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2009.11.04 (Wed)

おっしゃる通り『不死テクノロジー』を参照してみましたが?

『史上最強のムダ知識』 P.88

 生物の肉体を低温で保つと、細胞内の水分が凍ってしまい、膨張した氷
が細胞を破壊してしまう(冷凍マグロを解凍した時にしみ出る、赤い液体を
思い浮かべるといい)。
 この問題のために、SF小説のように人間を人工冬眠させる技術は、困難
だとされている(精子などの単細胞生物なら、現代でも冷凍保存できるが)。
 トリビアで紹介している、死体の保存業者の場合、血の変わりに不凍剤
を入れて、特製の低温維持装置に遺体を入れて保存している、というが、
はたして、どの程度、細胞の冷凍を防げているのだろうか……。


×血の変わりに ○血の代わりに
×細胞の冷凍を防げて ○細胞の破壊を防げて

2 番目の段落に書かれている「精子は単細胞生物」問題については、「冷凍を例にすると
唐沢俊一の史上最強の単細胞生物ぶりがよくわかる……?
」を参照のこと。そちらのエン
トリーを書いた時点では見逃していたけど、「細胞の冷凍」自体を防げてしまっては、ダメ
なんじゃないかと。

で、こちらのコメント欄でもふれたけれど、唐沢俊一はかつて『トンデモ本の逆襲』で、
五島勉のスパイ小説の冷凍描写に突っ込んだついでに、このようなことを書いていた。

『トンデモ本の逆襲』 P.135

(大いなる蛇足とは思うが肉体の低温保存 (クライオニクス) については
エド・レジスの『不死テクノロジー』などを参照のこと。


しかし、「エド・レジスの『不死テクノロジー』」を参照して、それをベースにするならば、
「細胞の冷凍」どころか、細胞の破壊ですら致命的な問題にはならないともいえる。
ナノテクノロジーで修復できさえすればよいのだから。

『不死テクノロジー』 P.152
> ドレクスラーもまだMITの学生だったころ、クライオニクスを調べたことがあったが、
>最初は彼もまたヘンソンと同じ反応を示した。そんなことがうまくいくものか! とまず
>思ったのだ。そもそも凍らせるべき人間は、まず死んでいなくてはならないのだから、
>あまり感心できた材料とはいえない。おまけに冷凍による(そして生き返るときには
>解凍による)損傷があることを考えれば、ドレクスラーがクライオニクスに魅力を感じ
>なかったのは当然のことだった。〈略〉
> ところが彼はその後、分子サイズのロボットを考えついたのだ。ここにいたって、
>クライオニクスに対する彼の懐疑的態度は、がらりと変わった。まず原子一個一個を
>あつかえるロボットなら、傷ついた細胞をわけなく修復できる。凍傷を例にとると、細胞
>はもちろん傷ついているが、全体の構造は低温で保存されており、超ミニ細胞修復
>マシンの一群が修復して、元の機能にもどせるほどの材料が残っているはずだ。
> それができるというなら、クライオニクス・サスペンション過程で受けた冷凍・解凍時
>の損傷を修復できないはずはない。もちろんロボットどもにそれをさせるには、今まで
>の何乗という大変なプログラミングと、従来試すはおろか想像もできなかったほどの、
>高度で膨大なソフトウエアが必要だ。どう考えても、これは確かに至難のわざである。
>だが肝腎なのはそれが可能だということなのだ。


以前に、「不死にまつわる不思議な計算 (←題名負け)」のエントリーに書いた内容から
判断するに、唐沢俊一は一応、『不死テクノロジー』を読んではいるとは思うのだが……
ナノテクノロジーに関する記述を含む部分までは、読んでいないのかも。

ちなみに、『不死テクノロジー』 P.168 ~ P.169 では、体外受精した「受精卵が何個か
の細胞に分裂したあと二か月のあいだ、液体窒素に漬けこまれ、摂氏マイナス一九六
度という低温状態におかれたもの」が、その後で母親の胎内に移植され、9 か月後には
無事に出産されたこと、「一九八七年ともなると、冷凍した胎児などちっとも珍しくなくなっ
てしまい」、バチカンが「人類の尊厳に対する罪とみなされる」という声明を発表するまで
になったことも紹介している。

また、この本には、「クライオニクスの患者もまったく同じ温度下で同様の液体の中に
保存される」とも書かれている。

まあ、生きている状態の受精卵と、死んだあとに冷凍される成人の肉体とは違うという
意見もあるとは思うが、唐沢俊一の書いた「細胞の冷凍を防げて」うんぬんは、「『不死
テクノロジー』などを参照のこと」とふいた割には、半分くらいしか読んでいないだろうと
いうものでしかない、と。

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