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2009.07.20 (Mon)

KJ は KS とは違って KY ではない

裏モノ日記 2009年 07月 09日(木曜日)
http://www.tobunken.com/diary/diary20090709120413.html

そして、こう続くと何か“訃報ついで”となってしまうようで
失礼な話だが。文化人類学者川喜田二郎氏8日に死去、89歳。

中学生の頃、現代教養文庫で『パーティー学入門』という書名を
見て、“人の創造性を開発する”とサブタイトルにはあったので、
「なるほど、日本人もこれからは欧米なみに自宅でパーティーを
開く、そのパーティーをユニークなものにする工夫の本か」
とマジに思って買って読んだら、パーティーはパーティーでも
登山のパーティーのことだったので唖然としたことがある。

このパーティー学から、やがて情報整理におけるKJ法が生れる
のであるが私はそっちの方面にはあまり食指が働かなかった。
昔カン違いした気恥ずかしさから、手を延ばすのをためらっていた
のかもしれない。

ただし、その“パーティー”の元となったチベットやネパール探検
関係の書籍は非常に興味深く読んだ。十五年くらい前にチベット
旅行をしたのも、このときの読書の影響かもしれない。

小沢榮太郎のナレーションが印象深い『秘境ヒマラヤ』という
ビデオも買って見た。鳥葬の様子を世界で初めて映像に収めた
この記録映画の監修は西北ネパール学術探検隊。川喜田氏は
その隊長だった。

私は今の情勢の中で単純に“フリー・チベット!”と単純に
叫ぶことをいささか躊躇する。しかし、川喜田博士がチベットを、
その文化を愛する立場を終生つらぬかれ、中国を批判していた
その勇気には満腔の敬意を表したい。

http://s02.megalodon.jp/2009-0719-1634-02/www.tobunken.com/diary/diary20090709120413.html

× 『パーティー学入門』  ○ 『パーティー学』
ד人の創造性を開発する”  ○“人の創造性を開発する法”
×小沢榮太郎 ○小沢栄太郎

「こう続くと何か“訃報ついで”となってしまうようで失礼な話だが」って……。

いくら何でも「“訃報ついで”」とは、人として間違っていると思うが。というか、よくもまあ
「“訃報ついで”」なんて思いつくな、と。通常はそんな表現思いつかないし、思いついた
としても書かない――といいたいが、ググってみたら唐沢俊一以外にも使っている人が
いるようで。まあ、数件のみだけど。


で、唐沢俊一に、タイトルもサブタイトルも間違えられてしまった『バーティー学』という本。

http://www.amazon.co.jp/dp/B000JAF20O
>パーティー学―人の創造性を開発する法 (1964年) (現代教養文庫) [古書] (文庫)

2ちゃんねるのスレでは、「中身を確認せずに思い込みで買って、勝手に唖然とされて
もねぇ」と批判されていた (Read More 参照) が、まあ個人的には、宴会のパーティーの
ことかと思って間違えて買った人は、実際にいそうな気がする。ただ、1958 年生まれの
中学生が、ホテルなんかで開かれるパーティーとかではなく、「欧米なみに自宅でパー
ティー」と思い込むものかといえば、少し違和感がある。

そもそも、唐沢俊一のこの日記の文章は、1958 年生まれの人間が書いたにしては、
何だか不自然なものなのだ。

唐沢俊一は、「このパーティー学から、やがて情報整理におけるKJ法が生れるのである
が」、食指が動かなかった理由は、「昔カン違いした気恥ずかしさから、手を延ばすのを
ためらっていたのかもしれない」と書く。

しかし、KJ 法について最初に書かれた『発想法―創造性開発のために』という本が中公
新書として発売されたのが 1967 年で、唐沢俊一は、9 歳の小学生である。単に、「カン
違いした気恥ずかしさ」と書いてあるなら話はわかるが、「昔カン違いした気恥ずかしさ」
と、「昔」をつけてしまっているので、わけがわからなくなっている。

http://ja.wikipedia.org/wiki/KJ法
>KJ法(-ほう)は、文化人類学者川喜田二郎(東京工業大学名誉教授)がデータをまと
>めるために考案した手法である。データをカードに記述し、カードをグループごとにまと
>めて、図解し、論文等にまとめてゆく。KJとは、考案者のイニシャルに因んでいる。
>共同での作業にもよく用いられ、「創造性開発」(または創造的問題解決)に効果があ
>るとされる。
〈略〉
>川喜田は文化人類学のフィールドワークを行った後で、集まった膨大な情報をいかに
>まとめるか、試行錯誤を行った結果、カードを使ってまとめてゆく方法を考え、KJ法と
>名付けた。またチームワークで研究を進めてゆくのに効果的な方法だと考え、研修方
>法をまとめ、『発想法』(1967年)を刊行した。それ以降、川喜田が企業研修や琵琶湖
>移動大学などで指導を行い、普及を図った。


http://www.amazon.co.jp/dp/4121001362
>発想法―創造性開発のために (中公新書 (136)) (新書)
>川喜田 二郎 (著)
〈略〉
>発売日: 1967/06


そもそも、『博覧強記の仕事術』という本を出したばかりの唐沢俊一が、「KJ法」に言及
するにあたって、「そっちの方面にはあまり食指が働かなかった」とわざわざ書くというの
も、すごい話だと思うが、おいといて。

「カン違いした気恥ずかしさ」はなぜか、「チベットやネパール探検関係の書籍」には
およばなかったとのことで、「非常に興味深く読」んだと。「『秘境ヒマラヤ』というビデオ
も買って見た」と。

で、唐沢俊一が「小沢榮太郎」と表記してくれたおかげで、少しだけ検索に余計な手間
がかかった (←少し根にもっている)、『秘境ヒマラヤ』は 1960 年に公開の映画。

http://ja.wikipedia.org/wiki/小沢栄太郎
>小沢 栄太郎(おざわ えいたろう、1909年3月27日 - 1988年4月23日)は、日本の
>俳優・演出家。東京都出身。戦前から昭和後期にかけて新劇出身の映画俳優の
>代表格。趣味・特技はテニスと釣り。芸名は、小沢栄・小沢英太郎・小澤栄太郎とも。


http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD22992/comment.html
>解説・あらすじ - 秘境ヒマラヤ(1960)
>昭和三十三年六月上旬、日本を出発した西北ネパール学術探検隊に同行した大森
>栄カメラマンによる長編記録映画。いまだかつて外国人が訪れたことのない処女地
>西北ネパールの奇習が撮影されてあり、なかでも原始葬儀“鳥葬"の実態、原始宗教
>ボン教の確認、一妻多夫の婚姻制度の模様などが貴重である。第一四回芸術祭文部
>大臣賞をはじめ、第一○回ブルーリボン教育文化映画賞、第一四回毎日映画コンクー
>ル教育文化映画賞などの各賞を受賞している。


それで、読んだ本は「“パーティー”の元となった」ものだそうだから、唐沢俊一が読んだり
見たりしている川喜田二郎の関わる作品は、1964 年以前のものに限定されるということ
になる。とはいっても、1958 年生まれの唐沢俊一が中高生の頃は、家庭用のビデオが
普及しているわけではなく、『トンデモ創世記2000』によると、唐沢俊一が入手した最初
のビデオは「さんざん苦労して買いましたですよ! ソニーJ9! ベータですね」 (P.66)
で、1980 年以降のこと。

http://www.i-sunken.com/3csx/betamax.htm
>SL-J1 1980年
〈略〉
> 同時期にJ9(298000円)があったが、高価。かつ(機能を詰め込みすぎの為)J1より
>画質が悪かった。



で、今回の日記で、結構トンデモないと思われるのは、「川喜田博士がチベットを、その
文化を愛する立場を終生つらぬかれ、中国を批判していたその勇気には満腔の敬意を
表したい」という結びの文章。

トンデモないと感じるその理由には、川喜田二郎の 1960 年代後半以降の著作は全然
読んでいないはずなのに、何を知ったようにまとめているんだろうというのもある。唐沢
俊一の日記の記述にしたがえば、以下に引用する著作のうち、上の 2 冊は読んでいる
として、『パーティー学』より後の 2 冊は未読のはずである。

http://ja.wikipedia.org/wiki/川喜田二郎
>・『鳥葬の国 秘境ヒマラヤ探検記』(光文社カッパブックス、1960 のち講談社文庫、
> 学術文庫 1992年)
>・チベット人 鳥葬の民 角川書店 1960
〈略〉
>・パーティー学 人の創造性を開発する法 社会思想社・現代教養文庫 1964
〈略〉
>・海外協力の哲学 ヒマラヤでの実践から 中公新書 1974
〈略〉
>・ヒマラヤ・チベット・日本 白水社 1988


その読んだ本についても、「チベットやネパール探検関係の書籍は非常に興味深く読ん
だ」とはいうが、「十五年くらい前にチベット旅行をしたのも、このときの読書の影響かも
しれない」と、自分のことなのに「かもしれない」をつけて語る――その程度の「非常に興味
深く読んだ」でしかない。

しかし、何よりトンデモないと思うのは、以下のような発言を公の場でする一方、「チベット
を、その文化を愛する立場を終生つらぬかれ、中国を批判していたその勇気には満腔の
敬意を表したい」などと、もっともらしいことを平気で日記に書けるということ。

http://www.shakaihakun.com/vol075/04.html

唐沢 良心的媒体には絶対書けない内容だけどさ(笑)、圧制をしかれて
いる国だから、いい国とは限らないわけなんだ。ダライ・ラマの宗教独裁
時代がどれほどのものかは、チベット行って、あの貧乏な国でポタラ宮を
はじめとする宗教施設の壮大なことを見れば一目瞭然だと思うね。さらに
昔だと、久生十蘭の『新西遊記』って小説に、門外不出の秘教である
チベット仏典を国外に持ち出そうとした者たちの拷問・処刑法が微に入り
細を穿って書いてあるから読んでみるといい。このオレがこれまで読んだり
聞いたりした中で一番の残酷さだと言えば度合いがわかるだろうと思うが
(笑)。オレ、実際チベットに旅行に行ったときに感じたんだけど、チベットの
人民はいい人たちばかりなんだけど、坊主どもがホントにイバりくさってい
てね、金にはがめついわ、ロクなもんじゃなかったよ。


唐沢俊一は、今回の日記では、「今の情勢の中で単純に“フリー・チベット!”と単純に
叫ぶことをいささか躊躇」とか大人しい表現をしているが、「宗教施設の壮大なこと」、
「久生十蘭の『新西遊記』って小説」に残酷な拷問シーンが描かれていること、15 年前
に一度旅行したときに出会った「坊主どもがホントにイバりくさって」いたこと――たった
それだけのことをもとに、言いたい放題である。

相手が川喜田博士であれ誰であれ、「チベットを、その文化を愛する立場を終生つらぬ」
いたような人を相手に、「満腔の敬意」をはらうことができる人は、上で引用した唐沢俊一
のような文章は書かないし、書けない。

なお、唐沢俊一のこの文章については、以下のリンク先で、きちんと批判されてもいる。
- http://sokotsutei.txt-nifty.com/diary/2008/04/post_9c64.html

その他関連ガセビア
久生十蘭の小説だけでチベットを語る?
チベットもウガンダも似たようなもんという大胆な使い回し
本当は妖怪好きじゃないでしょ? >唐沢俊一先生
「130億とも150億とも言われている中国人」

その他参考 URL:
- http://nakaosodansitu.blog21.fc2.com/blog-entry-1673.html
- http://www.crew.sfc.keio.ac.jp/lecture/kj/kj.html
- http://slashdot.jp/article.pl?sid=09/07/10/0334247



More...

http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1247119897/
-------
498 :無名草子さん:2009/07/12(日) 12:36:28
>そして、こう続くと何か“訃報ついで”となってしまうようで
>失礼な話だが。文化人類学者川喜田二郎氏8日に死去、89歳。

無理に取り上げなくてもいいのに

499 :無名草子さん:2009/07/12(日) 12:37:58
>中学生の頃、現代教養文庫で『パーティー学入門』という書名を
>見て、“人の創造性を開発する”とサブタイトルにはあったので、
>「なるほど、日本人もこれからは欧米なみに自宅でパーティーを
>開く、そのパーティーをユニークなものにする工夫の本か」
>とマジに思って買って読んだら、パーティーはパーティーでも
>登山のパーティーのことだったので唖然としたことがある。

最近、文章のリズムを犠牲にしてまでわざわざ「買って」と付けるのは何故だろう?

500 :無名草子さん:2009/07/12(日) 12:50:43
いままでは他人様からパク……げふんげふん、貰ってたのを自分で買うようになった、とか?

501 :無名草子さん:2009/07/12(日) 12:57:04
× 『パーティー学入門』、“人の創造性を開発する”
○ パーティー学 人の創造性を開発する法

つか、この本はビニールでもかかってて俊ちゃんの大好きな立ち読みはできなかったの?
中身を確認せずに思い込みで買って、勝手に唖然とされてもねぇ。
どーせ、いつものごく「話を面白くする為に大げさに書いてみただけ」とかなんだろうけど。

504 :無名草子さん:2009/07/12(日) 13:21:47
>一旦好きになるともう
>最大限に持ち上げないと気が済まない人だった。
テンテーと、ほぼ真逆ってこと?

>私は今の情勢の中で単純に“フリー・チベット!”と単純に
>叫ぶことをいささか躊躇する。
今の情勢だと単純ってなんのこと?

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