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2009.08.24 (Mon)

似ているようで違う ―― 限りなく黒に近いグレーと限りなく透明に近いブルー

http://www.aspect.co.jp/hakase/05.html

唐沢 まぁ、そもそも電磁波に関しては、人体との関係性自体がまだほと
んど研究されていない状態ですからね。ただ、最近起こっていて原因が
分からない色々な症例、たとえば、うつ病の増加や若年性のボケなどの
原因を考えた時に、一番関係がありそうなのが電磁波だとは言われて
います。

博士 じゃあ、現状はかなり黒に近いグレーなのですね。


「そもそも電磁波に関しては、人体との関係性自体がまだほとんど研究されていない
状態」って……そうだっけ。

携帯電話の電磁波ってイルカやクジラのもとまで届くんですか」のエントリーに書いた
ように、この唐沢俊一と水道橋博士の対談がおこなわれたのは 2006 年春のこと。

その時点で、「人体との関係性自体」は、まだ解明されていないとか、研究は今ひとつ
進んでいないとかいう程度のことを主張するならばわかるのだが、「まだほとんど研究
されていない」といってしまうのは、いくら何でもないだろう。

携帯電話に話をしぼっても、1996 年に「危険!携帯電話があなたの脳を調理する!」
などと騒がれ (これは結構しっかり記憶に残っている)、1998 年と 1999 年には、郵政省
の「生体電磁環境研究推進委員会」が、携帯電話の使用は脳に影響をあたえないとの
研究結果を発表している。

http://ktai-denjiha.boo.jp/faq/answer/brain.html
>携帯電話は脳を調理するというのは本当?
>1996年のイギリス「サンデー・タイムズ」紙の「危険!携帯電話があなたの脳を調理
>する!」という見出しの記事のことだと思います。記事の内容は携帯電話の周波数と
>電子レンジの周波数が非常に近く、同じマイクロ波であることからでしょう。電子レンジ
>の周波数は2.45GHz帯(波長は約12cm)で、1秒間に24.5億サイクルの電磁波で水
>分子を振動させることによって、分子間に摩擦熱を発生させて温かくします。携帯電話
>の場合は電子レンジに比べて出力が全然違いますので、そのまま当てはまるとは言
>えませんが、人間は子供のほうが水分の比率が高いそうなので、子供のほうがより
>影響を受けやすいのかも知れません。


http://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/ele/body/comm/02.htm
>発表日 : 1998年 9月29日(火)
>タイトル : 携帯電話の短期ばく露では脳(血液ー脳関門)に障害を与えず
>      -生体電磁環境研究推進委員会の研究結果-
> 郵政省では、昨年10月より「生体電磁環境研究推進委員会(委員長:上野照剛 
>東京大学教授)」を開催し、電波の生体安全性評価に関する研究・検討を行っている
>ところです。
> 同委員会では、このたびラットを用いた短期電波ばく露実験の結果、携帯電話に
>対する電波防護指針の電波強度レベルにおいて、血液-脳関門に障害を及ぼすよう
>な影響が引き起こされないことを確認しました。


http://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/ele/body/comm/03.htm
>発表日 : 1999年 9月 2日(木)
>タイトル : 熱作用を及ぼさない電波の強さでは脳(血液-脳関門)に障害を与えず
>      -生体電磁環境研究推進委員会の研究結果-
> 郵政省では、平成9年10月より「生体電磁環境研究推進委員会(委員長:上野照剛 
>東京大学教授)」を開催し、電波の生体安全性評価に関する研究・検討を行っており
>ます。
> 平成10年度研究においては、電波ばく露により血液-脳関門に対して影響があった
>という実験報告に対し、ほぼ同様な電波の強さでの実験を実施し、熱作用(電波ばく
>露によって全身が加熱されることにより深部体温が上昇する作用)を及ぼさない強さ
>の電波ばく露(1週間)では、「血液-脳関門(BBB)」に障害を及ぼすような影響は引き
>起こされないことを確認しました。


参考 (2004 年 2 月付の資料):
http://www.natureinterface.com/j/ni19/P054-P057/


送電線の近くで暮らした場合などの健康影響については、「国際がん研究機関(IARC)
が2001年に行った発癌性評価」と「国立環境研究所特別研究報告(SR-35-2001)」
がある。

http://ja.wikipedia.org/wiki/電磁波
>低周波
>国際がん研究機関(IARC)が2001年に行った発癌性評価では、送電線などから発生
>する低周波磁場には「ヒトに対して発がん性がある可能性がある」(Possibly
>carcinogenic to humans)と分類した[1]。これは「コーヒー」や「ガソリンエンジン排ガ
>ス」と同じレベルにあたる。なお、静的電磁界と超低周波電界については「ヒトに対して
>発がん性を分類できない」(cannot be classified as to carcinogenicity in humans)と
>分類された。これは「カフェイン、水銀、お茶、コレステロール」等と同じレベルにあたる。
>また、国立環境研究所が平成9~11年度に「超低周波電磁界による健康リスクの評
>価に関する研究」[7]を行った。


http://www.nies.go.jp/kanko/tokubetu/sr35/
>国立環境研究所特別研究報告(SR-35-2001)概要
〈略〉
>我々は現在、多くの電気製品に囲まれ、電力を利用した生活をしている。言い換えれ
>ば、多様な電磁環境の中で生活している。このような電磁界への暴露をうけている人
>口は非常に多数にのぼり、示唆される健康影響が事実であれば、必要とされる対策
>が社会・経済に与える影響は計り知れない。本研究では超低周波電磁界の健康リス
>クに関して肯定的な結果は得られず、またこれまでの疫学研究の暴露評価方法の問
>題点を指摘する結果も得られた。しかし、電磁界の生体影響を示唆する疫学研究や一
>部の細胞実験の結果をどう解釈するかの問題は未解決であり、健康リスクの同定の
>ための研究は今後も継続されるべきである。


「健康リスクに関して肯定的な結果は得られず」というのは、上記の「国立環境研究所
特別研究報告(SR-35-2001)」に限らず、他の研究結果でも似たようなものと思って
よいのではないか。

しかし、水道橋博士は、電磁波は「かなり黒に近いグレーなのですね」という。

上に列挙した調査結果に対する解釈の違いや、別の研究結果の採用により、「黒に近い
グレー」としているのなら、単なる意見の相違ということでよいかもしれない。しかし、怖い
のは、水道橋博士が、唐沢俊一のいう「電磁波に関しては、人体との関係性自体がまだ
ほとんど研究されていない状態」、そしてそれにも関わらず「うつ病の増加や若年性のボ
ケなどの原因を考えた時に、一番関係がありそうなのが電磁波だとは言われています」
と続けていることについて何の疑問も表明しないまま、「じゃあ、現状はかなり黒に近い
グレー」と結論づけていることだ。

「人体との関係性自体がまだほとんど研究されていない状態」なのに、「一番関係が
ありそうなのが電磁波だとは言われています」――どこでどのように「言われています」
なのかはいっさい示さない――と、説明にならない説明をする唐沢俊一に応えて、
「じゃあ、現状は」も何もないだろうと思うが。

電磁波が人体に与える影響については、まだまだ未知の部分があるかもしれない。特に
慢性的な影響とか。しかし、その件の白黒とは別に、唐沢俊一と水道橋博士が信用に
値する人たちであるかどうかについては……それこそ限りなく「黒に近いグレー」という
やつだろう。

その他参考 URL:
- http://www.nies.go.jp/escience/denjiha/p2/fset.html
- http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/2007/070427_12.html

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Comment

>イノキイズムの後継者を自認しているので嘘でもおもしろければ良いのでしょう。

芸人さんとしての活動なら全然かまわないし (って何か偉そうな言い方だなあ)、本を出して書いても、出来のよいタレント本なら何とも思わないのですが……唐沢俊一との対談は、「嘘でもおもしろければ良い」と開き直ることが今イチできなくて、まっとうなことが書いてあるんだよというお墨付きを欲しがっているためのような……。でもまあ考えてみれば、アスペクトの編集のお膳立てにのっただけかもしれないので、水道橋博士についてあれこれいうのも何かなあ、という気もしてきました。

# ところで、もうひとつのコメントの方、内容的に別に「管理人のみ閲覧」で
# なくても差し支えないような。

本職の芸人さんの苦労や努力を唐沢俊一はすっ飛ばして今にいたっている (もちろん苦労なしでオッケーな天才タイプでもない) と思いますが、唐沢俊一の意識の上では、自分のことをプロの芸人とほぼ同レベルと思っているんじゃないかとは思います。高度に発達した素人なんでプロの芸人と見分けがつかない、とか。

トンデモない一行知識 |  2009年08月27日(木) 22:49 |  URL |  【コメント編集】

●管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
 |  2009年08月26日(水) 18:51 |   |  【コメント編集】

●少なくとも

少なくとも浅草キッドのおふたりはイノキイズムの後継者を自認しているので嘘でもおもしろければ良いのでしょう。浅草キッド主催のお笑いイベント「浅草おにいさん会」からはハチミツ二郎や鳥肌実と言った名実ともにカルト芸人を多数輩出しています。一方の唐沢氏のほうは本人はおもしろいつもりらしいのですが快楽亭ブラック師匠のブログを拝見した限りセコもいいところのようですね、ルナティックシアターの行く末が心配です。
774 |  2009年08月26日(水) 18:43 |  URL |  【コメント編集】

>774 さん
ううむ、とうなってしまいました。水道橋博士や唐沢俊一たちからすれば、梶原一騎やアントニオ猪木の路線だって面白ければよいではないか、俺らのどこが悪いのかという感覚かも。唐沢俊一も自分は「芸人」と定義している部分が大きくて、怪しげで何が悪いとマジで思っているかも。唐沢俊一の場合、その路線でいくには、唐沢なをきの漫画なしではあまり面白くない、本当はこれが正しいと主張することや他人のミスをつつくのが好き (しかも、だいたいは的外れな言いがかり) という致命的な欠陥があるような気がしてたまらないですが。

水道橋博士の場合も、この唐沢俊一との対談とかニセ科学批判とか、ホラ混じりでも面白ければよいじゃないかでオッケーな領域から、ちょっとはみ出しているような気がしますが……。
トンデモない一行知識 |  2009年08月26日(水) 09:08 |  URL |  【コメント編集】

●事実である・・のか?

浅草キッドの「お笑い男の星座」シリーズは非常におもしろいんですが、どう考えても明らかに誇張した表現が多数見られます。浅草キッドの熱狂的ファンか表明していなくても潜在的にシンパシーを抱く人は信じていいかも知れませんね。元ネタの梶原一騎やアントニオ猪木は著作に非常にウソが多いので。
774 |  2009年08月25日(火) 20:27 |  URL |  【コメント編集】

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