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2009.03.10 (Tue)

唐沢俊一は古書マニアではなく時空歪ませマニアではないかという疑惑

『トンデモ一行知識の逆襲』 P.85

 古書の中で、コレクターたちが多く集まって、大きな収集分野のひとつと
なっているのが、明治大正から昭和二十年代くらいまでの、レトロなセックス
関連本である。ことに昭和の戦前、エログロナンセンス時代と呼ばれた時期
には梅原北明、高橋鐵、大場正史といった研究家が輩出し、性文化の華が
一気に開いたような状態だった。


雑誌『グロテスク』を刊行した「梅原北明」は、「エログロナンセンス時代と呼ばれた
時期」に活躍した人物といってよいとして [1]、「高橋鐵、大場正史」は、「昭和の戦前、
エログロナンセンス時代」に、「性文化の華」を開かせた人たちとはいえないのでは。

高橋鐵が「日本生活心理学会を設立し、性科学を研究」しはじめたのが 1950 年で、
歌麿の浮世絵『願いの糸口』を復刻したのが 1954 年 [2]。『あるす・あまとりあ―性交
態位六十二型の分析』の紹介にも「戦後はじめて」と書かれているし [3]、性文化方面
で活躍したのは戦後ではないかと。(発禁になったという『人生レイアウト』 [2] が性文化
関係かもしれないけど)。

大場正史の翻訳した『千夜一夜物語 バートン版』の出版は 1949 年になってから。
あまとりあ社の『若き性』が 1954 年で、『カーマ・スートラ バートン版』は 1967 年。
その他、著作リストの中には 1949 年より前の本はなく [4]、「昭和の戦前」の「性文化
の華」を開かせた人ではないことは確か。

[1] - http://kanwa.jp/xxbungaku/Lecture/Lect03.htm
>エログロ・ナンセンス
>グロテスク時代
>市ヶ谷刑務所を仮出獄した梅原北明は早速雑誌【グロテスク】の刊行準備に掛かりま
>す。この雑誌は今までと異なり、エロよりもグロを前面に押し出した公刊誌として昭和
>三年十一月にグロテスク社から発行されます。公刊誌故内容が薄いのは仕方が無
>く、このことが功を奏したのか創刊号は無事でした。しかし二号と翌年の正月号は引っ
>掛かり、以後数号が発禁になっています。 北明はこの正月号が発禁になったことを逆
>手に取り、『愚息グロテスクが急性発禁病で死亡云々』の死亡広告を新聞に出すと
>いう奇抜な行動に出ます。


[2] - http://tanteisakka.at.infoseek.co.jp/ta.html
>高橋鐵(たかはし・てつ)
>本名高橋鉄次郎。1907年(明40)、東京生まれ。日本大学芸術心理学科卒。性科学者
>でもある。カルピスの宣伝部に勤務していたときには、「カルピスは恋の味」というコ
>マーシャルを制作した。
>1937年(昭12)、「怪船人魚号」を「オール読物」に発表。
>1939年(昭14)、「人生レイアウト」が発禁となる。
>1940年(昭15)、「オール読物」に発表した「太古の血」がある文学賞受賞寸前までいっ
>たが、憲兵隊や文部省の横槍がはいり、筆を折ってしまった。しかし、一説にはそうし
>た事実はないともいわれる。
>1940年(昭15)、大政翼賛会に加入。
>1941年(昭16)、トンボ鉛筆の新聞広告「太平洋へ一線を引け」で、商工大臣賞を受賞。
>1941年(昭16)、生活意識調査のための団体を設立。
>1945年(昭20)、戦時報道班員となる。
>1950年(昭25)、日本生活心理学会を設立し、性科学を研究する。
>1954年(昭29)、「セイシン・リポート」にて歌麿の浮世絵「願いの糸口」を復刻したのが
>原因で保留処分となり、1958年(昭33)に八王子医療刑務所に拘禁される。
>1963年(昭38)には第一審有罪判決。
>1970年(昭45)には最高裁から罰金刑を命じられる。
>1971年(昭46)、肝硬変のため死去。それに伴い、日本生活心理学会は解散した。


[3] - http://www.amazon.co.jp/dp/4309472567
>あるす・あまとりあ―性交態位六十二型の分析 (河出文庫―高橋鉄コレクション) (文庫)
>高橋 鉄 (著)
>戦後はじめて、日本人男女のセックスを、心理的、肉体的、技術的に余すところなく
>分析解明し、著者の地位を確立した超ベストセラー。


[4] - http://ja.wikipedia.org/wiki/大場正史
>大場 正史(おおば まさふみ、1914年 - 1969年7月17日)は、翻訳家。『千夜一夜物
>語』バートン版の単独訳で知られる。佐賀県生まれ。そのほかインドの性典『カーマ・
>スートラ』のほか、性科学などに関する著書、翻訳多数。
〈略〉
>翻訳
>誘拐されて R.L.ステイーヴンスン 斎藤三夫共訳 五元書庫 1949 のち角川文庫
>千夜一夜物語 バートン版 第1-5 思索社 1949-1950
>千夜一夜物語 全21冊 角川文庫 1951-1956 のちちくま文庫
>若き性 ヴィルヘルム・シュテーケル あまとりあ社 1954
>カーマ・スートラ バートン版 ヴァーツヤーヤナ 人間の文学 河出書房 1967 のち
>角川文庫


それにしても、高橋鐵の、「カルピスの宣伝部に勤務していたときには、『カルピスは
恋の味』というコマーシャルを制作」というのには、思わずのけぞってしまった。

この本『トンデモ一行知識の逆襲』 P.166 に、唐沢俊一は、「実は親戚にカルピスの
社員がいて」と書いている。それなのに、初歩的な間違い (「発売は七夕、水玉は
天の川だぞのカルピス」を参照) や、雑学にも蘊蓄にもなっていない退屈な思い出話
(「もちろんマジンガーZについての蘊蓄もない」参照) しか書けなくて、こういうネタは
スルーしてしまうとは……。

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02:10  |  『トンデモ一行知識の逆襲』間違い探し編 (138) +  |  TB(0)  |  CM(6)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

●ウォーターウォーターするにも粒子を細かく

>微粒子化することが出来たため、カルピスウォーターが生まれたようですね。
http://www.roy.hi-ho.ne.jp/fisherman-masa/suizokukan/kissa/calpis.htm

をを、なるほど、ありがとうございます。しかし、スゴいですね、このサイトの人……「レーザードップラー式粒度分布計」って……ググったら、「マイクロトラック UPA150」 とか「FPAR1000 大塚電子」とか出てきたんですけど、こういう機械が身近にある人なのかしら。
http://www.chemenv.titech.ac.jp/watanabe/Pages/apparatus.html
http://www.marubun-tsusyo.co.jp/solution/scientific1-1.html

>メーカーからしたら、振らなければ分離したままというのでは欠陥商品ですよ。

厳しいお言葉。^_^; まあ、でも、「よく振ってお飲みください」の表記は、今も結構多いみたいですし。↓ そこにも書いてあるけど、ブラックコーヒーとウーロン茶が「よく振ってください」なのは少々意外。

http://portal.nifty.com/2006/10/30/a/

もちろん、沈殿の程度とか、振らないで飲んだときの飲用する側に与えるダメージの度合いとか、あんまりヒドいようだと商品として成立しにくいだろうとは思います。
トンデモない一行知識 |  2009年03月12日(木) 00:08 |  URL |  【コメント編集】

●カルピスウォーター

下のサイトによると、濃縮タイプのカルピスとは粒子の大きさが全く違うようです。
微粒子化することが出来たため、カルピスウォーターが生まれたようですね。
http://www.roy.hi-ho.ne.jp/fisherman-masa/suizokukan/kissa/calpis.htm

>沈殿しても振ればよかったのではないかという気も。

メーカーからしたら、振らなければ分離したままというのでは欠陥商品ですよ。
お客さんがどのように飲むか分かりませんから、苦情が殺到するでしょうし、人気も出ないでしょう。
(振ることを前提としたゼリー状の缶飲料は、長続きしてないでしょ。)
ハヤタ隊員 |  2009年03月11日(水) 09:41 |  URL |  【コメント編集】

●グロテスク観光旅行……意外とありかも

>藤岡真さん
>因みに書いたのは、詩人の驪城(こまき)卓爾。

そうですねー、これは以前、 http://tondemonai2.web.fc2.com/339.html のコメント欄にも書いたのですが、「子どもに初恋の味ってなんだと聞かれたらどうする」「『カルピス』の味だと答えればいい。」のやり取りが結構好きなので、もう一回ペタ。

http://www.calpis.co.jp/corporate/history/kaiun/kaiun3.html
> 「カルピス」のキャッチフレーズ「初恋の味」は、1920(大正9)年、三島海雲の
>文学寮時代の後輩である驪城(こまき)卓爾が『甘くて酸っぱい「カルピス」は
>「初恋の味」だ。これで売り出しなさい』と提案したことがきっかけでした。大正
>9年当時といえば、“初恋”という言葉さえはばかるような時代だったため、海雲
>は、一度は『とんでもない』と断りました。

> しかし、また驪城は海雲を訪ね、『「カルピス」はやはり初恋の味だ。この微妙・
>優雅で純粋な味は初恋にぴったりだ』とすすめました。海雲は、『それはわかった。
>だが「カルピス」は子どもも飲む。もし子どもに初恋の味ってなんだと聞かれたら
>どうする』と言うと、驪城は『「カルピス」の味だと答えればいい。初恋とは、清純で
>美しいものだ。それに、初恋ということばには、人々の夢と希望とあこがれがある』
>という言葉に海雲も納得し、1922(大正11)年4月の新聞広告にキャッチフレーズ
>として使用したのが始まりです。

>『カルピスは恋の味』
http://g-g.seesaa.net/article/100829972.html に書いてあるような「カルピスは恋の味、初恋の味・・・カルピス」というかたちのフレーズも聞いたことがあるような気がするのですが……どうなんでしょう。自信はないのですが。

>ハヤタ隊員さん
>炭酸水だと沈殿しないそうなのですが、無炭酸では難しかったようで、

( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェー
炭酸が混じるとどのようなものでも沈殿しにくくなるわけではないでしょうから (炭酸が入りで沈殿するようだと販売されることがあまりないでしょうけど)、 何か成分の組み合わせによるものなのでしょうか。

ただ、まあ、 http://tondemonai2.web.fc2.com/330.html のときのコメント欄にもありますが、沈殿しても振ればよかったのではないかという気も。それと、時代的には、ネクターみたいなドロッとした感じの果汁入りか、そうでないのは皆炭酸入りという感じだったような。カルピスソーダの販売開始時期に、カルピスウォーターをつくるのが可能だったとして、販売までこぎつけていただろうか、売られたとしても、あんなサラッとした感じにはならなかったのではないかなーと思ったりしています。

>僭越ですがさん
うあああ、これはバカ過ぎでした<自分。修正しました。ご指摘ありがとうございました。(_ _)
トンデモない一行知識 |  2009年03月11日(水) 01:03 |  URL |  【コメント編集】

>雑誌『グロテスク』を観光した「梅原北明」は
刊行ですよね。

僭越ですが |  2009年03月10日(火) 15:29 |  URL |  【コメント編集】

●カルピス

私は、カルピスウォーターが発売された頃(平成3年)、清涼飲料水のメーカーで働いていましたが、「カルピスの成分が沈殿してしまうのでこれまで缶入りカルピスが発売されなかった。」という話は、その当時によく聞きました。炭酸水だと沈殿しないそうなのですが、無炭酸では難しかったようで、カルピスソーダから20年近い近い歳月を経て、やっと完成した商品なのだそうです。マジンガーZ云々は適当な表現ではないのかもしれませんが、カルピスウォーターが画期的な商品であったのは間違いありません。
ハヤタ隊員 |  2009年03月10日(火) 09:55 |  URL |  【コメント編集】

●カルピスは初恋の味

 高橋鐵について。

>「カルピスの宣伝部に勤務していたときには、『カルピスは恋の味』というコマーシャルを制作」

 一読、「?」と思いました。カルピスの名コピーは「カルピスは初恋の味」です。因みに書いたのは、詩人の驪城(こまき)卓爾。上記の年表によれば、高橋のカルピス入社時は年齢から推して(大卒)、1930年前後と思われますが、このコピーが書かれたのは1921年です。「コマーシャル」とは業界では電波媒体のマス広告(TV、ラジオ)の呼び名ですが、民放が出来たのは戦後ですから、ここでは新聞(雑誌)広告のことだと思います。「初恋の味」云々のキャッチは既に10年近く使われていたのですから、高橋はその担当をしていたという程度の関与だと思います。
藤岡真 |  2009年03月10日(火) 08:52 |  URL |  【コメント編集】

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