う。ある集団の
>大多数の形質と異なる形質を持つようになること。DNAあるいはRNA上の塩基
>配列に物理的変化が生じることを遺伝子突然変異といい、染色体の数や構造に
>変化が生じることを染色体突然変異という。突然変異の結果遺伝情報にも変化
>が表れる。
〈略〉
>個体レベルでは発ガンや機能不全などの原因となり、長い目で見ると進化の
>原動力ともなっている。多細胞生物の場合は、変異が進化の原動力となるのは
>生殖細胞に起こり子孫に伝えられた場合に限られる。
〈略〉
>ただし細胞や個体が突然変異を起こしたとしても、細胞なら分裂能力、個体なら
>繁殖能力を持たない場合も多く、変異したものがその個体のみで終わってしまう
>場合も少なくない。また個体の場合は、繁殖能力を持っていたとしても、必ずし
>も変異したDNA部分が遺伝されるわけではないので、やはり変異が遺伝される
>とは限らない。

http://www.weblio.jp/content/突然変異
>三省堂 大辞林
>とつぜん-へんい 5 【突然変異】
>生物の形質に親と異なった形質が生じ、これが遺伝する現象。遺伝子の構造上
>の変化(遺伝子突然変異)、染色体の構造上の変化(染色体異常)が原因。
>放射線や化学物質により人工的に起こしたものを人為突然変異という。偶然変異。

>原子力防災基礎用語集
>突然変異
>DNAに刻まれた遺伝情報に生じた異常のこと。がん遺伝子やがん抑制遺伝子
>に突然変異が起こると、がん発症の誘因となることがある。放射線は突然変異
>を引き起こすさまざまな要因の一つだが、放射線被ばくに特徴的な突然変異は
>存在しない。

「異なる形質を持つ」ようになって、それは遺伝子や染色体が変化しているので、
獲得形質と違って遺伝するかもよ、でも「個体なら繁殖能力を持たない場合も多く」
(常に持たないわけではない) て、何やかんやで「変異が遺伝されるとは限らない」
というのが混乱の原因のひとつでしょうか。辞書の定義だと「これが遺伝する現象」
となっていたりしますし。

「変異が進化の原動力となるのは生殖細胞に起こり子孫に伝えられた場合に限ら
れる」というので、そういえば、やれ進化だ DNA だという文脈で突然変異が語られ
る場合には、形質が遺伝するかどうかに、もっぱらスポットがあてられますね。

で、今回の唐沢俊一は、遺伝するしないの議論の対象となる、個体の形質の変異
の方をばっさり否定――ということになりそうな。
トンデモない一行知識 |  2011年07月22日(金) 08:34 |  URL |  【コメント編集】

突然変異が遺伝するかしないかというのは実は非常にシンプルなことです。
要は子供はどうやったら出来ますか?ということ
お父さんとお母さんが夜、裸でプロレスごっこをすると出来るわけですが
結局のところは、
お父さんの精子とお母さんの卵子の染色体を半分ずつ受け継いだ
受精卵が出来て、それが分裂を繰り返して子供になるわけです。

胃癌になって胃の遺伝子が壊れたからって精子や卵子の遺伝子は壊れません。
逆に、下腹部にX線をあてて精子や卵子に遺伝子異常を起こせば
それは子供に受け継がれるわけです。

先天的な突然変異ははじめから遺伝子が変化しているわけですから
精子や卵子の遺伝子も変化しているわけです。
後天的な突然変異の場合、精子や卵子の遺伝子が変化しているかは
どうやって突然変異したのかによるわけです。

あと、SFなどでは突然変異(ミュータント)は1代限りで生殖機能がないという
設定が良くありますがこの辺も勘違いしてる人が多くてちょっとヘンな設定とか見かけます
突然変異が遺伝しないなら、突然変異による進化なんて起こりませんよと

基本的に1代限りなんてのは、そういう風に遺伝子をいじったか
遺伝子いじりすぎて異種配合とみなされて子供が出来ないかですよと
まあ、そんな感じです。
金平糖 |  2011年07月21日(木) 01:16 |  URL |  【コメント編集】

唐沢俊一と同じようなことを書いている人もいて、何か日本 SF 界隈のどこかに、
FAQ みたいな感じで用意されていた元ネタがあるんじゃないかと思っています。

http://ashes.way-nifty.com/bcad/2011/06/post-8156.html
>アメリカに戻って「戦慄!プルトニウム人間」(1957)およびその続編「巨人獣」
>(1958)。放射能Xやゴジラから一歩進み、〈放射能〉は人間に直接の悪さをする
>ようになる。放射線を浴びた人間が巨大化して暴れだすのだ。

>基本的なことだが、放射線を浴びて起きる突然変異は次世代以降にしか現れない。
>その点でもこれら〈巨大化〉はおかしい。


これとは対照的 (?) に、「放射線障害は遺伝しない。それは癌(個体変異)が遺伝
しないから」「『放射線で遺伝子が傷つくと子孫まで遺伝する』と思っている人は、
高校の生物の教科書を読んだほうがいい」といっている人もいて、もう何が何だか。

http://2log.jp/news/1303901210#
トンデモない一行知識 |  2011年07月20日(水) 23:45 |  URL |  【コメント編集】

>「子孫はひょっとして巨大化するかもしれないが、その浴びた当の生物が
>みるみるでかくなることは ありえないのである」

成長ホルモンの異常分泌などで異常成長することはあるので
放射線で脳が傷つけば当の生物が巨大化しても何の不思議もない。
脳下垂体のガン化あたりで成長が止まらなくなることは充分考えられる
この場合はまあ、大抵奇形化するだろうけど

大体、遺伝子が壊れるならその壊れた遺伝子の情報で成長、再生を行おうとするわけで
ありえないのである なんてどこから出てくるのか不思議としか思えない。

金平糖 |  2011年07月20日(水) 03:42 |  URL |  【コメント編集】

を、巨大タンポポ……と思ったら去年の画像だったりする場合がありますし。
http://www.hi-ho.ne.jp/ueoka/aiki-tanrenbo.htm

http://ameblo.jp/satoyan-2012/entry-10881608307.html
に『夢』の動画がありましたが、これはもうタンポポが巨大化したのか人間が
縮んだのかわからなかったり。^^;

でも、本文にもリンクした http://karapaia.livedoor.biz/archives/51472001.html
というのがあるのですが、これを見て、自分は巨大化生物なしでも、縮尺の狂った
世界は、結構ツボかもとも思ったのでした。何かシュールなのが好き、みたいな。

>なにも放射能による影響に限定しなくてもと。

そうですよね、特に水中は、特に放射能なんて要らないと思います。

サンゴ虫は、

http://ari3tsu.ti-da.net/e2352859.html
>良く見ると小さな花のようなものがいっぱい咲いています。
>これは,サンゴ虫(ポリプ)で触手は8本あり羽状触手(うじょうしょくしゅ)といい
>ます。これでプランクトンなどの微生物を捕獲し栄養としています。

で、画像拡大するとイソギンチャク型のように見えます。

と、ここで、もしかしたら巨大イソギンチャク登場の映画があるかもと思って捜した
のですが、うまく見つけられませんでした。これは↓70年代だから違うでしょうし。

http://plaza.rakuten.co.jp/007century/diary/200907170000/
トンデモない一行知識 |  2011年07月18日(月) 22:52 |  URL |  【コメント編集】

●たんぽぽ

黒澤明さんの「夢」を思い出しました。
巨大タンポポがぽこぽこ生えているところを。

巨大化したなんとか、というなら神話などにもよく見かけるし、なにも放射能による影響に限定しなくてもと。
サンゴ虫ってサンゴを構成している単体のことかしらん?サンゴが巨大化しても平和な南洋というイメージになるような
サンゴでなく巨大イソギンチャク?

とりとり |  2011年07月18日(月) 21:34 |  URL |  【コメント編集】

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