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2010.01.18 (Mon)

チーズはどこで固まる?

『史上最強のムダ知識』 P.105 漫画パート

ビールの食い合わせ

「チーズフォンデュおいしい~
ビールもおいしい~」 (外人っぽい男性)
そのころ胃の中では
溶けたチーズが冷えたビールと固まって……
幽門閉塞を起こし死亡という事件があった
「ふつーに食べていれば大丈夫だよ」 (唐沢俊一)
「お湯割り下さい」 (若い女性)


「溶けたチーズが冷えたビールと固まって……」といわれても。チーズフォンデュって、
食べる直前にはすでにピザの上のチーズと同程度には固まっている状態で、さらに
口の中にいれて飲み込んだ時点で、温度はだいぶ下がっていると思うんだけど。

チーズフォンデュが危険ならば、熱々のピザその他、溶けたチーズを使った料理全般、
冷たいビールと組み合わせると危険という話にもなりそうだ。

唐沢俊一の似顔絵のキャラは、「ふつーに食べていれば大丈夫だよ」といっているが、
漫画の中の死亡してしまった男性は、チーズフォンデュを「ふつーに食べて」、ビールを
「ふつーに」飲んでいるようにしかみえない。最初のコマに描かれているウェイトレスも、
「ふつーに」笑顔で客をながめている。

そして、この漫画では、「幽門閉塞を起こし死亡という事件」とやらが、いつ、どの国で
起こったかの情報なんてのも、いっさい書かれていないし……ということで、ググって
みたら、引っかかったのは以下のようなもの。

まず、2002年 1月の、2ちゃんねるでの書き込み。「胃の中でチーズが固まりそうで
見ていてヒヤヒヤ」とのみ書いてある。

http://natto.2ch.net/food/kako/1010/10104/1010405851.html
>118 名前:   投稿日: 02/01/12 14:27
>チーズフォンデュの直後に冷たい冷たいビールのかぶ飲みは
>胃の中でチーズが固まりそうで
>見ていてヒヤヒヤする食べ合わせですな。

>119 名前: もぐもぐ名無しさん 投稿日: 02/01/12 16:53
>>>118
>別にビールでなくても


上の 10ヵ月後、2002年 11月に、2ちゃんねるの「夫を早死にさせる家庭料理」 (何と
いうスレ……) に、「食道でとろけたチーズが急速に固まり死んだ人がいると聞いたこと
がある」という書き込みがある。

http://food2.2ch.net/cook/kako/1038/10382/1038233143.html
>82 名前: ぱくぱく名無しさん 投稿日: 02/11/28 22:53
>熱々チーズフォンデュをキンキンに冷えたビールを流し込む、これ最強

>157 名前: ぱくぱく名無しさん 投稿日: 02/11/30 16:14
>チーズフォンデュを食べさせたあと冷たいビール。
>食道でとろけたチーズが急速に固まり死んだ人がいると聞いたことがある。


どちらも都市伝説未満という感じでしかないけど、チーズフォンデュと冷たいビールに
ついて言及しているものが、あまりないのだから仕方ない (?) というか。

そして、以下に引用するブログのコメント欄への書き込みは、講談社『FRIDAY』に連載
されていた「唐沢俊一トリビアルな日々」 (『史上最強のムダ知識』の収録元のひとつ)
の内容に言及していると思われる。これが 2005 年 7 月。2ちゃんねるに書き込みの
あった 2002 年よりも後は、この 2005 年の書き込みまで、チーズフォンデュとビールが
ネット上で話題にされていた痕跡はない。

http://blogs.dion.ne.jp/raian/archives/1503026.html
>チーズフォンデュを食べた後、冷たいビールを飲むと胃の幽門閉塞が起きるので
>(解けたチーズがビールで冷やされて固まってしまうから)死ぬ、、、と今日床屋に
>おいてあったフライデーに書いてあったな。
>Posted by 代走飯島 at 2005年07月18日 21:59



で、以下に引用するのが、2005 年 10 月に放送されたラジオ番組「サントリー なるほど
コール 赤坂5丁目分室」での Q&A。『FRIDAY』の唐沢俊一連載の影響かも。

そこには、「ビールと一緒に食べても胃の中のチーズが固まるということはありません。」
という心強い (?) 回答が……まあ、そうでしょうなあ。

http://www.tbs.co.jp/radio/call/bk/20051008.html
>2005年10月08日放送
>Q1 チーズフォンデュを食べる時ビールを一緒に飲むと、チーズが胃の中で固まって
>しまうと聞きました。本当でしょうか?

>A1 ビールと一緒に食べても胃の中のチーズが固まるということはありません。 本場
>のスイスでも冷えたビールや白ワインがメニューに載っていますし、皆さんチーズフォ
>ンデュに合わせておいしく飲んでいます。脂分を溶かす性質の少ない飲み物、水や
>ジュースなどや冷たいビールを飲みながらですと、 口の中で溶けたチーズが固まりや
>すいかもしれないので、のど越しが良くない、という意味でそう思われたのでしょうか?
>胃の中には胃酸がありますので、強い酸の働きで食べ物を溶かしてしまいますので
>心配は要りません。 フォンデュにすると思いがけなくたくさんチーズをたべてしまいま
>すので、もたれた感じがするのは食べすぎ、 飲みすぎかもしれませんね。



それにしても、唐沢俊一のガセ元が 2002 年の2ちゃんねるの書き込みだとしたら、
「幽門閉塞」というのは、どこからもってきたのかという謎は残る。どこか別のところに
ネタ元があったけど、今は消えてしまっているという話なのかもしれない。

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Comment

●今さらかもですが

日にちをあけてしまったけど、前のコメントの続き。
『ヨーロッパ退屈日記』の方にはチーズフォンデュの話はなかったです。
ただ、再びググったらこういう↓のを見つけました。

http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/kuronekoteikuro/diary/d247
>そもそも、チーズフォンデュにはワインを飲むものらしいのだ。冷えた
>ビールをガブガブ飲むと、お腹の中でチーズが固まってしまって、実際
>亡くなった方も居たようなのだ。この事は伊丹十三氏のエッセイに
>詳しい事が載っているので、ご一読いただければと思う。確か
>「女たちよ!」だったと記憶している。

で、『女たちよ!』を入手したら確かにありました。

伊丹十三著『女たちよ!』 P.266
> このチーズ・フォンデュというのは寒い地方の絶好の冬の食べ物で
>あるが、幸い日本ではあまり普及していない。幸い、というのは、
>日本人は何料理を食べる時でもおかまいなくビールを飲むでしょう。
>ところがフォンデュを鱈腹食べ、ビールをがぶ飲みして死んだ人が
>いるのですな。
> つまり冷いビールのせいでおなかの中のとけたチーズが一塊に
>固まってしまったのであります。フォンデュの店には、必ずフォンデュの時
>飲むべき葡萄酒というのが置いてある。これを無視したんだね。
> アメリカ人で、たいへんな苦しみ方だったという。

……まあ率直にいって、40 年前ならともかく今の目でみると、ビールといっしょだとお腹がもたれやすいことから発生したホラ話か、実際起きた事件としても余程のレアケースだろうと思ってしまうわけですが。

で、これが件の四コマ漫画の直接のネタ元かというと、違うのではないかという気がしています。

伊丹十三のエッセイからとってきたのなら、その旨漫画に書いてよさそうだし (『地上最強のムダ知識』では出典を書いているものもそこそこあります)、『女たちよ!』にはない「幽門閉塞」が追加されているし。何より、ワインとかではなくて「お湯割り下さい」は、ないだろうと。

『女たちよ!』をネタ元にした何か (推理小説の方とか?) がどこかにあって、唐沢俊一はそこから引っ張ってきたのではないかと推測しています。


ところで、『ヨーロッパ退屈日記』や『女たちよ!』を読んで思ったのですが、伊丹十三氏もまた、唐沢俊一のなりたかった姿みたいだなと思いました。

文体とか、これこれはこう発音するのが正しいとか、伊丹十三氏のスタイルを猿真似しようとしたのが、『トンデモ一行知識の世界』あたりの時期に唐沢俊一が発表した文章にみられる気がします。裏モノ日記の文章も、真似しようとして無惨に失敗したそれなのかも。料理ネタとか。

ただ、スタイルはともかく、伊丹十三氏の語った蘊蓄をそのままネタとしていただくということは、あまりしていないような。その方がガセは少なかろうにと思うのですが。
トンデモない一行知識 |  2010年01月24日(日) 13:59 |  URL |  【コメント編集】

>伊丹ジュウシマツさん、藤岡真さん
伊丹十三さんですか、ありがとうございます。(_ _)

確かに、「伊丹十三 チーズフォンデュ ビール」でググるとそれらしいものが……。

http://scheerhorn.exblog.jp/9772845/
>むかし、伊丹十三さんの本で
>チーズフォンデュと一緒にビールをがぶ飲みして死んだ男の話を読み
>(腹の中でチーズが固まったらしい...)
>ビール好きのワタクシは「チーズフォンデュは食うまいぞ」と誓ったのですが
>ある日、禁を破って食べてみたら旨かった!
>・・・以来、ビール控えめで食べています

http://welcomemik.exblog.jp/5190758/
>昔読んだ推理小説のなかで、ビール党の人を殺すのに
>チーズフォンデュ出てきた気がする。。このミステリのベースは伊丹十三の
>エッセイだったのだけど、
>「たらふくチーズフォンデュを食べて、冷たいビールを流し込んだら
>胃の中でチーズが固まった」とか。

さらに唐沢俊一裏モノ日記にも、こういうのが↓

http://www.tobunken.com/diary/diary20021228000000.html
> 体調かんばしくなし。コミケまではじっとしていよう。CDで『伊丹十三です。
>みんなでカンツォーネを聴きながらスパゲッティを食べよう。』を聞く。71年
>に出たLPのCD化。伊丹の著書『ヨーロッパ退屈日記』の中のエッセイ
>『スパゲッティの正しい食べ方』を基本に、彼の高梨木聖を相手のトークを
>録音し、その合間にアルマンド・ロメオというイタリア人の、アヤシゲな
>“日本語の”カンツォーネがはさまるという、極めて伊丹十三的、70年代的な、
>変てこでヒップなLPである。ウンチク談義をそのままエンタテインメントに
>しちまうという、この伊丹十三のスタイルに大傾倒した一時期を持った末に、
>今の私がある。

この『ヨーロッパ退屈日記』に、気になる「ジャパニーズ・トマト」の題も。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ヨーロッパ退屈日記
>77.ジャパニーズ・トマト

ということで『ヨーロッパ退屈日記』は入手しようかと思います。
これまでの経験からすると、唐沢俊一のネタ元本 / ネタ元候補本の方は、読んでイヤな思いをしたことがない (むしろ当たりが多い) というのがあるので、読むのを楽しみにしようかと。


で、チーズフォンデュと冷たいビールの件については、死亡例まであるかどうかはおいといて、ビールを飲むと胃の中で固まってよろしくない、紅茶かワインがよろしい――という主張はアリのようです。

http://dadshouseblog.com/2009/01/13/fondue/
> “First thing,” he said, “you must continually stir the cheese or
> the fondue will burn on the bottom.”
> “Ohhhh,” we said. We immediately started stirring the fondue every
> time we dipped a piece of bread. Someone in the room shouted oui!
> “Second,” he said. “No beer. It will make the cheese into a stone
> in your stomach like a rock.” He clapped his hands into a ball for effect.
> “What should we drink?” my buddy asked.
> “Two things with fondue – either tea, or white wine.
> ”We ordered wine. When the waiter brought it, the entire restaurant
> broke out in applause.


直接関係ないですが、英文サイトの方だと、ワインではなくビールでつくるチーズフォンデュのレシピも結構引っかかりますね。個人的には、あまり食欲そそられないかなあ……と思いますが。
トンデモない一行知識 |  2010年01月18日(月) 18:48 |  URL |  【コメント編集】

●読んだ記憶が

>伊丹ジュウシマツさん
あ、伊丹十三でしたか。
わたしも読んだ記憶があります。「苦しんで死んだ」とか怖いことが書いてあったと思います。一瞬、サトウサンペイか星新一かとも思ったんですが。
藤岡真 |  2010年01月18日(月) 08:23 |  URL |  【コメント編集】

●たぶん…

「チーズフォンデュとビール」のネタ元は、伊丹十三のエッセイでしょう。タイトルはちょっと思い出せませんが「ヨーロッパ退屈日記」か「女たちよ!」に入っていると思います。
もちろん伊丹は本物の名エッセイストであり、唐澤のような文章の下手くそなインチキ野郎とは月とスッポンです。
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0682.html
http://yuki-wan.at.webry.info/200503/article_1.html
伊丹ジュウシマツ |  2010年01月18日(月) 07:54 |  URL |  【コメント編集】

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