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2009.03.09 (Mon)

フェティソとアイドルの区別も何か難しい

『トンデモ一行知識の逆襲』 P.111 ~ P.112

 人形への執着は、フェティシズムの一種である。フェティシズムという言葉
の語源は、十八世紀ごろ、スペイン人やポルトガル人が崇拝の対象として
いた護符(フェティソ)であると言われている。
 この崇拝行為に、フランスの啓蒙思想家ド・ブロスは興味をもち、フェティ
シズムというものを定義づけた。彼のいわゆるフェティシュというものは、
「あるものが、人(信徒)によって地位を与えられ、フェティシュ(神)の位置
にのぼったもの」
 である。つまり、言ってみればフェティシュとは人工の神、なのだ。
 フェティシュは、アラーやエホバのごとき目に見えない存在ではなく、可視
のものであり、多くは実際に触れられるものである。また、フェティシュはその
信者に幸運をもたらし、災難を避けるためのものであり、それができなくなれ
ば打ち壊されたり殺されたりするものでもあるという。
 ……まさにこれは、人形というものに与えられた定義ではないか。
 やがてこの言葉はフロイトによって宗教用語から精神医学用語にスライド
させて用いられるようになり、そちらの方で有名になってしまった。


×フロイト ○ビネー

『古本マニア雑学ノート 2冊目』で、「フェティシズム(偏執狂)」とやらかした (「古書コレ
クタ≠古書に性的興奮を覚える人、ですよね?」を参照) のと比べれば、2 年後の 2000
年に出版されたこの本の記述は、ずっとマトモなものになってはいるが。

以前に、「知能検査以外のテストでも総合点では今いちだった天才ポアンカレ」の中で、
「おまけ」として引用したことがあるけど、「下着や靴などに性的魅力を感じる事を『フェ
ティシズム』と呼ぶよう提唱」したのは、知能検査を開発したアルフレッド・ビネー (Alfred
Binet) である。

http://ja.wikipedia.org/wiki/アルフレッド・ビネー
>下着や靴などに性的魅力を感じる事を「フェティシズム」と呼ぶよう提唱し、この用語を
>心理学的な立場から使い始めた(フロイトにも引き継がれる。言葉自体はド・ブロスが
>使い始めた)。


http://ja.wikipedia.org/wiki/フェティシズム
>心理学者のアルフレッド・ビネー(1857年 - 1911年)が1887年の論文で肌着、靴など
>(本来、性的な対象でないもの)に性的魅力を感じることをフェティシズムと呼ぶよう提
>唱した。次いでクラフト=エビング(1840年 - 1902年)が『性的精神病理』第4版
>(1889年)の中でフェティシズム概念を採用した。この著書はフェティシズム、同性愛、
>サディズム、マゾヒズムを主に論じたもので、世紀末によく読まれた本である。フロイト
>も性の逸脱現象としてこの用語を用いた。


つまり、宗教用語から言葉の意味を「スライド」させたのはビネーで、フロイトはそれを
受け継いだ一人ということ。

ちょっとわからないのは、「それができなくなれば打ち壊されたり殺されたりするもの」に
ついて。「殺されたりする」ということは、フェティシュは無生物であるとはと限らず、生物
のこともあるという前提でよいかどうか。

「fetico=護符」や呪物崇拝の「呪物」で通常イメージされるのは無生物で、打ち壊したり
燃やしたりすることはできても、殺したりするものではないような気がする。

しかし、「超自然的な力を備えていると信じられる自然物(石とか植物の種子)で、とりわ
け、人間が造った物品」という定義がある一方、「フェティシュは、信徒の要求に応えられ
なければ虐待されるか打ち棄てられるかする」という Wikipedia の記述もある。「虐待され
る」となると、何だか生物が対象ぽいので、この点についてはいったん保留ということに。

http://ja.wikipedia.org/wiki/フェティシズム
>フェティシズム(英語:Fetishism)は、人類学・宗教学では呪物崇拝、経済学では物神
>崇拝と訳される。


http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=呪物崇拝&dtype=0&stype=1&dname=0ss
>じゅぶつすうはい14 【▼呪物崇拝】
>人造物や自然物に神秘的価値を認めて、信仰・儀礼の対象とする呪術的・宗教的
>態度。物神崇拝。フェティシズム。


http://ja.wikipedia.org/wiki/呪物崇拝
>崇拝の対象となるフェティッシュとは、超自然的な力を備えていると信じられる自然物
>(石とか植物の種子)で、とりわけ、人間が造った物品で、普通の製作品を凌駕する、
>圧倒的に大きな超自然的な力を備えるもののことである。


http://ja.wikipedia.org/wiki/シャルル・ド・ブロス
>博識と実証精神に富むド・ブロスは、1760年に匿名で『フェティシュ諸神の崇拝』を
>刊行し、その中で人類最古の信仰形態をフェティシズムと命名した(fetico=護符の
>意味)。
〈略〉
>ビュフォンやルソーと同時代のド・ブロスは、18世紀当時としては最新の研究方法で
>あった比較宗教学の立場から、当時のアフリカ大陸やアメリカ大陸に残存する原初的
>信仰について研究した。そしてその土着信仰をフェティシズムと命名し、およそつぎの
>ように特徴づけた。これは本来の宗教以前のもので、本来の宗教の出発点である偶
>像崇拝(Idolatrie) が存在するよりも古い。宗教でないフェティシズムと宗教の一形態
>である偶像崇拝との相違は決定的で、例えば前者においては崇拝者が自らの手で可
>視の神体すなわちフェティシュを自然物の中から選びとるが、後者においては神は不
>可視のものとして偶像の背後に潜む。つまり前者ではフェティシュそれ自体が端的に
>神であるのに対し、後者においてフェティシュはいわば神の代理か偶像かである。そ
>の背後か天上にはなにかいっそう高級な神霊が存在する。また、フェティシズムにお
>いてフェティシュは、信徒の要求に応えられなければ虐待されるか打ち棄てられるか
>するが、偶像崇拝において神霊は信徒に対し絶対者なのである。こうしてド・ブロス
>は、フェティシズムを宗教と明確に区別したのである。


その他参考 URL:
- http://netcity.or.jp/otakuweekly/BW2.4/column1-1.html (単行本収録前の文章)
- http://blogs.dion.ne.jp/yottyokky/archives/7871457.html
- http://ja.wikipedia.org/wiki/物神崇拝


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