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2010.11.07 (Sun)

薬にも毒にもなります強心配糖体

『ウラグラ! ベスト・オブ・裏モノの神様』 P.123

唐●栄養ドリンクには、そんなに心臓にイイ成分が入ってるんですか?
神●たとえばユンケル黄帝液に入っているシベットチンキは、ジャコウジカ
の腹部のジャコウ腺という部分からの分泌物を乾燥させたものだな。
唐●はあ、ムスクというやつですね。
神●それからサモンエースDに含まれているロクジョウチンキは、マンシュウ
アカシカの袋角と言って、まだ長く伸びる前の、皮をかぶった角のことだ。
唐●シカ系が多いですね、なぜか。
神●どちらも決して安くない成分だが、強心配糖体を含み、心臓の働きを
強くし、また強壮・興奮作用もある。


以前書いたエントリー「この場合はジャコウネコだとシカいえません」で:

×ジャコウジカの腹部のジャコウ腺 ○ジャコウネコの生殖器の近くにあるジャコウ腺

というのは既にやっている――で、「シカ系が多いですね、なぜか」というのは唐沢俊一
の大ボケ――けど、今回はちょっと気になる「強心配糖体」について。

唐沢俊一によるとシベットチンキもロクジョウチンキも「強心配糖体を含み」ということに
なるのだけど、強心配糖体が含まれる動植物としてあげられるのは、ジギタリス、キョウ
チクトウ科の種子、サポニン、モロヘイヤの種子や葉、クリスマスローズ、カエル等々。
シカもネコも全然出てこないような……。

http://ja.wikipedia.org/wiki/強心配糖体
>強心配糖体(きょうしんはいとうたい)は、心房細動、心房粗動等の上室性頻脈や
>浮腫を伴ううっ血性心不全あるいは不整脈に用いられるステロイド配糖体の総称で
>ある。強心配糖体はある種の植物や動物中に見つかる。ジギタリスはイギリスで民間
>療法薬として用いられる作用の非常に激しい薬用植物であり、1785年にスコットランド
>のウィザーリング医師が心筋の機能低下に伴う水腫、浮腫の治療薬として導入に成
>功した。アフリカではウアバインやカエルから得られる毒素は矢毒として用いられる。


http://ja.wikipedia.org/wiki/ウアバイン
>ウアバイン(英: ouabain)は、強心配糖体のひとつ。キョウチクトウ科の種子から抽出
>される。細胞膜に存在するNa+,K+-ATPaseを阻害することにより心筋細胞内Ca2+
>濃度を上昇させ、収縮力を増大させる。別名を G-ストロファンチン、CAS登録番号
>は [630-60-4]。


http://biwa28.lolipop.jp/msearch152/drugstore/Table49.htm
>配糖体とは:
>糖類とアルコールやフェノールなどの水酸基を有する、有機化合物とが結合した化合
>物を指し、これらは植物体に広く存在し、サポニンやジキタリスなどは代表的なもので
>す。

>強心配糖体とはステロイド配糖体の総称である:
>心筋に作用するステロイド配糖体を指すが、この強心配糖体は相当数が知られてい
>て、特異的な構造を有するのですが自然界には広く分布しています。 通常、強心配
>糖体は薬理作用が著しいので劇薬に相当するものですが、中毒症状を起こす量と薬
>効果を示す量の差が少ないので、薬用として用いられるのはジギタリス等の一部の
>植物に限られ、普通は致死性有毒成分を含む有毒植物に分類されています。  
>モロヘイヤの場合、食用とは言うものの、その植物体全体が必ずしも安全とは限らな
>いことを示しており、成熟した種子にはストロファンチジンという強心配糖体が含まれ
>ていて、その有毒性はアフリカ原住民が、矢毒として使用していたものと同成分と考
>えれば理解し易いでしょう。  モロヘイヤの葉には、強心配糖体であるストロファンチ
>ジンが含まれていないことが確認されている。


http://www.tomiyaku.or.jp/yakusou.html
>クリスマスローズ
>【生薬】秋に掘取り、天日乾燥する。
>【成分】強心配糖体:hellebrin等。
>【効能】過去に強心剤、吐剤、下剤として用いられたことがあるが、毒性が強く現在で
>は用いない。


http://www2.odn.ne.jp/~had26900/constituents/about_cardiac_glycosides.htm
>心筋に特異的に作用し、共通の化学構造上の特徴を有するステロイド配糖体を強心
>配糖体と称する。アグリコンの構造から炭素数23個のカルデノライド(cardenolide)型
>と、同24個のブファジエノライド(bufadienolide)型に大別され、いずれもステロイド骨格
>の17位にβ配向した不飽和ラクトン環を有するが、カルデノライド型は5員環、ブファ
>ジエノライド型は6員環である点が異なる。そのほか、B/C環はトランス、C/D環は
>β-シスの立体配座をもち、通常のステロイドとは異なる構造的特徴をもつが、これが
>強心活性発現の必須条件とされる。ブファジエノライド型ステロイドはヒキガエル科
>ヒキガエル類(Bufo属)の毒腺の分泌物から初めて単離されその名の由来があり、
>ブフォトキシンと総称する。シナヒキガエルBufo bufo gargorizansの毒腺から得られた
>分泌物を基原とするものが生薬センソであり、ブファジエノライドの多くは3-
>arginosuberate、硫酸などの抱合体として存在し、ごく一部が遊離体として含まれる。
>これらは配糖体ではないが、植物起源の強心配糖体と同様に強心作用がある。植物
>界にも少数ながらブファジエノライド型配糖体の存在が知られ、その代表的な例として
>はユリ科カイソウUrginea maritimaおよび同属植物がある。


また、唐沢俊一は「心臓の働きを強くし、また強壮・興奮作用もある」と書いているけど、
強心配糖体について書かれている文章には、「心臓の働きを強く」はともかく「強壮」が
どうこうという話は出てこない。なにしろ「作用の非常に激しい」、「薬理作用が著しいの
で劇薬に相当」で、「中毒症状を起こす量と薬効果を示す量の差が少ない」、「毒素は
矢毒として用いられる」とかいうものだから、気軽に強壮剤として使用するわけにもいか
ないのではないかと。まあ唐沢俊一が薬剤師にならなくて (なれなくて) よかったね、と
いうオチにもつながりそう。

一方、シベットチンキに「中枢興奮」とか、ロクジョウチンキに「強壮作用」とかいうのは
問題なく見つかる。逆に、これらについては、一歩間違えると毒になるといった類いの
記述は見つからない。

http://eiyou.golyz.com/cat7/000167.html
>シベットチンキ
>雄の麝香猫(ジャコウネコ)の生殖器の近くにある、麝香腺分泌物を乾燥したもの。
>雌の分泌物には不純物が多いため、生薬としては雄のもののみを用いる。
>効果
>強心、中枢興奮、血流増加、消炎、鎮痛糖、脂質代謝促進弱った体力を回復させる


http://www.patentjp.com/13/D/D100046/DA10027.html
>シベットとは、ジャコウネコやインドジャコウネコ等の肉食目ジャコウネコ科(Carnivora
>Viverridas)の香嚢腺から得られる分泌物である。当該シベットは、従来から漢方薬の
>成分として広く知られており、シベットチンキとして商業的に入手可能なものである。
>例えば、シベットチンキはシベットをエタノールで加温溶解して抽出することによって調
>製することができる。


http://eiyou.golyz.com/cat7/000063.html
>ロクジョウ(鹿茸)チンキはアカシカ又はシカの雄のまだ角化していない幼角を乾燥した
>ものを生薬として使用。
>効果
>神経系への作用(副交感神経の緊張亢進など)、老化改善(活性酸素発生抑制、
>蛋白合成系刺激)、強壮作用(疲労回復、組織活性化、赤血球新生促進)、創傷治癒
>(細胞賦活化による再生促進)、および強心、抗不整脈作用等


http://biwa28.lolipop.jp/msearch152/drugstore/Table49.htm
>ロクジョウ流エキスとは
>鹿の角化していない幼角から抽出した流エキスで、強壮薬として虚弱体質などに用い
>られます。 ☆造血作用の促進・強心(画像はこちら)


要するに、強心作用があるとされるものすべてが「強心配糖体を含み」というわけでは
ないんじゃないかなあ、と。

なお、ちょっと面白いと思ったのは、シーボルトは、強心配糖体を含むジギタリスの葉を
「気持ちを静める薬としても使った」り、「中国で利尿、消炎薬として使用」されていたと
いう「カイソウ(ユリ科)の鱗茎」(「これも強心配糖体を含み」とのこと) を「初めて日本に
紹介」したりしたという話があること。唐沢俊一のいう「興奮作用」と逆で、鎮静作用の
あるものとして扱われていたっぽい。

http://www.ph.nagasaki-u.ac.jp/history/research/material/material3.html
>ヂギターリス(疾吉答力斯)
>ジギタリス(ゴマノハグサ科)の葉。シーボルトによって初めて日本に紹介された薬
>物。彼の来日時、ジギタリスの薬としての利用はヨーロッパでも新しいものであった。
>強心利尿薬。成分は強心配糖体で、現在でも重要。シーボルトは点眼薬や気持ちを
>静める薬としても使ったと記録されている。

>チラ(疾刺)
>地中海に産するカイソウ(ユリ科)の鱗茎(schilla)。シーボルトによって初めて日本に
>紹介された薬物とされる。これも強心配糖体を含み強心利尿薬。疾刺は本来ハマビシ
>(ハマビシ科)で、これは中国で利尿、消炎薬として使用される。


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