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2010.11.20 (Sat)

いくら腸内細菌が最強でも運動なしじゃあ筋肉はつかないだろうとも思う

『ウラグラ! ベスト・オブ・裏モノの神様』 P.176 ~ P.177

日本人の胃腸は欧米人のような大量の肉食に耐えられないから、筋肉を
つけにくいと言われている。だが、穀物食と筋肉について、面白いデータが
ある。パプア・ニューギニアの高地人は普段の常食がタロイモやヤムイモ
などの炭水化物で、肉や魚はほとんど食べない。タンパク質の摂取量は
日本人の1/6程度だが、日本人よりはるかに筋肉質でたくましい体格を
している。調べてみたところ、彼らの腸の中にはエンテロバクターなど、
窒素を固定してタンパク質を合成する細菌が住みついていることがわかっ
たという。こういう細菌を移植すれば、日本人も簡単にマッチョになれるかも。


「普段の常食」というのは原文ママ。

「穀物食と筋肉について、面白いデータ」と唐沢俊一は書いているが、「タロイモやヤム
イモ」は……穀物食だっけ?

http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=穀物&dtype=0&dname=0na&stype=0
>こく‐もつ【穀物】
>人間がその種子などを常食とする農作物。米・麦・粟(あわ)・稗(ひえ)・豆・黍(きび)
>の類。穀類。


http://ja.wikipedia.org/wiki/タロイモ
>タロイモは、サトイモ科サトイモ属の植物のうち、根茎などを食用とするために栽培
>されている栽培種の総称。


http://ja.wikipedia.org/wiki/ヤム
>ヤム (英語:yam)、ヤムイモ、ヤム芋は、ユリ目ヤマノイモ科ヤマノイモ属
>(Dioscorea) のうち塊根(芋)を食用とする種の総称


実は唐沢俊一は、『笑うクスリ指』でも同じようなネタをやっていて (使い回しともいう)、
そこでは、「飢饉のときは日本でも豆を食べていきのびた」、「豆に付着している窒素
固定菌を体内に取り入れることで、効率よく栄養を吸収できるのかもしれない」という
記述も存在していた。

参考
窒素固定菌って人間の体内でどう働くの?
唐沢俊一パクったのかパクられたのか (「藤岡真blog」)

なので、『ウラグラ! ベスト・オブ・裏モノの神様』には豆の話はいっさい出てこないの
だが、『笑うクスリ指』のときの記述の消し忘れか何かかとも思ったのだが……そういう
問題でもなかったみたい。

『笑うクスリ指』 P.68

これを調査した結果、彼らの腸の中には、普通の、穀物繊維を発酵させる
細菌のほかに、空気中の窒素を固定するクレブシェラ、およびエンテロバ
クターなどという細菌も存在することがわかったという。


ちなみに、http://d.hatena.ne.jp/sfx76077/20100530/1274743918 で有力ネタ元候補
とされている http://homepage3.nifty.com/adeno1/sci/bio.htm、マッドサイエンティスト
の部屋には「穀物繊維」の文字はない。

そして、マッドサイエンティストの部屋と唐沢俊一の 2 冊の本に共通して出てくるのが
「エンテロバクター」なのだが、捜したうちで一番短く定義されていたのが以下のもの。

http://health.yahoo.co.jp/katei/dic/detail.html?head=%A4%A8&type=h&b=11
>エンテロバクター 【えんてろばくたー】
>グラム陰性桿菌に属し、大腸菌、クレブシエラ、などとともに腸内細菌を形成する。
>食中毒の原因菌の1つ。


唐沢俊一のいう「窒素を固定してタンパク質を合成する細菌」が、こちらでは「食中毒の
原因菌」である。上は Yahoo ヘルスケアからの引用だけど、Wikipedia では「汚水菌」
だし、朝日新聞は「WHOによると、死亡率は2~5割」というし、その他院内感染がどう
とか、あまりよい話を聞かない。

http://ja.wikipedia.org/wiki/大腸菌
>大腸菌群とは細菌学用語ではなく衛生上の用語である。ラクトース発酵(乳糖分解
>し、酸とガスを発生)するグラム陰性、好気性・通性嫌気性で芽胞を形成しない桿菌
>の全てである。E. coliであってもこれに該当しないものが多く存在する。
>その多くは汚水菌(クレブジエラ属菌、サイトロバクター属菌、エンテロバクター属菌)
>や土壌中の非常によく似た性質のバクテリア (よく知られたものとしてはAerobacter
>aerogenes) が大腸菌群として分類される。なお、病原性大腸菌はこの検査法での検
>出は非常に困難である。


http://kotobank.jp/word/エンテロバクター・サカザキ
>動物の腸管や土や水などの環境に広くすみついている細菌。乳幼児では肺炎や敗血
>症、髄膜炎などを起こす。WHOによると、死亡率は2~5割に達する。重い後遺症が残
>ることも多い。特に、誕生から28日以内の新生児や、出生時に体重が少なかった子、
>早産児は危険度が高い。( 2008-11-05 朝日新聞 朝刊 2社会 )


http://www.yoshida-pharm.com/text/04/4_2_2_2.html
>3 エンテロバクター(Genus Enterobacter)119)
>Enterobacter cloacaeとEnterobacter aerogenesは、ヒト、動物の腸内に常在するが、
>水、土壌などにも広く分布し、病院環境にも存在する。感染防御能低下患者では、尿
>路感染、呼吸器感染、敗血症などを起こす。エンテロバクターで汚染された器具、薬
>剤、水、医療従事者の手指を介した感染伝播も報告されているが120)、感染の多く
>は内因性感染と言われている。


これは奇妙なことで、下の引用では「共生細菌」とか「善玉細菌」とかに分類されている、
「デンプン質中心の食事であっても、体内で(デンプン質から)タンパク質を作り出してい
る」という「パプア・ニューギニアの人達の腸内細菌」だが、「エンテロバクター」はどうも
「身体が健全なときには病原性を発揮しないが、免疫機能が低下してくると暴れ出す」
「常在細菌」に分類されるのではないかという気が……。

http://kankun.at.webry.info/200609/article_59.html
> 第一のグループは「共生細菌」である。いわゆる「善玉細菌」といわれる人体に良い
>細菌グループである。この部類の細菌には乳酸菌や嫌気性菌があって、腸内の調整
>に重要な役割をもっている。従って、これらの細菌をいかにして増やして元気にして
>おくかが、体調にも影響するのである。
> 皆さんにも良く知られている「ビフィズス菌」も、この善玉細菌である。
> その他にも「納豆菌」等がある。
〈略〉
> 第二のグループは「常在細菌」で、身体が健全なときには病原性を発揮しないが、
>免疫機能が低下してくると暴れ出す(病気を起こす)細菌である。
> 「大腸菌」等がこのグループになる。第三のグループが本物の病原菌である。
> この「共生細菌」(善玉細菌)の中で、面白い話が「闘う免疫」に掲載されている。そ
>れは、パプア・ニューギニアの人達の腸内細菌のことで、「窒素固定菌」という善玉細
>菌を保持しているそうである。その窒素固定菌は、サゴヤシデンプン、タロイモ、ヤム
>イモやバナナといったデンプン質中心の食事であっても、体内で(デンプン質から)タン
>パク質を作り出しているとのこと。
> 普通の人間ならば、肉や魚等を摂取してタンパク質を取り入れる必要があるが、パ
>プア・ニューギニアの人達はそのタンパク質を腸内で生成しているそうだ。


まあ、毒にもなれば薬にもなる物質というのもあるだろうけど……。

で、パプア・ニューギニアの人たちの腸内細菌とエンテロバクターを関連づけている資料
は、「腸内細菌の話」光岡知足著を元ネタにしているらしい (以下、改行位置は変更)。

http://2chnull.info/r/body/1258643065/301-400
>320:たま:2010/01/15(金) 23:13:17 ID:h8a3HBWb0
>パプア族の話 P128~

>不思議なことがニューギニア高地にすむパプア族にあります。この民族は普通、食事
>の96.4%はサツマイモであって、 魚や獣肉はほとんど食べません。したがっていつも
>タンパク質欠乏の状態で生きているわけですが、健康状態はよく、筋骨たくましい体
>格を してよく働きます。彼らは平均して毎日約2gの窒素(タンパク質にして10~15gに
>相当)を摂取しているにすぎないのですが、一方、 糞便と尿から排泄される総窒素量
>は、この約二倍近くにもなるということです。つまり排泄される窒素の約半分はどこか
>ら由来するのかが 問題になるわけです。現在、これに対する説明として、食物と一緒
>にのみこまれている空気中の窒素が、腸内細菌によってタンパク質に合成され、これ
>を利用していると推定されています。1970年、オーストラリアのバーガーセンとヒプス
>レイは、サツマイモを常食としているパプア族の糞便をしらべ、窒素ガスからタンパク
>質を合成(空中窒素固定)する細菌として、クレブシェラ、エンテロバクターなどを分離
>しています。このような細菌はブタやモルモットからも分離されていて、みな好気性菌
>ですが、嫌気性菌についてはまだよく調べられていません。窒素固定菌によってつくら
>れた菌体タンパク質は、腸内で消化吸収されているはずです。いずれにしても、人間
>はタンパク質を食物としてとらなければ生きていけないというこれまでの考えかたは、
>腸内細菌のはたらきを考慮にいれて、もう一度見直されなければ ならないところにき
>ています。


その光岡知足という人はエンテロバクターを腸内移植することに積極的……というわけ
でもなく、ビフィズス菌やオリゴ糖をプッシュしているようだけど。また、このようなことも
いっている。

http://www.jafra.gr.jp/mitsuoka.html
>ヨーロッパではそうした流れがあります。ところが、日本では当初私が腸内細菌に対
>し、有用、有害とかいった区別をしたところ顰蹙を買いました。腸内の菌が有用と有害
>に分けられるはずがないと。大腸菌だってビタミンを合成するじゃないかと。ですが、
>100%のうち10%や20%はいいことをしていても、あとの80%が悪いことをしてい
>れば有害菌だとしたのです。


この理屈だと、エンテロバクターは人体にとっては「有害菌」とみなしてよいのではないか。
http://jstore.jst.go.jp/nationalPatentDetail.html?pat_id=20024 などを見ると、農作物
の栽培には有用な菌となりうる窒素固定菌のようだけど、植物の生育によいものが
人体によいものとはかぎらないのは、農薬を飲んで死亡する人の例から明らかだし
……って、うかつなことを書くと、硝酸塩やアンモニアは人体に有害と断言できるかと
いう問題にふみこまなければならなくなるかもしれないのだけど。


その他、この件には直接関係ないが、Wikipedia の「腸内細菌」の項には以下のような
記述も。

http://ja.wikipedia.org/wiki/腸内細菌
>産科では、出生時、出生1週間、一か月健診などの頃合いでビタミンKシロップを投与
>している[8]。 厚生労働省は、ビタミンKの欠乏に陥りやすい新生児には出生直後1ヶ
>月以内に計3回ビタミンKを経口投与するよう指針で促しているにも関わらず、ホメオ
>パシー団体に所属する助産師がビタミンKの代わりに「ビタミンKのレメディ」なるものを
>投与し、新生児はビタミンK欠乏性出血症で生後2カ月で死亡した。母子手帳には「ビ
>タミンK投与」と偽って記載したために健診で医師も気づかなかった[9][10][11][12]。


関連ガセビア
『奇妙な論理』を読んでも無駄だった唐沢俊一の語るホメオパシー

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Comment

>NNT さん
あ、いえ、うちは明るく楽しい雑学サイトとして、脱線上等、長文歓迎ですので。

といっても、書き込んでいただきましたた件は「ガセ(唐沢俊一)から遠く離れて」はいないとも思います。唐沢俊一のネタ元、または、ネタ元のネタ元に「特命リサーチ200X」がくるのはこの件だけではないのですが、その特命リサーチはどれだけ信じたらよいかという話になりそうで。

http://www13.atwiki.jp/tondemo/pages/58.html

『特命リサーチ200X』の「その他(ビフィズス菌など) 3.3%」は、『人体スペシャルレポート』での「ビフィズス菌」+「大腸菌」+「その他」と 3 つを足した値みたいなのは、よいとして。

『特命リサーチ200X』の「ユウバクテリウム 66.7%」は、『人体スペシャルレポート』での「ユウバクテリウム」+「嫌気レンサ球菌」+「スピロヘータ」の 3 つの合計した値というのが……これ、いいのかなあという感じで。(「バクテロイデス」と「嫌気性ラクトバチルス」は両方とも同じ)。

素人なので何か勘違いしてたらごめんなさい、なのですが、形状による分類ではユウバクテリウムは桿菌で、嫌気レンサ球菌は球菌が複数個つながっているもので、スピロヘータは、らせん菌で、どれも別の分類になりそうな……。

http://ja.wikipedia.org/wiki/球菌
>球菌(きゅうきん)とは、個々の細胞の形状が球形を示す原核生物(真正細菌
>および古細菌)のこと。桿菌、らせん菌と併せて、原核生物を形態によって分類
>するときに用いられる用語である。

http://ja.wikipedia.org/wiki/スピロヘータ
>スピロヘータ(spirochaetaまたはspirochetes)とは、らせん状の形態をした
>グラム陰性の真正細菌の一グループである。
〈略〉
>ゴキブリやシロアリの多くは窒素含有量が著しく低く、また難分解性の高分子
>化合物を主成分とする、朽木などの腐植質を主食としている。こうした食物は
>動物の生理的能力では十分利用することが難しいため、これらの昆虫は原生
>動物、担子菌、細菌といった微生物との共生系を発達させている。

http://www.techno-s.co.jp/publish/kou/kou-mokuji1.htm
>4.4.2 偏性嫌気性グラム陽性無芽胞桿菌
>1) ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)
>2) ユウバクテリウム属(Eubacterium)

Wikipedia の説明には、「2000年頃からは、細菌学の分野では遺伝学的な分類法が主流」で、「球菌や桿菌などのような形状を指標にした分類はその新しい分類法と必ずしも一致しない」ともありますが、番組は 1998 年の放映ですし。

>細菌は単細胞生物であるが、その一つ一つの細胞の形状は種ごとに異なる。
>このため細菌学の初期の段階から、細胞の形状は細菌を鑑別同定あるいは
>分類するための指標として用いられてきた。特に、生理学的分類、生化学的
>分類、遺伝学的分類が発達する以前には、顕微鏡によって観察可能な細菌の
>細胞形状は、最も重要な判断材料の一つであった。2000年頃からは、細菌学
>の分野では遺伝学的な分類法が主流になっているが、球菌や桿菌などのような
>形状を指標にした分類はその新しい分類法と必ずしも一致しないため、分類学
>的な重要性は低くなった。しかし依然として、細菌の鑑別同定を行う場合には
>重要な判断材料の一つであり、医科細菌学など一部の分野では慣用的な
>分類群として利用されている。


>『特命リサーチ200X』で解説していたべん(辨,弁)野義己先生

http://www.nyusankin.or.jp/scientific/venno1.html
の参考文献に

>6) 遠藤希三子ら: 動物性脂肪および食物繊維の腸内フローラならびに宿主の
>代謝に及ぼす影響. p31-51, 光岡知足(編), 腸内フローラと生体ホメオタシス,
>学会出版センター, 東京 (1989)

というのがあってこれが最新ですかしら。数値や分類の激変に影響をあたえそうな論文がぼこぼこ発表されて「11年の間に研究が進んだ」わけでもなさそうな……。
トンデモない一行知識 |  2010年11月28日(日) 12:04 |  URL |  【コメント編集】

●ガセ(唐沢俊一)から遠く離れて(そしてまた長文ですみません)

自分でblogを始めればいいのでしょうけど、こちらの記事から考え始めたので、
ちょっと報告させて下さい。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm9766339
を見ました。
その中の日本人とパプア・ニューギニア高地人の腸内細菌の編成割合を占めした円グラフですが、
『人体スペシャルレポート』のP111に載っていたものと、日本人のモノは同じなのですが、
パプア・ニューギニア高地人の腸内細菌の編成割合が異なっていたので、気になってます。

『人体スペシャルレポート』でのパプア・ニューギニア高地人の腸内細菌編成割合
ユウバクテリウム     25.3%
嫌気レンサ球菌      25.3%
バクテロイデス      20.0%
スピロヘータ       16.1%
嫌気性ラクトバチルス   10.0%
ビフィズス菌        2.4%
大腸菌           0.4%
その他           0.4%

日本テレビ『特命リサーチ200X』1998年2月8日放送
『今、我々の体内で何かが起きている!』でのパプア・ニューギニア高地人の腸内細菌編成割合
ユウバクテリウム     66.7%
バクテロイデス      20.0%
嫌気性ラクトバチルス   10.0%
その他(ビフィズス菌など)  3.3%
番組サイトで、参考文献も載ってるわけでなし…。
http://www.ntv.co.jp/FERC/research/19980208/f0518.html

『人体スペシャルレポート』は1987年の本なので、11年の間に研究が進んだのかな?
と思って、ネットでちょちょい…、とは行ってません…。
この研究論文(1988)が『人体スペシャルレポート』のP104、
『9 パプア・ニューギニア人の”腸”能力』の元になったと思います。
http://jdream2.jst.go.jp/jdream/action/JD71001Disp?APP=jdream&action=reflink&origin=JGLOBAL&versiono=1.0&lang-japanese&db=JMEDPlus&doc=90A0222363&fulllink=no&md5=e5d2f2f09f46834b6f00576dd21436b1
>蛋白質供給における腸内フローラの役割
>パプアニューギニア高地人(I)の腸内フローラを検索し日本人と比較。
>Bacteroidaceaeなどは少なく,らせん形嫌気性菌やLactobacillusが最優勢菌群となった。
>Iから分離した菌株は,アンモニア態重窒素利用能が高かった。
『らせん形嫌気性菌』は『人体スペシャルレポート』でのパプア・ニューギニア高地人の
腸内細菌編成から当てはまるのはスピロヘータのようです。
他にも詳しい値が出ているものも見つからず…。
『特命リサーチ200X』で解説していたべん(辨,弁)野義己先生とパプア・ニューギニアで調べても、
この1995年10月9日の読売新聞朝刊のシンポジウムの記事程度だし。
http://www.asahi-net.or.jp/~NY7T-OOJ/95100900.htm#benno
>シンポジウム 「腸内細菌と健康」

>そこで、彼らの腸内を調べると、確かにブタやウシの腸内にいるのと同じ嫌気性のらせん状細菌や
>乳酸菌など窒素バランスを保つために、空気中の窒素を固定する腸内細菌が数多く住んでいました。
>これらは、アンモニアの中の窒素をアミノ酸として取り込む機能を持っています。
>アンモニアは本来は毒性物質で、尿となって排出されるものですが、ブタの腸内にもアンモニアを
>効率的に利用する細菌が多く有り、低タンパクの状態で尿素を投与しますと、尿素が分解してできる
>アンモニアを利用してアミノ酸を合成します。
>こうしたことから、アンモニアを利用できる細菌がいれば、低タンパクでもしっかり生きられる
>可能性が高いことがわかります。

しかも
>食事は大人はイモ類を一日平均1.2kg食べています。
なのに、
『特命リサーチ200X』では(http://www.nicovideo.jp/watch/sm9766339の4:03あたり)
>食べる量 1日4~5本(1.5kg)
なんですよね。300グラムって誤差扱いでいいんでしょうか?サツマイモ1本換算みたいだし。
3.6gもタンパク質摂取量が変わってくるのに。
12年前のテレビ番組の参考資料が知りたいって、教えてもらえないかな。
NNT |  2010年11月27日(土) 23:08 |  URL |  【コメント編集】

>NNT さん
いえいえ、「長文でウザくて」どころか、私がすっかりサボっていた「『人体スペシャルレポート』Quark編 講談社ブルーバックス」のチェックの方を……ありがとうございます。(_ _)(_ _)

で、「日本人の摂取量は1日約90g」や「タンパク質の摂取量は 日本人の1/6程度だが」のネタ元は日本テレビ「特命リサーチ200X」 の方かなと思い、
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9766339
をチェックしてみたら、やはりこちらの方でした。「1日約90g」、「1/6」、どちらもこの番組で言っています。違いは、番組ではタロイモやヤムイモではなく、「サツマイモ」で通していたりすることなどですが。

先にコメント欄に書き込んでくださった通り、
http://www1.mhlw.go.jp/shingi/s9906/s0628-1_11.html
では「日本人のたんぱく質所要量は成人男性70g成人女性55g」くらいの感じで、最も多い「12~14」歳の男子でも「85」g です。

これと比較すると特命リサーチの「1日約90g」というのは少し多過ぎですが、想像するに、現在の日本人との差が大きい方が受けがよいだろうとの判断で、若干数値を水増ししているのではないかと。

また、以下のような資料もありました。

http://www.health-station.com/topic-132.html
>柴田氏はいう。「昭和35年、日本人の1日あたりの肉の摂取量は平均で
>18.7g、現在、1日あたり平均で80g弱、今の4分の1も摂っていない。戦後、
>日本人の食生活は、特に昭和40年あたりから大きな変化をみせ始めた。
>魚だけで世界一の平均寿命は実現しなかった」

「日本人の1日あたりの肉の摂取量」なので単純比較はできないものの、もう終戦直後ともいえない「昭和35年」の日本でも「今の4分の1も摂っていない」という状況だったらしいことは、留意した方がよいと思いました。
トンデモない一行知識 |  2010年11月24日(水) 00:34 |  URL |  【コメント編集】

●ネタ元のネタ本ゲット(長文でウザくてすみません)

『人体スペシャルレポート』Quark編 講談社ブルーバックス(1987年)
を買いました。

唐沢氏の記事
>タンパク質の摂取量は日本人の1/6程度だが、日本人よりはるかに筋肉質
>でたくましい体格をしている。

『人体スペシャルレポート』
P106
> パプアニューギニア高地人の体格は、この写真の人たちに限らず、日本
>人と比べて、身長では劣るものの、体重は同じくらい。胸囲は日本人より
>やや大きく、体格的には筋骨体のたくましい闘士型であることが確認され
>ているのだ。

>はるかに筋肉質でたくましい体格
ってのは大袈裟らしいです。

唐沢氏の記事
>パプア・ニューギニアの高地人は普段の常食がタロイモやヤムイモなどの
>炭水化物で、肉や魚はほとんど食べない。タンパク質の摂取量は日本人の
>1/6程度

『人体スペシャルレポート』
P110(以下「」内は光岡知足先生のお話)
>「毎日一キロ以上のイモ類が主食のメニューですと、一日の窒素摂取量は
>約二グラムになります。タンパク質の摂取量に換算すると、一〇~一五グ
>ラム。これは日本人の摂取量の四分の一から五分の一です。ところが不思
>議なことに、パプア・ニューギニア人の糞便からは、摂取量の約二倍の総
>窒素量が検出されています。」

>1/6程度
はやはり、ネタ元のネタ本より少ない数です。

唐沢氏の記事
>空気中の窒素を固定するクレブシェラ、およびエンテロバクターなどとい
>う細菌も存在することがわかったという。

『人体スペシャルレポート』
P112
>一九七〇年にバーガーセンとヒプスレイという学者が、空中窒素からタン
>パク質を合成するクレブシエラとかエンテロバクターといた腸内細菌を、
>パプア・ニューギニア人の糞便から分離している。

P113
>「バーガーセンらが窒素固定能のある細菌として分離した細菌は、その菌
>の数からいって、最優勢の細菌ではありません。したがって、実際に窒素
>固定能をもっていても、それがどれだけ役立っているかは疑問です。それ
>に、私たちの分析では、クレブシエラなどは分離できませんでした」

>「窒素を固定してタンパク質を作りだした細菌は、それによって自分の役
>目を終えるわけですから、細菌自体が壊れてしまうはずです。そうすると、
>パプア・ニューギニア人の糞便を調べてみても、利用されない細菌だけが
>検出されて、利用されてしまった窒素固定菌は見つからない、というので
>はないでしょうか」

P114
>「彼らの腸内細菌の数が私たちの一〇分の一なのも、その大部分が窒素固
>定に使われてしまったために減っているのではないか」
>「通常なら一番多いはずの、バクテロイデスが目立って少ないのも、この
>バクテロイデスなどのグラム陰性菌の仲間の細菌こそが、窒素固定の主役
>として利用されているからではないでしょうか」

ネタ本では
>クレブシエラとかエンテロバクター
は光岡先生の推論(1987年当時)では窒素固定の主役ではないようです。

>バクテロイデス
とりあえず、『属』で調べてみる
バクテロイデス属
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%AF%E3%83%86%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%B9%E5%B1%9E
>多糖および単糖を代謝して栄養源としており、動物の腸内に大量に存在する。


低タンパクな食生活でも体格の維持ができる理由はネタ元の
『マッド・サイエンティストの部屋』
にあるのと同じですけど、一応、ネタ本を起こしときます。

『人体スペシャルレポート』
P112
> 光岡さんによれば、パプア・ニューギニア人のこうした腸内細菌叢は、
>人間よりもウシに近いものらしい。実際ウシの反芻胃から検出される腸内
>細菌がパプア・ニューギニア人の糞便から非常に多く見つかっているのだ。


P115
>「ブタやウシなどは、体内の尿素から腸内細菌によってアンモニアを作り、
>それをさらにタンパク質へとつくりかえていくのです。パプア・ニューギ
>ニア人の糞便を培養して、そうしたアンモニア利用能を日本人と比較して
>みました。すると、パプア・ニューギニア人は日本人の二倍くらいの高い
>数値を示しました。そこで、こうしたアンモニアの利用によるタンパク質
>合成の可能性も、考えられるわけです。」

>「ひとつはイモ類自体からのタンパク質の摂取があるでしょう。これが
>五〇パーセントくらいを占めているはずです。残りを窒素固定菌によるタ
>ンパク合成と、アンモニアの利用によるタンパク質合成とで補って、肉を
>食べずに筋肉質になれた」

ということで、
唐沢氏の記事の
>こういう細菌を移植すれば、日本人も簡単にマッチョになれるかも。
は無理どころか、食中毒やもっと酷い事になってしまうのはトンデモない一
行知識さんがご指摘された通り。
>日本人の胃腸は欧米人のような大量の肉食に耐えられないから、筋肉をつ
>けにくいと言われている。
って、そんな事ないです。自分はアスリートではなくとも運動しているので、
結構筋肉質です。
運動の質と量次第だと思います。
NNT |  2010年11月23日(火) 20:39 |  URL |  【コメント編集】

>藤岡真さん
いえ、こちらこそ、まぎらわしいリンクの張り方をしていて申し訳なかったです。
「唐沢俊一パクったのかパクられたのか」のリンクのところに、(「藤岡真blog」) というのを付記してみました。
トンデモない一行知識 |  2010年11月23日(火) 14:22 |  URL |  【コメント編集】

>本文からリンクさせていただいている「唐沢俊一パクったのかパクられたのか」でしょうか。

 本文のリンクを読み落としておりました。申し訳ありません。
藤岡真 |  2010年11月22日(月) 07:44 |  URL |  【コメント編集】

>NNT さん
>>彼らの1日の食事におけるタンパク質摂取量は、日本人の6分の1程度と
>>いわれている。
>はどうかと。

唐沢俊一のネタ元有力候補のマッドサイエンティストの部屋に、「パプア高地人」の食べるイモに「含まれるタンパク質量は約15gしかない」で「日本人の摂取量は1日約90g」、それで唐沢俊一は「タンパク質の摂取量は 日本人の1/6程度だが」と書いたと思われます。

で、この数字は「腸内細菌の話」光岡知足著には載っていないみたい (本文参照) なので、講談社ブルーバックス「人体スペシャルレポート」か日本テレビ「特命リサーチ200X」が独自に (?) 挿入したのかもしれないです。

http://homepage3.nifty.com/adeno1/sci/bio.htm
>パプア高地人は、日常生活における力仕事を担い、 運動量は筋肉を形成
>するには充分である。 しかし彼らの食事は、蒸し焼きにしたタロイモや
>ヤムイモがほとんどで、 肉や魚はほとんど食べない。 1日で食べるイモの
>量は4~5本(1.5kg)で、含まれるタンパク質量は約15gしかない。 日本人の
>摂取量は1日約90g。
〈略〉
>参考:「人体スペシャルレポート」
>   「9 パプア・ニューギニア人の”腸”能力」
>   株式会社講談社ブルーバックス
>   Quark編
>参考:日本テレビ「特命リサーチ200X」
>   1998.2.8 放送「今、我々の体内で何かが起きている!」

で、サツマイモも食べている「ベハ村」の人たちだと、「食料中のタンパク質は摂取エネルギーの6%で,日本人の約半分」というデータもあるようです。

それと、「タンパク質の分解排泄は抑制」に、「尿素を分解して尿素窒素を再利用」するために「腸内細菌叢にウレアーゼ」とか。

http://www.ne.jp/asahi/jumpingspider/studycenter/papua/foods.htm
> 動物性タンパク質をほとんど摂取せずに生活する高地人の栄養に関する
>研究は1950年のヒプスレーとクレメンツの論文に始まる。
> 1977年以降,ベハ村で研究した小石英夫によると,ベハの人々は自給自足
>の農耕により生計を立てている。
> 栽培作物はサツマイモである。畑の周辺にタロイモ,ヤムイモ,サトウキビ,
>トウモロコシ,バナナ,野菜を栽培している。政府によるコーヒー栽培も推奨
>されていた。9割以上の世帯はブタを所有していた。
〈略〉
> 食料中のタンパク質は摂取エネルギーの6%で,日本人の約半分であった。
>その半分はサツマイモ由来である。サツマイモのタンパク質含有量は1.2%で
>しかないので,最低量のタンパク質をサツマイモから得ようとすると,必然的に
>糖質エネルギーの摂取量が多くなる。そうすると,タンパク質の分解排泄は
>抑制される。このような適応は人種によるものではなく,日本人でも起こりうる
>ものであった。
> 腸内細菌叢にウレアーゼをもつ細菌が多かった。このことは,ベハ住民が
>尿素を分解して尿素窒素を再利用していることと関連がある。

トンデモない一行知識 |  2010年11月21日(日) 12:42 |  URL |  【コメント編集】

>二毛猫さん
http://www.biol.tsukuba.ac.jp/~algae/BotanyWEB/rootN.html というサイト

http://www.biol.tsukuba.ac.jp/~algae/BotanyWEB/root3/nitrogen.jpg
の図とか、わかりやすいのがうれしいですね、ありがとうございます。

http://ja.wikipedia.org/wiki/プロテオバクテリア
>ガンマプロテオバクテリアは、腸内細菌科、ビブリオ科、シュードモナス科と
>いった、医学的、科学的に重要な細菌群を含んでいる。非常に多くの重要な
>病原体がこの綱に所属しており、例えばサルモネラ(腸炎・腸チフス)、エルシ
>ニア(ペスト)、ビブリオ(コレラ)、緑膿菌(院内感染や嚢胞性線維症患者に
>おける肺感染症)などがある。一部の光合成細菌(紅色硫黄細菌)も含まれて
>いる。


>“エンテロバクター属に分類される細菌の一種”

私もよく理解していないのですが、エロゲネス、クロアカ(エ)、サカザキに分類される (?) ということでしょうか。

http://ejje.weblio.jp/content/エンテロバクター属
>・エンテロバクター属 Enterobacter
> ・エンテロバクター・エロゲネス Enterobacter aerogenes
> ・エンテロバクター・クロアカ Enterobacter cloacae
> ・エンテロバクター・サカザキ Enterobacter sakazakii

http://www.nms.co.jp/QQ/bacteria.html
>【日常診療レベルで検出される微生物について】
〈略〉
>5)エンテロバクター(Enterobacter)
>   水、土、下水、人の腸管内にも常在する弱毒菌。エンテロバクター・クロ
>   アカエ(E.cloacae)、エンテロバクター・エロゲネス(E.aerogenes)が
>   代表的菌種で、免疫不全患者における続発性感染症(敗血症・髄膜炎)や
>   複雑性尿路感染症、胆道感染症、腹膜炎などの起炎菌となる。消毒剤にも
>   抵抗性のため、院内感染の原因となり易い。染色体性にセファロスポリナ
>   ーゼ型のβラクタマーゼを産生する。また薬剤が存在すると酵素産生量が
>   増加し、この酵素は高い結合親和性を持つため酵素に薬剤が奪われ作用点
>   に到達できないため、ほとんどのセフェム系抗生剤に対し高度耐性を示す
トンデモない一行知識 |  2010年11月21日(日) 11:08 |  URL |  【コメント編集】

>藤岡真さん

本文からリンクさせていただいている「唐沢俊一パクったのかパクられたのか」でしょうか。

http://d.hatena.ne.jp/sfx76077/20100530
>アンモニアからタンパク質を合成する腸内細菌は、クレブシェラやエンテロ
>バクターではなくてユウバクテリウムという善玉菌なのである。また、尿に
>含まれるアンモニアは極微量で問題にならない。体内の尿素からアンモニア
>を作り、それをユウバクテリウムがアミノ酸に合成するのだ。

光岡知足氏の本では「嫌気性菌についてはまだよく調べられていません」と流されているようですが、そのためユウバクテリウムなどの嫌気性菌の記述は、パプア・ニューギニア人の話題ではあまり見つからないのかも。

トンデモない一行知識 |  2010年11月21日(日) 11:08 |  URL |  【コメント編集】

●食生活

イモにだって、タンパク質は含まれてますけどね。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/toushin/05031802/002.htm

唐沢氏の書いた記事では無いですし、研究書にちゃんとあたらないといけませんけど、
>食事の96.4%はサツマイモであって
ってのは残りの3.6%が豆類であるとか、昆虫食ならどうよ?って気もします。
>タンパク質にして10~15gに相当
は唐沢氏がネタ元にしたサイト
http://homepage3.nifty.com/adeno1/sci/bio.htm
によると、
>彼らの食事は、蒸し焼きにしたタロイモやヤムイモがほとんどで、
>肉や魚はほとんど食べない。
>1日で食べるイモの量は4~5本(1.5kg)で、含まれるタンパク質量は約15gしかない。
になりますが、イモ1.5kgのタンパク質を食品標準成分表で計算すると、
サツマイモでおよそ18g、サトイモで22.5g
http://www1.mhlw.go.jp/shingi/s9906/s0628-1_11.html
日本人のたんぱく質所要量は成人男性70g成人女性55g、
それより少ないけど、細菌の働きだけで補っているわけないじゃないの?
と不思議に思いました。
藤岡さんのエントリ
http://d.hatena.ne.jp/sfx76077/20100530
内の
>彼らの1日の食事におけるタンパク質摂取量は、日本人の6分の1程度といわれている。
はどうかと。4分の1から5分の2じゃないのかな。
NNT |  2010年11月21日(日) 00:39 |  URL |  【コメント編集】

http://www.biol.tsukuba.ac.jp/~algae/BotanyWEB/rootN.html
というサイトには次のような記述がありました
「~植物種によっては、根圏に Azotobacterや Klebsiella、
Enterobacter (γ-プロテオバクテリア)、Azospirillum
(α-プロテオバクテリア) など窒素固定能をもった細菌が
多く生育しており、植物と緩い共生関係を築いていることがある。~」

“エンテロバクター属に分類される細菌の一種”を唐沢氏は“エンテロバクター
という固有の名前をもった細菌”と勘違いしているみたいですね。
二毛猫 |  2010年11月20日(土) 21:35 |  URL |  【コメント編集】

●ご参考までに

ここも見てください。
http://d.hatena.ne.jp/sfx76077/20100530

藤岡真 |  2010年11月20日(土) 21:02 |  URL |  【コメント編集】

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