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2009.11.07 (Sat)

ピアノと呼ばれるその楽器を別の名前で呼んだとしても、その甘美な音色に変わりはない

『史上最強のムダ知識』 P.136

ピアノの正式な名称は「グラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」。


×ピアノの正式な名称 ○ピアノの名称の由来

『史上最強のムダ知識』 P.137

「グラヴィチェンバロ」とは、チェンバロのこと。そして「ピアノ・エ・フォルテ」
は、イタリア語で「弱い音と強い音」の意味。「弱い音と強い音の出せる
チェンバロ」という意味である。
 そもそも、大きな音量が出せるが、強弱をつけた音を出すのが難しいチェン
バロと、強弱をつけられるが、音量が非常に小さいクラヴィコードという、2種
類の鍵盤楽器を合体させて誕生したのがピアノなのである。


前エントリーとは「正式」つながりというか、2ちゃんねるへの書き込み風にいえば、
「唐沢俊一、お前もう、『正式』って書くの禁止な」といいたくなるというか。

唐沢俊一の定義する「正式な名称」とは、多くの場合、いくつかある呼び名のうち、
一番長ったらしい名前をさしているのにすぎないのではないかと疑いたくなる。

で、「ピアノの正式な名称」については、「ピアノ」「piano」でよいかと思う。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ピアノ
>「ピアノ」という名の由来は、イタリア語の「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォル
>テ」(Clavicembalo col piano e forte)、もしくはそれに類する表現である。
>現代では、イタリア語・英語・フランス語では “piano” と呼ばれる(伊・英では
>“pianoforte” も使用)。〈略〉
>20世紀後半以降、あえて「フォルテピアノ」「ハンマークラヴィーア」「ハンマーフリュー
>ゲル」などと呼ぶ場合は古楽器(およびその復元楽器)、すなわち現代ピアノの標準
>的な構造が確立される以前の構造を持つ楽器を指す場合が主で、モダンピアノが普
>及する以前に作曲された作品を、当時のスタイルで演奏する古楽派などに用いられて
>いる。これに対して19世紀半ば以降のピアノを区別する必要がある場合には「モダン
>ピアノ」などと呼ぶ。


「ピアノ」は「ピアノフォルテ」の略で、正式には「ピアノフォルテ」――という話ならば、耳に
したことがある。実際、プログレッシブ英和中辞典では、piano は「PIANOFORTEの短縮
形」としている。

http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=piano&stype=1&dtype=1
>[PIANOFORTEの短縮形. 「強い音(FORTE2)も弱い音(PIANO2)も出せる楽器」の意]

一方、新グローバル英和辞典では、その定義を採用していなくて、こちらの辞書では
piano の項目に pianoforte の文字はなく、pianoforte という語の項目自体も存在しない。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=piano&dtype=1&stype=1&dname=1ss


さらに、今回の唐沢俊一の文章で引っかかるのが、「『グラヴィチェンバロ』とは、チェン
バロのこと」という部分。

その一方で、唐沢俊一自身、「チェンバロと、〈略〉クラヴィコードという、2種類の鍵盤
楽器を合体させて誕生した」と書いているため、「グラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エフォ
ルテ」とは「『弱い音と強い音の出せるチェンバロ』という意味」だというなら、

1. クラヴィコードの方は、その長ったらしい名前のどこにも反映されていないの?
2. 「グラヴィチェンバロ」の「グラヴィ」って何?

という疑問がわいてくる。

実は、上の方に引用した Wikipedia では「クラヴィチェンバロ」「Clavicembalo」のみの
記載であったことから、このエントリーを書きかけのときには、

×グラヴィチェンバロ ○クラヴィチェンバロ

としていた。しかし、以下の記述を見ると、「グラヴィチェンバロ」「gravicembalo」という
こともあるらしいので、それはナシにした。

http://en.wikipedia.org/wiki/Piano
> The word piano is a shortened form of the word pianoforte, which is seldom used
> except in formal language and derived from the original Italian name for the
> instrument, clavicembalo [or gravicembalo] col piano e forte (literally harpsichord
> with soft and loud).


「clavicembalo」なら clavi の部分はクラヴィコードからきているっぽい (素人考え) し、
「gravicembalo」だとすれば、「重さがあるチェンバロ」といった意味合いか。

http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=gravity&stype=1&dtype=1&dname=1ss
>〔[語源]GRAV「重さがある, 重い」: aggravate, gravitate, gravity; grave; grief, grieve
>(‘..に重荷を負わせる’)〕


ただ、「gravicembalo」という語自体、イタリア語の「clavicembalo」がなまって変化した
もの (corruption、corrupt form) とされているので、その点でも「ピアノの正式な名称」
っぽくはない。

http://en.wikipedia.org/wiki/Gravicembalo
> The harpsichord (a corruption of the Italian term clavicembalo)

http://en.wikipedia.org/wiki/Harpsichord
> The type of instrument now usually called harpsichord in English is generally
> called a clavicembalo (sometimes in the corrupt form gravicembalo, both
> masculine) or simply cembalo in Italian, and this last word is generally used in
> German as well (Cembalo, neuter).


http://ja.wikipedia.org/wiki/チェンバロ
>チェンバロ(独: Cembalo, 伊: Clavicembalo)は、鍵盤を用いて弦をプレクトラムで弾い
>て発音する楽器で、撥弦楽器(はつげんがっき)、または鍵盤楽器の一種に分類され
>る。英語ではハープシコード(Harpsichord)、フランス語ではクラヴサン(Clavecin)と
>いう。



また、呼び名はともかく、ピアノという楽器自体が「2種類の鍵盤楽器を合体させて誕生
した」ものといえるかどうかは微妙な気が。

ピアノは、ハンマーで弦を上から叩くことによって音を出す。この点で、絃を弾いて音を
出す方式のチェンバロ (ハープシコード)、弦を下から突き上げて音を出す方式のクラヴィ
コード、どちらとも異なるため。

http://www.wound-treatment.jp/next/dokusyo/279.htm
> ピアノが産声を上げたのは1709年で,クラヴィコード(水平に張った弦を下から突き
>上げて音を出す)やハープシコード(弦を弾いて音を出す)のように鍵盤を持った楽器
>の一つとして考案された。前二者と異なっているのは「弦を上から叩く」ことであり,発
>明当初は優れた楽器としては考えられていなかった。


http://ja.wikipedia.org/wiki/ピアノ
>ピアノに先行する弦を張った鍵盤楽器としてはクラヴィコードとチェンバロが特に普及
>していた。クラヴィコードは弦をタンジェントと呼ばれる鉄の薄い板で突き上げるもの
>で、鍵盤で音の強弱のニュアンスを細かくコントロールできる当時唯一の鍵盤楽器で
>あったが、音量が得られず、狭い室内での演奏を除き、ある程度以上の広さの空間で
>演奏するには耐えなかった。一方のチェンバロは弦を羽軸製のプレクトラム(ツメ)で
>弾くものである。


http://www.cakewalk.jp/MC/glos/html/glos1ld5.shtml
>クラビ/clavi《鍵盤楽器》
>クラビというのは省略した名称なのですが、この語源となる言葉(楽器)はふたつあり
>ます。ひとつはクラビコードという古くからある打弦楽器、そしてもうひとつは一般的に
>クラビネットと呼ばれている電子楽器です。
>クラビコードの方は、ピアノと同様に弦を叩いて音を出す楽器ですが、ピアノがハン
>マーで弦を叩くのに対して、クラビコードは金属の板で弦を叩きます。ですから、ピアノ
>に比べて繊細できらびやかな音色となります。


- http://www.seibupiano.com/column/column6.html
- http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0444.html


追記: 「『clavicembalo』なら clavi の部分はクラヴィコードからきているっぽい」とか
書いたけど、やはり素人考えの間違いでした。(_ _);

http://www.yamaha.co.jp/himekuri/view.php?ymd=20000504
>ちなみに、「クラヴィチェンバロ」とはイタリアでのチェンバロの正式な呼び方で、
>「クラヴィ」は“鍵盤”を意味するラテン語の「クラヴィス」に由来します。フランスで
>チェンバロが「クラヴサン」と呼ばれるのも同じ由来からです。


で、これ↑は、下記のはてなブックマークをたどって見つけたもの。

http://b.hatena.ne.jp/entry/www.encount.net/naruhodo/14_2017.php
>ネタ記事のあとは普通の記事を読む。正確性はネタ記事には求めない。
> http://www.yamaha.co.jp/himekuri/view.php?ymd=20000504


「【話のネタ学部】略語を許すな!ピアノの本名は何?|おもしろコミュニティ 縁count」
というブックマーク先は、現在存在しない。2007 年 4 月に、唐沢俊一の本を見て、
内容をそのままコピペしたようなエントリーを書いたみたいと推測。

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Comment

>金平糖さん
>ここまで書いて追記に気づきました。

ああっ、申し訳ありませんでした。(_ _);
これは私がまぎらわしい表示のまま放置していたのがいけなかったです。
取り急ぎ、該当個所には抹消線を引くようにしておきました。

# 最初からやっとけ>自分

>ピアノも基本的には水平に張った弦を下からハンマーで叩きます。

なるほど、ありがとうございます。(_ _)

今のところ、http://ja.wikipedia.org/wiki/ピアノ の「アクション」の項などを見つつ、まだ頭をこんがらがらせている最中ですが……。@_@ 整理できたら追記か訂正を考えようかと思います。
トンデモない一行知識 |  2009年11月08日(日) 21:15 |  URL |  【コメント編集】

>「clavicembalo」なら clavi の部分はクラヴィコードからきているっぽい (素人考え) し、
>「gravicembalo」だとすれば、「重さがあるチェンバロ」といった意味合いか。

引用部の間の文章、読み飛ばしてましたがちょっと蛇足説明

グラビチェンバロという呼び方はなくて
gravicembaloと表記された場合もクラビチェンバロと読みます。
方言的なものと思われます。

claviと言うのは鍵盤のことでクラビ~と言う名前のものは大体鍵盤楽器です。
クラビコードは鍵盤(クラビ)で弦(コード)を鳴らす楽器と言うことです。

ここまで書いて追記に気づきました。
読み方が雑で唐沢さんをバカにできないですね、、、
私が参照したのもYAMAHAの資料でクラビノーバの解説資料でした。


>ピアノは、ハンマーで弦を上から叩くことによって音を出す。

ピアノも基本的には水平に張った弦を下からハンマーで叩きます。
アップライト型は前後から挟み込むように叩いたりしますがこれは
省スペース化のためで基本は下からたたき上げます。
弦を振動させて音を上に飛ばし、天板に反射させて聴衆の方に音を飛ばします。

金平糖 |  2009年11月08日(日) 18:11 |  URL |  【コメント編集】

●ピアノはワシが育てた (by ベートーヴェン)

# コメントの内容とは無関係ですが、本文の記述がしくじっていたので追記しました。

>金平糖さん
>現代のピアノは様々な改良が加えられています。
>コレを「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」とは呼びません。
>ピアノの祖先が「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」と言った
>ところでしょうか。

そうですねー。本文に引用した Wikipedia の記述にも「19世紀半ば以降のピアノを区別する必要がある場合には『モダンピアノ』などと呼ぶ」とかありますが、以下のような話を読むと、ベートーヴェンより前のピアノと後のピアノとでは、場合によっては別モノと考えるのがよいのではないかと思えてきます。

http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0444.html
> 本書を読むまでは、ぼくはベートーヴェンが"ピアノを創っていた"とは
>思ってもいなかった。しかし、シュトライヒャーへの手紙などを読むと、
>ベートーヴェンは未成熟なピアノを発展させるために曲をつくっているよ
>うなところがある。
> たとえば当時のシュトライヒャーのピアノは5オクターブなのだが、
>ベートーヴェンは第7番ニ長調で当時の楽器では演奏不可能なスコアを
>あえて書いている。これに応えたのが5オクターブ半の音域をもつ
>エラールのピアノで、そこでベートーヴェンは『ヴァルトシュタイン』や
>『ピアノ協奏曲第3番』や『熱情』を書く。『ヴァルトシュタイン』
>第3楽章の右手で上行するトリルや、『熱情』で右手が最高音を打つ
>地ならす分散和音は、エラールのピアノによって生まれたものだった。
> ベートーヴェンは演奏不可能な音、すなわち「鍵盤にない音」をつねに
>イメージできる異常な音楽家である。その演奏不可能な低音域が
>『ハンマークラヴィーア・ソナタ』で実現できたときの感動はきっと
>驚くべきものだったろう。左手で低い「は」音を打鍵したときのベートー
>ヴェンと聴衆の感動は、ちょっとわれわれからは想像できないものだった
>にちがいない。
トンデモない一行知識 |  2009年11月08日(日) 09:50 |  URL |  【コメント編集】

ピアノの原型を作ったのはイタリアのバルトロメオ・クリストフォリと言われています。
チェンバロの製作者だったクリストフォリが音の強弱をつけれるように作ったのが1709年で
これに「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」と言う名前をつけたのです。
ピアノ・フォルテはコレを略したものです。

ピアノのルーツとしてあがるのがプサルテリウムと言う弦楽器で
箱に弦を沢山張ったハープのようなものです。
ここから大きく2つの道に分かれます。
鍵盤弦楽器としてのハープシコードとダルシマーと言う弦をたたいて演奏する打弦楽器が生まれます。

構造的にピアノに近いのがクラヴィコードで鍵盤に繋がる真鋳棒で弦をたたきます。
こちらはモノコードからの派生と言われてますが根拠は特にないようです。

そしてこのピアノフォルテを改良したのがドイツのオルガン職人ゴットフリート・ジルバーマンです。

現代のピアノは様々な改良が加えられています。
コレを「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」とは呼びません。
ピアノの祖先が「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」と言ったところでしょうか。
ルーツをたどって出てくる楽器の名前が正式名称になるんだったら。
弦の張られてる楽器の正式名称は全部モノコードでいいんじゃないかと言うことになっちゃいます。

唐沢さんの考える正式名称とはなにか、聞いてみたいものですね。
金平糖 |  2009年11月08日(日) 00:28 |  URL |  【コメント編集】

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