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2010.12.31 (Fri)

ゴーストはニューイヤーの幻

http://www.tobunken.com/news/news20101219000639.html

イベント
2010年12月19日投稿
天職でなかった(?)男 【訃報 池部良】
〈略〉
……この人には実はご迷惑をかけて(?)いる。
潮健児氏の自伝『星を喰った男』を上梓するとき、帯に潮さんが『残侠伝』
で共演して親しくしてくれた池部さんの言葉が欲しい、と言うので、電話して
お願いをした。電話口に出た池部さんは
「潮ちゃんのためなら書きますよ」
とおっしゃってくれたが、清川虹子さんが
「良ちゃんともあろう人にわざわざ書いてもらうなんて失礼だわ。あなた
書いて、名前だけお借りしなさいな」
とおっしゃり、仕方なく私が代筆、というかゴーストで書いた。ちょっと面白く
書いてやろうと“最近の役者は役者のようなものでしかない”みたいなこと
を書いてしまい(私も若かった)、書いてからどうか、と思ったのだが、潮さん
自身がその文章を持って池部さんのお宅に伺い、見せたら、池部さんは
苦笑して
「面白いじゃない」
と言っておられたとか。若気の至り、お許しくださいと泉下に祈るしかない。

池部さんは潮さんのパーティにも出席してくださり、
「僕が撮影所で潮ちゃんにつけたあだ名が“ピラニア”で、それが東映内で
流行り、後のピラニア軍団の名前の元となった。あの名前は僕と潮ちゃん
にマルCがある」
と、ユーモアたっぷりのスピーチをしてくださった。実はこのとき、鼻梁など
がげっそりとこけ、かつての二枚目のイメージがだいぶ損なわれていたよう
に感じたのだが、後で聞いたら、持病のマラリアで熱が出て、出席もあや
ぶまれたのを“潮ちゃんの一世一代だから”と、病を押して出席してくれた
とのことだった。あの時のお礼とお詫びもまた、伝えられぬまま、だった。
92という長命ではあったが、いつでも、いつまでもいてくれる人、と思って
いたのである。


なぜかなかったことにされている池部良主役の文芸作品」と同じく、池部良について
だが、今回は潮健児関連で。

参考:
潮さんの彼女、メフィストの帽子
『星を喰った男』の著者が潮健児というのは単行本の嘘だったの?
『星を喰った男』の著者が唐沢俊一というのは文庫版の嘘だとしか
『星を喰った男』の「文庫版あとがき」 1 ページ目
『星を喰った男』の「文庫版あとがき」 2 ページ目
『星を喰った男』の「文庫版あとがき」 3 ページ目
星を喰った男を食い物にした男、唐沢俊一
文庫版の『星を喰った男』には載っていないこと
『星を喰った男』でも時空を歪ませた唐沢俊一であった
唐沢俊一と潮健児の過ごした平成の 2 年間と数ヶ月について
Amazon に怒るも唐沢俊一に怒るも早川書房に怒るも……自由だー!

なかでも、「文庫版の『星を喰った男』には載っていないこと」と、「Amazon に怒るも
唐沢俊一に怒るも早川書房に怒るも……自由だー!
」と関連が深いかも。

ちなみに、「後のピラニア軍団の名前の元」という話は、『星を喰った男』の中にも登場。

『星を喰った男』 P.153
>健さんの任侠映画で、僕が池部良さんをドスで刺し殺すシーンがあるんですが、その
>ときの僕がすさまじくこわい顔をしていた、というんで池部さんが僕のことを
>「ピラニアさん、ピラニアさん」
>と呼ぶようになったんです。それが撮影スタッフにもひろがって……それを思うと、本
>当に僕は彼らの元祖かな、といい気分になるんです。



さて、「私が代筆、というかゴーストで書いた」で思い出すのは、「唐沢俊一検証blog
の方で以前取り上げられた、岡田斗司夫は「ストーリー」のことを唐沢俊一みたいに
「ストーリィ」とは表記しません問題である。以下、「専攻少女。」より。

http://d.hatena.ne.jp/kensyouhan/20101119
>『復讐医バロン』のオビには岡田斗司夫が推薦の言葉を書いている。

>>唐沢俊一と言えば脳天気教養モノ、とだけ思い込んでいるアナタ、この『復讐医
>>バロン』を読んでごらん。薄幸の少女たちと、謎の医者。唐沢原作ものってストー
>>リィ中に必ずキャラクターの交錯があって、そこにドラマが発生している。ドロドロの
>>グチョグチョ話に見えて実は“本格ロマンス”なのだ。他に日本でコレやっているの
>>は全盛期の黒沢だけですよ!

>…いくらなんでもホメすぎだろう、と笑ってしまったのだが、「あれ?」と思ったのは
>「ストーリィ」という唐沢俊一独特の言葉遣いがあること。岡田斗司夫はふだん
>「ストーリー」と書いているはずなのだが。…まさか、『星を喰った男』の池部良と同じ
>パターン? 


「『星を喰った男』の池部良」のリンク先は、「黒い未来予想図。」のエントリーで、そこで
紹介されているのは、『文筆業サバイバル塾』に唐沢俊一が書いている内容。

http://d.hatena.ne.jp/kensyouhan/20090623/1245746470
>それから『星を喰った男』に関してはP.19にも記述がある。

>> で、たとえ文章の本文を書いても、「あとがきまでゴーストライターが書かなきゃ
>>いけないのか?」と言いますと、書きます。さっき言った潮健児の『星を喰った男』
>>の帯の文は池部良さんが書いているということになっているんですけれども、あれ
>>も池部良さんに「お願いします」と言ったら、「うん、いいよいいよ」「いつごろまでに
>>文章をお願いできますか?」「君、書いといて」と。だから名前だけですね。


……帯?

ここでやっと、唐沢俊一の今回の“追討”の文章にも、「帯に潮さんが『残侠伝』で共演
して親しくしてくれた池部さんの言葉が欲しい、と言うので、電話してお願いをした」と、
「帯」という文字があることに気がついた。

藤岡真blog」の「徹底検証 唐沢俊一追討日記 その33 池部良」でも当然「帯」。

http://d.hatena.ne.jp/sfx76077/20101221/1281424428
> そのエッセイだ。池部は日本文芸大賞を受賞した著名なエッセイスト。唐沢はそん
>なことも知らないようだね。洒脱なユーモア溢れるエッセイを、実際に読んでいりゃ
>あ、上のような間抜けなことは書かないだろうし、ゴーストライターとして帯の代筆を
>するなんて暴挙に走りっこないからね。そもそも、清川虹子の言い分が全く理解出来
>ない。池部良が納得して書いてくれると言っている文章を、なんで唐沢みたいなチン
>ピラが代筆しなければならんのか。清川が本当にこんなことを言ったとしたって、突っ
>ぱねて池部の文章を載せるのが正道だろうし、故人である清川虹子のせいにしてい
>るけど、これは唐沢が勝手にやったことなんじゃないのか。


そもそも、唐沢俊一の「私が代筆、というかゴーストで書いた」という記述を目にした
とき、えっ、こんなことを書いて、唐沢俊一以外の登場人物たちはもちろん、唐沢俊一
だって、何の得もしないだろうにと思ってずいぶん混乱したのだった。

それで、一週間前 (12/25) のツイート http://twilog.org/baudrateRA/date-101225

http://twitter.com/baudrateRA/status/18443977913008128
-------
唐沢俊一の池部良“追討”が「買うならこちら(単行本のこと)がお勧め。池部良氏と
清川虹子氏の序文も読みごたえあります」との評の意趣返しだったらどうしよう…とふと
思った。
http://tondemonai2.web.fc2.com/814.html #tondemo #唐沢俊一
-------
などと書いたりしていたのだった。

ちなみに、ここで削除されたのはなぜだと騒がれていた Amazon のレビューは復活し、
今は http://www.amazon.co.jp/dp/4150305633 にちゃんと掲載されている。「買うなら
こちら(単行本のこと)がお勧め。池部良氏と清川虹子氏の序文も読みごたえあります」
というのは、いったん削除されたレビューを書いた人が自分のサイトにアップした文章
の一部だったのだけど、現在はリンク切れになっている模様。

で、ええと、何がいいたいかというと、その時点では、唐沢俊一のいう「“最近の役者は
役者のようなものでしかない”みたいなこと」は、てっきり上でいう「序文」、以下に引用
する『推薦の言葉』のことだと思っていて、これは「帯」とは別ではないかということで。

『星を喰った男』 P.2
>『本物のプロ』
> およそ今日このごろほど、本物のプロとしてのキャリアを積んだ“映画俳優”が必要
>とされているときはないだろう。テレビやビデオで常時、“映画俳優らしきもの”がひと
>びとの目に触れている時代にこういうことを言うのはヘソ曲がりのようにも聞こえるだ
>ろうが……。この本をぜひ一読していただきたい。プロの俳優とはどういう修行を積ん
>できた人間か、またどういう多彩な経験を自分の肥やしとしてきた人物かがわかる筈
>である。潮ちゃん、お互い、まだ若い。共に再び映画の黄金時代を作っていこうじゃな
>いか。

>日本映画俳優協会理事長・池部 良


上に引用の文章があるのは、本の中の 2 ページ目である。

以前、「文庫版の『星を喰った男』には載っていないこと」のエントリーに書いたのだが、
バンダイの単行本の潮健児による後書きには、「拙い本に対し過分のお言葉をお寄せ
いただきました清川虹子様、池部良様」などの記述があったのだが、早川の文庫本
からは何の断りもなく削除されている。『推薦の言葉』には、池部良と並んで清川虹子
の文章もあったのだが、これが早川の文庫本――著者が潮健児から唐沢俊一に変更
されている――には存在しないせいだろう。

ちなみに、「仕事の枠を超えてこの本に入れ込んでくださったバンダイの加藤智課長」
に「なみきたかしさん、藤井敏夫さん、装丁・イラストレーションを引きうけてくれた片山
雅博さん」も容赦なく削除、である。

で、「帯」問題に話を戻すと、自分がバンダイの『星を喰った男』を買ったのは Amazon
の中古で、帯はついていなかった。

では、池部良による推薦の言葉は、帯にも印刷されていたという話ではないかという
と、http://members.jcom.home.ne.jp/anamon/kin-0150.jpg のような小さな画像しか
なくてよく読めないのだけど、「名脇役潮健児の人生は/まさに戦後映画史そのもの/
すべての映画ファンに捧げる/○○な映画人たちの○○○」で、まあ多分これは違う。
池部良の言葉を帯に書くなら、池部良という名前を前面に出すだろうから。

唐沢俊一のいう「“最近の役者は役者のようなものでしかない”みたいなこと」は、この
帯には書かれていないと断言してしまってよいだろう。

さて、この帯の代筆問題は、孔明人形の件 (ここを参照) と似たパターンで、すでに
唐沢俊一検証blog」の「燃える盗魂。」で指摘されているように、『文筆業サバイバル
塾』では池部良に「君、書いといて」だったのが、今回の“追討”では、「清川虹子さん
が『良ちゃんともあろう人にわざわざ書いてもらうなんて失礼だわ。あなた書いて、名前
だけお借りしなさいな』とおっしゃり、仕方なく私が代筆、というかゴーストで書いた」
――と清川虹子のせいにされている。つまり、少なくともどちらか片方はガセ。

そして、2 つのパターンで一貫している「帯」というのも多分ガセ。

このバンダイから出た方の『星を喰った男』は、かなり昔の本 (1993 年) とはいえ、
唐沢俊一にとっては印象深い本だろうに、 ずいぶん記憶があいまいなものなのだなあ
と思う。また、今回の池部良の訃報に際し、この本の推薦文のことを「私が代筆、という
かゴーストで書いた」などと話題にしたくせに、この本を書棚から探して手に取ってみる
なんてことはいっさいしなかったのだなあ……と。

手に取っていたら、「帯」問題も訂正されていただろうし、「“映画俳優らしきもの”」が
「“最近の役者は役者のようなものでしかない”みたいなこと」に変換されたりしなかった
だろうと思う。


それにしても……と思う。今回、「仕方なく私が代筆、というかゴーストで書いた」などと
書いた動機は何だったんだろうか、と。

「“映画俳優らしきもの”」の文章は、池部良のような名優が書いたものならともかく、
唐沢俊一のような演技の素人が書いたものだとするととたんに価値がなくなってしまう
ものだと思うが、唐沢俊一にしたら、名エッセイストの代役をつとめた偉い僕ということ
にでもなるのだろうか。

しかし、個人的には、こうも堂々とゴースト宣言をされると、今後唐沢俊一が、これは
潮健児の遺稿だとかいって本を出したとしても、本当に潮健児が書いたものか信用
できないと世間から思われるだけではないかと思うのだが。

『星を喰った男』 「編集・構成を終えて」 (単行本) P.344

 その潮さんの書き下ろされた原稿は、この本に直せば優に五百ページを超え、
とても一冊としてまとめきれるものではなかった。涙をのんで削除したエピソード
の分量は、元原稿の三分の一にもあたる。例の41222のくだり始め、ノゾキの
話など、潮さんが今まで喰ってきた大スターたちの抱腹絶倒の逸話が、まだまだ
山ほど残っているのだ。
 いつの日か、これらの原稿も含め、さらなる傑作な逸話を加えて『星を喰った男』
パート2、パート3を出すことが、僕のファンとしての次なる仕事である。ぜひとも、
読者のみなさんのエールを期待するものであります。


ああ、まあ、早川の『星を喰った男』を、潮健児著ではなく唐沢俊一編・著ということに
してしまった時点で、どうせ「潮さんの書き下ろされた原稿」ということは、なかったこと
になり、誰の目にもふれることなく幻と消えることは決定済みだから変わらないのか。

「元原稿の三分の一にもあたる」という「涙をのんで削除したエピソード」は、唐沢俊一
の雑学本や裏モノ日記にこっそりと紛れ込んでいるのかもしれない。ただし、「潮健児
のマントの陰に隠れるわけにもいかないヒロポンのネタ
」に書いたように、『星を喰った
男』のエピソードを黙って劣化コピーさせて『トンデモ一行知識の逆襲』にガセを書いた
唐沢俊一である。潮健児のチェックもバンダイのチェックもなしで発表された文章が、
ガセでないマトモなものとなっている可能性は極めて低いだろう。残念なことである。

以下、残念ついでに、「仕方なく私が代筆、というかゴーストで書いた」は本当かどうか
について、テキトーに可能性を列挙してみたい。

・帯も推薦文も唐沢俊一の手によるものではなかったが、とにかく自分の書いたものと
 いうことにしたかった。帯だか序文だかわからなくなっているのは、本当は自分の
 書いたものではなく、池部良本人またはバンダイの人の書いたものであるため。

・推薦文の代筆をしたわけではなく、帯の文句を唐沢俊一が書いただけ。帯の文句も
 池部良にとかいう話が持ち上がったことがあったので、それとごっちゃになった。

・推薦文の代筆をしたのはよいが、バンダイの人にあれこれいわれて手を入れまくった
 ので、「“映画俳優らしきもの”」だか「“最近の役者は役者のようなものでしかない”」
 だか、帯だったか序文だったか、唐沢俊一本人にはわけがわからなくなった。

・推薦文の代筆をしたのはよいが、池部良にはいやな顔をされ、貶された or 書き直さ
 せられたあげく、しぶしぶ OK してもらった (なにしろ唐沢大本営発表でも「苦笑」、
 池部良への“追討”が激しかったのは、そのときの恨み)。

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