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2009.07.17 (Fri)

本当は妖怪好きじゃないでしょ? >唐沢俊一先生

『水木しげるの憑物百怪〈上〉』 P.264 ~ P.265

 また同じ解説の中で氏は、
「私は長い間、昆虫学者が虫を箱に集めるように、妖怪を絵で捕えて採取
してきたわけだが、どうしたわけか妖怪には形がなく、感じがあるだけだ」
 と言っている。これは意外だった。われわれの世代にとって、子泣き爺や
砂かけ婆、ぬりかべや一反木綿といった妖怪たちは、水木マンガによって
形を与えられて、認識されてきたものだからである。しかし、水木氏は、
それらは真の形ではなく、"感じ"だという。それら人気妖怪の形状は、はっ
きりと存在するものでなく、さまざまな人の顔かたちや表情の中に、私が
チベットの婆さんたちの中に見たごとく、ホンの一瞬うかびあがってきた、
"感じ"を、水木しげるが掬い取り、絵の中に定着させたものなのだろう。
 そここそが他の妖怪絵師たち(それは石燕や国芳も含めてだが)の描く
化け物たちが、その時代と地方性に限定された存在なのに対し、水木しげる
の妖怪が、時代を飛び越えて現代に現れたり、また、南方の仮面のモチーフ
を日本の妖怪に当てはめて描いたりしても、ほとんど違和感なく通用してし
まう秘密なのではないだろうか。だから私は、本書の中で九州・四国の憑物
とされているトリダシの顔をはるかチベットで見たと感じても、何の不思議
も違和感も感じないのである。


×本書の中で九州・四国の憑物とされている 
○下巻の 78 ページの中で福岡県や佐賀県の憑物とされている

「聖性と俗性の同居」と、大層な題がつけられている解説。田口ランディとキャラがかぶる
のは、盗作だのニフが根城だのというだけではなかったのだなというのは、おいといて。

「石燕や国芳」は「その時代と地方性に限定された存在」だけど、水木しげるは違う――
という方向のヨイショは、2ちゃんねるのスレ (Read More 参照) で嘆いていた (?) 人ほど
の知識はない人間からみても、何だかなあと思う。

http://www.amazon.co.jp/dp/4336033862 (レビューより)
>今や京極夏彦の諸作品ですっかり知名度が上がった、狩野派の絵師・鳥山石燕の
>妖怪画集である。


そういえば京極の本を、表紙の妖怪絵を見て即買いしたこともあったなあ、と。

いや別に京極はちょっと……という場合でも、それこそ水木しげるや、最近では「ぬらり
ひょんの孫」とか読んでいたら、すごくおなじみな妖怪を多数描き出しているのが鳥山
石燕であって。

http://www.amazon.co.jp/dp/4044051011
>鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集 (角川文庫ソフィア) (文庫)
>鳥山 石燕 (著)
〈略〉
>内容(「BOOK」データベースより)
>かまいたち、火車、姑獲鳥、ぬらりひょん、狂骨…現代の小説や漫画でおなじみの妖
>怪たち。その姿形をひたすら描いた江戸の絵師がいた。あふれる想像力と類いまれな
>る画力で、さまざまな妖怪の姿を伝えた鳥山石燕の妖怪画集全点を、コンパクトな文
>庫一冊に収録。


http://www.kanshin.com/keyword/890809
> 帯にいわく「「火車・姑獲鳥・狂骨もいるぞ」水木しげるや京極夏彦を語る上で欠かせ
>ない伝説の妖怪絵師の名作を一冊に」


で、百聞は一見にしかずというか、「鳥山石燕の妖怪」は、以下の Wikipedia のページ
から、いろいろたどることもできるので、覗いてみると楽しいかも。狂骨垢嘗鎌鼬
輪入道ぬらりひょんおとろしもいるし、ぬっぺふほふ天井下震々とかもいる。

- http://ja.wikipedia.org/wiki/Category:鳥山石燕の妖怪
- http://ja.wikipedia.org/wiki/画図百鬼夜行
- http://ja.wikipedia.org/wiki/今昔百鬼拾遺
- http://ja.wikipedia.org/wiki/百器徒然袋
- http://ja.wikipedia.org/wiki/今昔画図続百鬼


国芳の方も、Wikipedia のページからいろいろ画像を参照することが可能。

- http://ja.wikipedia.org/wiki/歌川国芳

2ちゃんねるのスレ (Read More 参照) に書き込んでいた人のお勧めの「がしゃどくろ
もよいし、『猫のけいこ』とかは愛らしい。

妖怪絵に分類されるかどうかはわからないけど、『みかけハこハゐが とんだいゝ人だ
も、かなりお勧め。この絵が、いかに時代を超え、熱く支持されているかは、こちら↓の
リンク先を見れば、よくわかる (?)。

- http://anchor18.blog77.fc2.com/blog-entry-280.html


しかし、何が情けないって、「水木しげるの妖怪が、時代を飛び越えて現代に現れたり」
とか、「九州・四国の憑物とされているトリダシの顔をはるかチベットで見たと感じても、
何の不思議も違和感も感じない」とか書くまでの、唐沢俊一によるこの解説の文章の
流れ。

この文庫本の解説 6 ページのうち、引用した部分は 2 ページ弱。それ以外のページは、
唐沢俊一がチベットに旅行したときにつきまとわれた「婆さんの物乞い」が、下巻に登場
する「トリダシ」にそっくりだった――という話がダラダラと続いているだけ。

上巻の解説なんだから、上巻に登場の妖怪についても、ちゃんと言及すればよいのに。
ちなみに、『水木しげるの憑物百怪〈上〉』という本には、唐沢俊一があげる「子泣き爺や
砂かけ婆、ぬりかべや一反木綿」も登場しない。……つまり、解説している本に載って
いる妖怪の、どれひとつにも言及していないという、嫌な意味ですごい解説。

しかも、唐沢俊一のいう「九州・四国の憑物とされているトリダシ」を、チベットの物乞い
に強引に結びつけるための、「時代と地方性に限定」うんぬんと思われるのが情けない。


で、唐沢俊一が「本書の中で」とトボケたことを書いている――おそらく編集者の手による
「*『トリダシ』は、下巻の76ページに収録。」という注が末尾にある――トリダシの記述
だが、そこには「トリダシ」は「四国」とは書いていない。似た言葉に「トリイダシ」という
ものがあり、それは佐賀県では神に憑かれた人をそういうとか、「九州や四国でいう
一種の占いのこと」とかは書いてあるけど。

関連ガセビア
久生十蘭の小説だけでチベットを語る?

追記: ぬらりひょんとおとろしへのリンクを追加。後でまた増やすかも。


More...

http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1247119897/
-------
46 :無名草子さん:2009/07/09(木) 18:45:33
それよりなにこれ
  ↓

>余は漢族じゃ
>これ、ウイグル族どもめら、何をする。こ、これ、これ!

唐沢俊一は中国軍がチベットで市民に発砲したとき、
チベット僧侶の方が残酷な連中という、ことを
小説の描写を根拠に述べて、顰蹙を買ったということに、
まったく懲りてないみたいだね。
唐沢俊一が冗談の上でも親中なのはよーく分かった。
どうしようもねーな。

47 :無名草子さん:2009/07/09(木) 18:49:15
こんな屑を書評員に長年に渡りいただいて朝日新聞も、まじ反省しろ、ちゅーねん。
と町山さんが言ってました。><

48 :無名草子さん:2009/07/09(木) 18:52:42
それが……小学館文庫「水木しげるの憑物百怪」の解説によると、
テンテーはチベットに行った事があるらしいお。

51 :無名草子さん:2009/07/09(木) 19:06:16
>>48
ここにコンパクトに紹介されている。

http://www.lung-ta.jp/diary/lhasa/lhasa200106.htm

これが書かれたのが2001年なんだけど、
今の唐沢の体たらくを予言しているような文章でちょっと笑ってしまいました。
本人はチベット行ったことを一時期やたら自慢していたけれど、
まあ成都から飛行機で飛んでるから、そんなに大冒険でも豪快でも裏モノでもないな。

63 :無名草子さん:2009/07/09(木) 20:53:55
>>48に書いたレスのついでに「水木しげるの憑物百怪 上」の解説を読み返していたら、一妖怪好きとして看過しかねるネタがあったんでツッコんどく。

>われわれの世代にとって、子泣き爺や砂かけ婆、ぬりかべや一反木綿といった妖怪たちは、水木マンガによって形を与えられて、
>認識されてきたものだからである。しかし、水木氏は、それらは真の形ではなく、"感じ"だという。それら人気妖怪の形状は、
>はっきりと存在するものでなく、さまざまな人の顔かたちや表情の中に、私がチベットの婆さんたちの中に見たごとく、
>ホンの一瞬うかびあがってきた、"感じ"を、水木しげるが掬い取り、絵の中に定着させたものなのだろう。
>そここそが他の妖怪絵師たち(それは石燕や国芳も含めてだが)の描く化け物たちが、その時代と地方性に限定された存在なのに対し、
>水木しげるの妖怪が、時代を飛び越えて現代に現れたり、また、南方の仮面のモチーフを日本の妖怪に当てはめて描いたりしても、
>ほとんど違和感なく通用してしまう秘密なのではないだろうか。

俊ちゃんが挙げた石燕や国芳がすでに時代を超えた存在なのは他ならぬ水木しげる自身が証明してるだろう。
水木の妖怪カタログなんて大半が石燕の元絵にお馴染みの「ふはッ!」と驚くキャラと点描を描き加えたのばかりだし、
「がしゃどくろ」は国芳の「相馬の古内裏」で滝夜叉姫が使う妖術の絵をそのまんまいただいたもの。「化け物屋敷」も国芳。
毛色の変った所では「暮露暮露団」なんて山東京伝作・歌川豊国画「大礒俄練物」にちょっと描かれたモブ妖怪に名前と設定を与えたようなのまである。
その他にも「コイツは土佐光信の百鬼夜行絵巻で見たぞ~」とか気付くと楽しいんだお。

64 :無名草子さん:2009/07/09(木) 20:55:03
さて、「がしゃどくろ」と言えばスーパー戦隊シリーズ「忍者戦隊カクレンジャー」の敵幹部「貴公子ジュニア」な訳で
その上にはエイリアンみたいな頭でお馴染みの河鍋暁斎「ぬらりひょん」(鳥山石燕は『ぬうりひょん)』である大ボス「大魔王」がいるのだが、
二人とも「MIGHTY MORPHIN POWER RANGERS season 3」にMaster Vile、Rito Revoltoとして北米に羽ばたいていますが何か?

そりゃあ水木しげるの本を解説するのだから営業的に水木しげるを持ち上げるのはわかる。スゲエよくわかる。
でも天秤じゃねえんだから誰かを持ち上げるのに誰かをくさすこたあねえやな。例えそれがとっくに亡くなっている歴史上の人物だとしても。
水木ファンになるような妖怪マニアはみんなその祖としての先達たちもリスペクトしているというのに、
それじゃあ「贔屓の引き倒し」ってもんだろ。「される身に なってヨイショは 丁寧に」と言うじゃない。

……と夢のうちに思ひぬ。


65 :無名草子さん:2009/07/09(木) 21:53:54
>>63
国芳を「妖怪絵師」と書いちゃう時点で、カラサーはなんもわかっとらんことがバレバレ。


66 :無名草子さん:2009/07/09(木) 21:58:03
>誰かを持ち上げるのに誰かをくさす
テンテーの必殺技のひとつだな

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