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2009.10.18 (Sun)

不死にまつわる不思議な計算 (←題名負け)

『史上最強のムダ知識』 P.89

 どんな物でも商売にするアメリカには、死体を冷凍保存するなんて商売も
ある。しかも複数の業者があるというから驚く。中でも、老舗にして最大手
が「アルコー延命財団」というところ。
 この財団は1972年、当時26歳の青年マイケル・ダーウィンが創業した。
彼は少年時代から、蜂や亀を冷凍し蘇生する実験をしていたという。


×当時26歳の青年マイケル・ダーウィン ○チェンバリン夫妻

まあ、事実は、Wikipedia および Alcor の公式サイトに書かれている通りなのだが。
創業者は、Fred and Linda Chamberlain (チェンバリン夫妻) である。

http://ja.wikipedia.org/wiki/アルコー延命財団
>1972年、アメリカ合衆国カリフォルニア州でチェンバリン夫妻(en:Fred and Linda
>Chamberlain)によってAlcor Societyとして設立された(彼らはクライオニクスにおける
>パイオニアとして知られている)。1977年に現在の名称へ変更された。


http://www.alcor.org/AboutAlcor/index.html
> In 1972, Alcor was incorporated as the Alcor Society for Solid State Hypothermia
> in the State of California by Fred and Linda Chamberlain. (The name was changed
> to Alcor Life Extension Foundation in 1977.)


では、なぜ唐沢俊一はこのような間違いをしたかというと……。

「冷凍を例にすると唐沢俊一の史上最強の単細胞生物ぶりがよくわかる……?」の
コメント欄でも少しふれたのだが、唐沢俊一は『トンデモ本の逆襲』の中で、五島勉の
小説『危機の数は13』の冷凍についての記述に、このような突っ込みを入れている。

『トンデモ本の逆襲』 P.135

 たとえば心臓がカチンコチンになってしまえば、他の部分がナマでも
死んでしまうと思うんだがなあ(大いなる蛇足とは思うが肉体の低温保存
(クライオニクス) についてはエド・レジスの『不死テクノロジー』などを
参照のこと)。



そして、エド・レジスの『不死テクノロジー』には、「少年時代から、蜂や亀を冷凍し蘇生
する実験をしていたという」マイケル・ダーウィンについての記述が確かに存在する。
彼は最初に冷蔵庫に蜜蜂を入れて生存を確認、次に冷凍庫に入れてみたら蜜蜂は
死んでしまったという話なので、「冷凍」だけを試したわけではないのだが、まあそれは
おいといて。

そして『不死テクノロジー』には、こうも書かれている。

『不死テクノロジー』 P.184
> ドーラ・ケント事件の数週間後、アルコー社長マイケル・ダーウィンは辞職することに
>なった。当時三二歳、もう六年間アルコーの社長をつとめたことになるが、事実彼は
>クライオニクス運動の天才児だったのである。


32 - 6 = 26 だから、マイケル・ダーウィンが社長になったのは「26歳」ということでよいと
して、では「ドーラ・ケント事件」はどのように書かれているかというと:

『不死テクノロジー』 P.145
>かくて一九八七年一二月一一日金曜日の真夜中一二時二七分すぎ、母ドーラ・ケント
>が死ぬやいなや、ソウル・ケントは彼女をいち早く凍らせてもらったのである。


どうして 1987 - 6 = 1972 になるのかは……多分、書いたのが唐沢俊一だからとしか。

なお、ドーラ・ケント事件自体については、Wikipedia を参照のこと。『不死テクノロジー』
には詳細が書かれているが、まあ大筋は以下のような感じ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/アルコー延命財団
>1987年、医師たちが制止するなか、ソール・ケントは入院していた危篤の母親ドーラ・
>ケントを病院から運び出し、財団の施設へと向かった。施設到着後に死去したドーラ
>は頭部のみが冷凍保存された。
>その後、息子のソールはドーラの胴体を火葬しようとしたが、医師の死亡診断書がな
>かったため(ドーラの死去する際に医師が立ち会っていなかった)、公衆衛生局から火
>葬の許可が降りなかった。このことから衛生局が問題視し、ドーラの胴体は検死解剖
>が行われることになった。解剖の結果、ドーラの胴体からはハビルーツ酸の睡眠薬が
>摘出されたことにより、この薬がドーラの生前と死後のいつ処方されたものであるかを
>巡って事態が事件化した。薬が投与されたのが生前であれば、それはつまりドーラが
>殺害された可能性があるためである。
>事件の解明のため、検事は財団に対して頭部の検死を要請したが、これに対しアル
>コーは、薬は彼女の死後に投与されたものであると主張した(アルコーHP内のDora
>Kentに関する文章)。そして故人の遺志に背くものとして財団は頭部の提供を拒否し
>たため、検事側は強制捜査へと踏み切り、事件は大問題と化した。警察の捜査にも
>関わらず、ドーラの頭部は発見されることはなかった。後日、アルコーが検察と警察を
>裁判所へ訴えた結果、カリフォルニア州の法律により、個人の意思が明確である場合
>はそれを尊重するべきと判断され、両者はアルコーへの捜査を禁じられた。


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