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2010.08.03 (Tue)

メガネをかけていないけど「メガネ出っ歯男である」……あのぉ怒っていいですか?

「漫画についての怪談 (あやしいはなし)」 雑誌『幽』 vol.13 P.314 ~ P.315

 中でも、昭和三十九年、『不死鳥を飼う男』で初登場したメガネで出っ歯の
キャラクター(境港市の像では“山田”という名が与えられているらしいが)
は、水木作品において妖怪以上の怪しい存在感を持ったヒーローとして記憶
されているだろう。多く現代社会に翻弄される、名もない庶民の代表として
描かれるこの人物こそ、鬼太郎や猫娘以上に、水木作品を象徴するキャラ
クターと言えるのではないだろうか。
 この、平凡極まる人物がなぜミステリアスかというと、われわれと同じ常識
を共有するという設定なのに、いわゆる怪奇な世界との親和力が極めて強い、
というところにある。日常と非日常との端境に常に足を置いているという
キャラクターなのである。
 それゆえか、水木漫画のいわゆるパチもん作品を見ると、妖怪は出てこなく
とも、このメガネ出っ歯男はほとんどの作品に出てくる。昭和四十二(一九六七)
年、新星社から刊行されていた『漫画OK』という雑誌の八月三日号に掲載
された竜伸太郎という作者の『復讐への招待』は、水木漫画の模倣としては
上出来ではない画質・作風ではあるが、主人公はあきらかに水木作品の
メガネ出っ歯男である(メガネこそかけてはいないが)。


「主人公はあきらかに水木作品のメガネ出っ歯男である(メガネこそかけてはいないが)」
って……待てよコラ! である。

「メガネで出っ歯のキャラクター」は確かに水木作品によく登場する。それが「妖怪以上
の怪しい存在感を持ったヒーローとして記憶されている」のか、「鬼太郎や猫娘以上に、
水木作品を象徴するキャラクターと言える」のかは疑問に思うが。

それでもまあ、桜井昌一がモデルともいわれる「メガネで出っ歯のキャラクター」は、読者
にとって印象深い人気キャラクターであり、境港市の水木しげるロードにもプロンズ像が
存在していたりする。ちなみに唐沢俊一は「境港市の像では“山田”という名が与えられ
ているらしいが」とまぎらわしい書き方をしているが、「“山田”という名」は「境港市の像」
の作成にあたり勝手につけられた名前というわけではない模様。

http://manjimaru.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_1c30.html
>そして新作オブジェの中でも超お気に入りなのがこれ。
>ついにこれまで出たか!サラリーマン山田!
>あのメガネの出っ歯キャラを見事に立体化!大爆笑~~っ!!
>当初80体でスタートした妖怪オブジェもいまや120体。
>根強いファンのみなさんの応援によって続々と増えているようで、今後も楽しみだ。


http://ja.wikipedia.org/wiki/水木しげる
>桜井昌一 - 貸本漫画家。後に出版社、東考社をおこし、貸本版『悪魔くん』などを
>発行。貸本業界が崩壊すると、「桜井文庫」として文庫本形式のインディーズ出版を
>行い、水木の短編を多数出版している(1980年代後半までは、一般書店でも購入で
>きた。現在は古本市場で高値を生んでいる)。また、水木の漫画作品中に頻出する
>「眼鏡で出っ歯のサラリーマン・山田さん」のモデル。


http://mangabruce.blog107.fc2.com/blog-entry-562.html
>月刊漫画ガロ(49) 水木しげる 4 「日本奇人伝」
>「鳥かご」は、ここではクレジットがないのですが、確実に原作はヘンリイ・カットナーの
>「住宅問題」ですね。
>やはり私が読んでた怪奇小説なのですが、内容はそのまま同じです。
>そして、水木しげる作品において超重要にして常連となるキャラクター、あのめがね
>出っ歯…つまりサラリーマン山田の初登場作品としてファンの間で知られる作品でも
>あります。


http://blog.livedoor.jp/su_da_chi/archives/51372869.html
>「不死鳥を飼う男」
>神社には神がいないじゃないか!と言い出し、神社で漫画を書こうとする男の家に、
>謎の鳥かごらしきものを持つ老人が下宿することになった。



それにしても、『幽』に引用の画像をチラチラながめて、「メガネ出っ歯男」と連発されて
いる割には登場人物の男はメガネなしだけど、これは布団に入っていたり風呂に入って
いたりしているせいなのかな、ちゃんとメガネをかけているコマを引用すればよかったの
に――などとあれこれ考えながら読んでいたら、「メガネ出っ歯男である(メガネこそかけて
はいないが)」との記述にブチあたるハメになった、こっちの身にもなって欲しい……。

メガネをかけていない「メガネ出っ歯男」というのはもう難し過ぎて、よくわかんない。

だいたい、本当に「水木漫画のいわゆるパチもん作品を見ると〈略〉このメガネ出っ歯男
はほとんどの作品に出てくる」というのなら、ちゃんと眼鏡をかけている「メガネ出っ歯男」
の絵も山ほどあるはずだろうに。眼鏡はないが山田にそっくりだからとか、完成度の高い
作品だからとかで選んだというならまだしも、唐沢俊一自身、「水木漫画の模倣としては
上出来ではない画質・作風ではある」と描いているくらいで、そんなには似てもいないし。

ちなみに、唐沢俊一は『古本マニア 雑学ノート 2冊目』 P.133 ~ P.137 でも水木作品
のパチもんを紹介していて、その作品は「『冒険王』の昭和42年夏休み大増刊号巻末」
に「『恐怖劇場』と題されて載った」という「カエル沼の怪」というもの。

で、唐沢俊一によると、その「カエル沼の怪」では、「ファースト・シーンの電車の中で、
水木マンガのデッパのキャラクターもどきが、主人公にその沼の言い伝えを話して聞か
せる」そうだ。これも眼鏡なしなのかな、もしかして……。出っ歯というだけなら、赤塚の
イヤミとか明石屋さんまとか、他にもいろいろいるんだけど。(←そういう問題ではない?)


そして唐沢俊一は、以下のようなことも書いている。

「漫画についての怪談 (あやしいはなし)」 雑誌『幽』 vol.13 P.315

ギャグともシリアスともつかぬ絵柄で、なぜ作者が水木キャラを主人公に
使ったのか(作者と水木しげるとの関係は不明である)は作品を読んだだけ
ではよくわからない。昭和四十二年は『墓場の鬼太郎』が少年マガジン誌
に正式に連載が開始された年で、まだ水木キャラというのは一般になじみ
深いものにはなっていなかった筈である。


ええと、「昭和四十二年は〈略〉まだ水木キャラというのは一般になじみ深いものには
なっていなかった筈」って、唐沢俊一が『古本マニア 雑学ノート 2冊目』の方に書いて
いた「カエル沼の怪」も昭和 42 年なんだけど、こちらはどうなっちゃうんだろうか。そんな
ことより、そもそも「作者が水木キャラを主人公に使った」といえるかどうかを気にした方
がよいのではないかと思うが。

『墓場の鬼太郎』は『週刊少年マガジン』に 1965 年 (昭和 40 年) から不定期掲載され
ていたというし、その前には貸本漫画の人気作品だったのだから、1967 年の時点で、
水木作品の影響を受けた作品が描かれていたとしても、時期的にはそう不自然な話
ではないと思う。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ゲゲゲの鬼太郎
>1965年、劇画路線を推進していた『週刊少年マガジン』で読み切り作品『墓場の鬼太
>郎』「手」が掲載された。当初は不定期掲載で人気も出ず、3話で打ち切りを検討され
>た。だが夏休みが終わる時期に、当時の貸本読者や大学生たちからの激励の葉書が
>届き、打ち切りは回避された。
〈略〉
>『悪魔くん』の成功により、水木しげるが人気作家になったため、1967年からは正式な
>連載作品となる。内容も「怪奇物語」から「正義の鬼太郎が悪い妖怪を退治する」とい
>う少年誌向けの内容に変化。徐々に人気を増していった。妖怪という言葉がひんぱん
>に用いられる様になったのもこの頃からである(貸本時代にはほとんど使われていな
>かった)。



# 今回のエントリーは「藤岡真blog」の「唐沢俊一 最後の砦『幽』の連載」のエントリー
# とだいぶ内容がカブってしまっているのだけど、気がつくのが遅くてあらかた書いた後
# だったので (←言い訳)、そのままアップさせていただきます、すみません。

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テーマ : 感想 - ジャンル : 本・雑誌

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Comment

ええと、何か申し訳ありません。一応ねずみ男の単独出演 (主演) 作品は読んだことがあるはずなんですが、情けないことに題名とか内容とかを思い出せないという……。鬼太郎に迷惑をかけたり猫娘に脅されたりしないと物足りないかなと思ったのと、でも作品自体はつまらなくはなかったというくらいしか……もしかして捏造された記憶かもです。;_;

>私が読んだことのある範囲では、ねずみ男は『半妖怪』という
>設定なのですが、作品によって「人間と妖怪のハーフ」だったり
>「“ねずみ男(種族の名前)”の世界があり、そこに生まれた」など
>複数の説があるようです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ねずみ男
の記述でもそんな感じですね。

怖い (?) ことに鬼太郎の方にも、人間と妖怪のハーフという設定があるというか、幽霊族の最後の生き残りという方の設定は、アニメや実写映画では採用されていないみたいで。

http://www.toei-anim.co.jp/shop/dvd_kitaro80s/chara.html
>鬼太郎
>人間と妖怪が仲良く暮らす世界を目標に戦う妖怪と人間のハーフ。人間に
>悪事を働く妖怪たちを、髪の毛針、祖先の霊毛で作ったちゃんちゃんこ、
>リモコン下駄、オカリナ型妖怪笛などを駆使して退治する。また驚くべき
>再生能力を持っていて、どんな状態からでも復活が可能である。

人間と妖怪のハーフといえば、個人的には安倍晴明 (実在の歴史的人物ではなく、あくまでキャラとしての) も思い出すのですが、人間離れして超能力持ちでも、ああいうのだと人間のキャラといわれて違和感はないのに対し、ねずみ男や鬼太郎だと「うーん」と思ってしまうのは、人間として日常生活をずっとおくっているわけではないせいかなあと思ったり。

『幽』 vol.13 P.314
> ……それに比べると、人間の水木キャラの方はかなりミステリアスな部分を
>残している。人間と妖怪のハーフという設定のねずみ男がその最たるものだ
>ろうが、宮本武蔵やヒトラーといった実在の人物も、水木により描かれると、
>妖怪以上に謎めいた、教科書的なわれわれの知識から一段別の世界へ足を
>踏み入れた魅力的な怪人へと変貌する。


>竜伸太郎という漫画家はよく知らないけれど、「漫画OK」には『人を食う虫』と
>いう怪奇モノも書いているので、水木しげるに影響を受けていないとはちょっと
>考えにくい話。

出っ歯男の方はともかく、引用されている女性の顔は、ちょっと水木っぽい感じもしました。
トンデモない一行知識@レス遅延気味すみません |  2010年08月07日(土) 06:17 |  URL |  【コメント編集】

>うーん、ねずみ男抜きの鬼太郎や猫娘は成立しても、鬼太郎や猫娘抜きのねずみ男はちと弱いかなと個人的には思うのですが。

いやいや。トンでもない一行知識さんの感想としてはそうなんでしょうけど、ちくま文庫の水木しげるシリーズに『ねずみ男の冒険』として、ねずみ男主役の中・短編が一冊にまとめられてることからも、猫娘はもとより、意味的には鬼太郎以上の重要キャラクターだったという認識はありました(同書の解説などもそういう話)。

メガネ出っ歯男の少年誌登場は1966年の『悪魔くん』から(たしか情報屋という名前だった記憶があるけど、未確認)。竜伸太郎という漫画家はよく知らないけれど、「漫画OK」には『人を食う虫』という怪奇モノも書いているので、水木しげるに影響を受けていないとはちょっと考えにくい話。<なぜ作者が水木キャラを主人公に使ったのか(作者と水木しげるとの関係は不明である)は作品を読んだだけではよくわからない。>とかスッとぼけたことを言ってないで、B級貸本漫画のオーソリティーって看板背負ってるんだから、まさしくそのことを「解説」してほしいところ。

>昭和四十二年は『墓場の鬼太郎』が少年マガジン誌に正式に連載が開始された年で、まだ水木キャラというのは一般になじみ深いものにはなっていなかった筈である。

唐沢俊一は、東文研の同人誌や新書『少年マガジンの黄金時代』解説のため、この時期の「週刊少年マガジン」を集中して読み直しているので、1965、66年の『ハリスの旋風』『ワタリ』の2枚看板時代が67年に終息しはじめ、同年から『巨人の星』『墓場の(ゲゲゲの)鬼太郎』が表舞台に立ち始めたことを知っているはず(そしてその『鬼太郎』人気が『あしたのジョー』登場と入れ替わるように消えたことも)。
discussao |  2010年08月04日(水) 19:06 |  URL |  【コメント編集】

●立ち読みなので不正確ですが

私が読んだことのある範囲では、ねずみ男は『半妖怪』という
設定なのですが、作品によって「人間と妖怪のハーフ」だったり
「“ねずみ男(種族の名前)”の世界があり、そこに生まれた」など
複数の説があるようです。

キャラとしてのねずみ男は“鬼太郎シリーズ”以外の作品にも
(『昭和史』の進行役・解説役など)単独で登場しています。
 |  2010年08月04日(水) 13:01 |  URL |  【コメント編集】

うーん、ねずみ男抜きの鬼太郎や猫娘は成立しても、鬼太郎や猫娘抜きのねずみ男はちと弱いかなと個人的には思うのですが。

唐沢俊一によると「人間の水木キャラの方はかなりミステリアスな部分を残している。人間と妖怪のハーフという設定のねずみ男がその最たるものだろうが」だそうです。

そういえば「人間と妖怪のハーフという設定」はどこかで見たことがあるなあ (未確認) とは思いましたが、「人間の水木キャラ」とはあまり思っていませんでした<ねずみ男。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1216251442
トンデモない一行知識 |  2010年08月04日(水) 09:06 |  URL |  【コメント編集】

●広い心でヒーローと

山田の方は主人公だからヒーローと書いたのかなと思いましたが、考えてみれば金嬉老の場合はその可能性すらないですね。
http://tondemonai2.web.fc2.com/211.html
http://d.hatena.ne.jp/gasevia/20080226/p2

ちなみにイッチーもヒーロー……?
http://tondemonai2.blog114.fc2.com/blog-entry-296.html
トンデモない一行知識 |  2010年08月04日(水) 08:47 |  URL |  【コメント編集】

●オチの山田さんにつなげるなら

>鬼太郎や猫娘以上に
ときたら、続くのは『ビビビのねずみ男』じゃないのか、普通。
主人公以上に有名なんじゃないのかね。
悪魔くんや鬼太郎よりも、水木しげるの代表キャラ。
トンデモブラウ |  2010年08月04日(水) 08:32 |  URL |  【コメント編集】

●ヒーロー

唐沢氏の考えるヒーロー像って、変。
金嬉老とか。
NNT |  2010年08月03日(火) 22:27 |  URL |  【コメント編集】

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