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2010.11.16 (Tue)

ある意味ファンタスティック

『裏モノの神様』 P.220

 撮影のあった鴬谷をブラつくと、古いやきとり屋で、看板に大きく「電子
レンジ使用」と書いてある店があった。この店ができたときは、電子レンジ
という器具が文明の利器で、使用している、ということがウリになったの
だろうなあ。ジュースでも昔は大きく「無果汁」と宣伝していた。化学の味、
というのがカッコよかったのだ。
 アカデミズムの世界で、未だにポストモダンとか言っているセンセイが
いるけど、この「電子レンジ使用」みたいなものであろう。

今日の教訓 昨日のモダニズムは明日のアナクロニズム。


「化学の味、というのがカッコよかった」から「ジュースでも昔は大きく『無果汁』と宣伝
していた」って……ええと、ジュースなどの「無果汁」表記は、消費者団体かどこかが
騒いだからじゃなかったっけ。確か、「合成着色料使用」のみの表示だと、合成着色料
の入っていることはわかるけど、果汁もいっしょに入っているのかなと買う側が誤解する
恐れがあるのでよくない、果汁が全然入っていないなら、そうとわかるように表示する
べきだとか何とか。

で、今回ざっとググってみたけれど、その記憶に間違いはなかったようだぞ、と。

http://shufuren.net/modules/tinyd4/index.php?id=2
>1973年3月 「ジュース審判」
>  公取委が認定した果実飲料などの公正競争規約に、無果汁飲料は「無果汁」表示
>をするよう要求したが公取委は聞き入れなかった。1971年4月、主婦連は不当景品類
>及び不当表示防止法にのっとり、「不服申し立て」に踏み切った。公取委の審決は、
>不服申立者である主婦連(団体)も奥むめお(個人)も「不服申し立ての資格なし」と門
>前払いだった。しかし、審決の5日後、公取委は「無果汁表示」を義務づけた。


http://www.umds.ac.jp/faculty/koza/08-07/08obata.html
>消費者問題が多発し、消費者保護基本法や景品表示法、訪問販売法(その後改正
>されて特定商取引法になっています)といった消費者法が制定されたのは、1960年代
>のことでした。
>しかし、当時は、消費者保護基本法という名が示すとおり、消費者は行政による保護
>の対象と考えられていました。無果汁飲料の表示方法をめぐって消費者団体が公正
>取引委員会に異議を申し立てた事件の最高裁判所判決(1978年)が述べているよう
>に、従来は、消費者は行政による景品表示法の適正な運用によって反射的な利益を
>受けるにすぎない存在だったのです。


http://www.ac.cyberhome.ne.jp/~consumer/page092.html
> 最後に、本書を2003年12月のクリスマスイブに亡くなられた元主婦連合会会長高田
>ユリさんに捧げたいと思う。高田さんには15年ほど前に仕事でお会いして以来、公私
>ともにお世話になり、私には特別の思い出がある。高田さんの行動の原点は主婦連
>ジュース裁判に敗訴したことにあるようだった。なぜ、果汁が入っていない飲み物を無
>果汁と表示してほしいという消費者の声が行政に届かないのか、無念な思いに満ちて
>いた。私が早大の大学院法学研究科に社会人入学したことを知って、高田さんもその
>翌年の1995年に79歳で入学したのも消費者の生活を守る武器としての法律について
>研究したいと思ったからだ。


http://www.jftc.go.jp/keihyo/files/3/mukajuu.html
>無果汁の清涼飲料水等についての表示」に関する運用基準について
>(昭和48年5月9日 事務局長通達第6号)
>改正 平成3年7月24日事務局長通達第8号
〈略〉
>五 告示第1項の「果汁又は果肉が使用されていない旨」および告示第2項の「果汁
>若しくは果肉が使用されていない旨」の記載は、次の文言の記載とする。
> 「無果汁」、「果汁を含まず」、「果汁ゼロ」、「果汁O%」


もし唐沢俊一のいっているように、「化学の味」の方がカッコよいよねと売る側が思って
くれていたのなら、主婦連等が「不服申し立て」をするまでもなく、メーカー側が自発的に
「大きく『無果汁』と宣伝」してくれていただろうにねえ……という話。

当時、特に健康志向でも自然志向でもなかった自分でさえも、「無果汁」、「果汁を含ま
ず」、「果汁ゼロ」、「果汁O%」などと改めて強調されると本当に栄養ゼロという感じが
してしまうなと思った。この手の表示をするのは、メーカーにとって抵抗があっただろうと
いうことは想像に難くない。

それもあって、ファンタに「無果汁」と表示されるようになったときは、それなりに感動 (?)
して、友人と指をさしあって確認した記憶もある。

http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/4b/9711c19a46be3463c47c0042beb7895d.jpg
の画像の右下の方にある「無果汁」の文字がそれ。
( http://blog.goo.ne.jp/hanaday/e/a1798940282429367815c8c5c8fefa80 が本体の
ブログ)。

それより前は http://blogs.yahoo.co.jp/noboruyuki2003/5895860.html のブログの
画像でわかるように、ファンタの缶にあったのは「合成着色料含有」の文字。「無果汁」
とは書かれていなかったのだ。

後にファンタはビタミンC入りになって、それを CM で柏原よしえが宣伝していたのが、
多分 1980 年代のはじめの頃。
- http://hoei.blog73.fc2.com/blog-entry-134.html
「ファンタにぃ、ビタミンCが入ったのぉ」とかやっていたバージョンもあったような。


それにしても、1980 年代以降の生まれの人が何かの誤解で「ジュースでも昔は大きく
『無果汁』と宣伝していた。化学の味、というのがカッコよかったのだ」とか書くならば
ともかく、1958 年生まれの唐沢俊一が、これを書いているというのは、ちょっと怖い話
だと思う。

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

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Comment

>二毛猫さん
>ビュフェ車で初めて電子レンジを見たという人も多く、その便利さが浸透して

( ・∀・)ノシ∩へぇ~へぇ~

http://www.c-player.com/ac68661/thread/1100065971844
>国産第一号の電子レンジは、シャープが1962年に出した業務用電子レンジだ
>といわれており、同レンジは1964年に開通の東海道新幹線のビュッフェ車にも
>備え付けられた。一般向けの電子レンジが登場したのは、1965年になってから
>だといわれている。

考えてみれば実家で買ったときには既に発売開始から 10 年以上経っていました。もっと前、1970 年ちょうどくらいだと、また印象が異なるかも。

同じページに書かれていたこれ↓を読んで、そういえばウチの場合、電子レンジと耐熱ガラスの食器は、ほぼ同時の導入だったかと思い出したりしました。耐熱ガラス器が小洒落ていた時代というのもあったように思います。

>電子レンジは、食品の中の水分子に電磁波をあてる必要があるため、食器の
>材質によって使えないものがある。陶器やガラスなどの食器は、水を含まない
>ので電子レンジでの調理に利用できるが、金属容器は電子レンジで使用でき
>ない。
トンデモない一行知識 |  2010年11月20日(土) 00:48 |  URL |  【コメント編集】

●一応、

>、「電子レンジ」って出はじめの頃、そんなプラスのイメージってついて回っていたっけ
(中略)
>世間でも、これを使えば美味しいものができる! とは認識されていなかったような。

“そもそも、電子レンジを調理器具として定着させたのは国鉄のビュフェ車である。
ビュフェ車で初めて電子レンジを見たという人も多く、その便利さが浸透して
市中に普及することになったのである。”
(イカロス出版『ジェイ・トレイン』2004年冬号(Vol.16),81ページより)
という見方もあるようです。


亡くなった祖母が新しいモノ好きだったので初期の電子レンジを
使った記憶はありますが、温めるだけ(だが微調整が難しい)の
装置だったという印象ですね(笑)。
二毛猫 |  2010年11月18日(木) 19:01 |  URL |  【コメント編集】

>とりとりさん
>瓶ファンタの王冠の裏のコルクを削るとスーパーカーの絵

http://minkara.carview.co.jp/userid/244407/blog/4721135/
とか。考えてみれば、「合成着色料含有」の缶の時代は、缶よりも瓶の方のファンタを飲む機会がずっと多かった気がします。

上が「無果汁」なし、下が「無果汁」ありバージョン。
http://storage.kanshin.com/free/img_23/232336/392608548.jpg
http://blogs.yahoo.co.jp/hondacp77/48513442.html

今となっては「王冠の裏のコルク」の存在自体、何か懐かしいですが……。

>ところで、お江戸に「電子レンジ使用」と看板に書いてあった焼き鳥屋と
>いうのは本当にあるのでしょうか?

これは私も見たことがありませんし、「電子レンジ」って出はじめの頃、そんなプラスのイメージってついて回っていたっけ……と不思議に思います。実家でも、買ったのはよいけど持て余していました。グラタンとかに焦げ目がつかないのにがっかりしたり、結局食器によそった状態のものをあたため直すことにしか使わなくなったり。世間でも、これを使えば美味しいものができる! とは認識されていなかったような。


>NNT さん
>プラッシー

「すっきりした味わい」とか紹介しているところが多いですね。小さめの缶に果汁 100% がドロリとつまっているタイプのと比べて、果汁 30% のプラッシーは飲みやすくておいしいと思っていた覚えがあります。

うちはプラッシーはあまり買わず、キリンレモンや三ツ矢サイダーが多かったですが、箱でまとめ買いしたジュースを宅配してもらうことが当たり前の時代だったなあと、しみじみ。
トンデモない一行知識 |  2010年11月17日(水) 23:04 |  URL |  【コメント編集】

>藤岡真さん
>なんでもかんでも原子力を冠すれば、最新のイメージでした。

うちの親などは、これからは原子力の時代だと思って就職したクチでした。事務系でしたが。^^;

それはともかく、今も、原子力は CO2 を発生させないクリーンなエネルギーで素晴らしいとマジで主張する人も結構いますよね。個人的には、その人が子どもの頃のバラ色のイメージが影響しているのかなと思ったりもします。


>トンデモブラウさん
>個人的な体験(主観)を世間の常識のように思っていると、恥かくという
>好例(悪例?)。

まあ、「無果汁」だと「化学の味」をカッコイイと感じていた人がいたとしても、それはそれでアリだと思います。カッコはともかく味としては、果汁入りオレンジジュースよりファンタオレンジの方を、当時の自分は好んでいました。今も後者の方が好きかも。

しかし、「無果汁」の騒ぎ (といってよいかはおいといて) のときに、物心がつきまくっていた年齢だったはずの唐沢俊一が、何でこんなことを書いたのだろうというのは本当に理解できません。どんな平行世界の住人だ、といいますか……。


唐沢俊一風に表記すれば「科学調味料」の件↓
http://tondemonai2.blog114.fc2.com/blog-entry-336.html
トンデモない一行知識 |  2010年11月17日(水) 01:13 |  URL |  【コメント編集】

●個人的に、ちょっとレトロフューチャーな感じの清涼飲料水

ならば、プラッシーですけど、実は果汁入りだったと知って今更ながらビックリ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%BC
NNT |  2010年11月16日(火) 23:12 |  URL |  【コメント編集】

●ファンタ

 二枚目のファンタは、初めて見ました、「合成着色料含有」の缶。
 瓶ファンタの王冠の裏のコルクを削るとスーパーカーの絵があったのを思い出しました。
 それはともかく、「かっこいい化学の味」というのもなんだかなあ
 サッカリンのような合成甘味料などがかっこよかったのだろうか?
 
 ところで、お江戸に「電子レンジ使用」と看板に書いてあった焼き鳥屋というのは本当にあるのでしょうか?おいらの田舎ではとんと見かけませんが
とりとり |  2010年11月16日(火) 21:04 |  URL |  【コメント編集】

●『原子力』『核』『電磁波』『化学物質』『天然物』『有機野菜』

唐沢氏としては
「私は薬学の専門家なんである。故に、素人とは違って
“化学物質使用”“非天然”という言葉に偏見を持たないのである。
むしろ、それらの言葉に価値を見出しているのである」
とアピールしたかったのかもしれませんが……。

本当に薬学部へ通っていたのでしょうか(笑)?
二毛猫 |  2010年11月16日(火) 10:39 |  URL |  【コメント編集】

●化学の味(笑)

「化学の味」とやらがカッコイイとか思っているのは、極少数派でしょうね。
個人的な体験(主観)を世間の常識のように思っていると、恥かくという好例(悪例?)。
化学調味料の「味の素」は、帝大の池田菊苗教授(菊田早苗じゃないよ。)の大発見その名も「うま味」が元ですね。
元々はコンブからの抽出で発見して、たんぱく質の加水分解で製造していたそうですが、今では微生物利用なので化学というより醸造っぽい感覚。
でもうちの親父ですら(応用化学出身)、「化学調味料」は敬遠してましたからね。
トンデモブラウ |  2010年11月16日(火) 09:20 |  URL |  【コメント編集】

●ザル

 食い物で化学を標榜したのは、やはり「味の素」でしょう。発売当時は味の素使用を売りにした高級料亭が出来たくらい・
 しかし、電子レンジのジュースのなんて瑣末的なことで、最も顕著な例は「原子力」です。原子力は夢のエネルギーで、なんでもかんでも原子力を冠すれば、最新のイメージでした。ラジウム温泉とか。それが、こんな鬼っ子になってしまうとは誰が予測できたか。唐沢くんはこんな事実もスルーしちゃうんですよねえ。
藤岡真 |  2010年11月16日(火) 07:47 |  URL |  【コメント編集】

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