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2011.04.30 (Sat)

米についてのコメント

http://www.tobunken.com/news/news20110412141609.html

ネット散策
相変わらず原発関連で腰が据わらないというか、テンパっている方々も
多いようですがまあ、落ち着いて行きましょう。

この人たちはみんなマイペースどころか、かえってイキイキしております(笑)。

http://www.harimayahonten.co.jp/
『日本一おかき処・播磨屋本店』

“火急的”速やかに、“天皇を発動”ですよ。
天皇というのはイデオンだったのかもしれません。
「不肖播磨屋助次郎を急ぎ召喚されたい!」
カッコいいですねえ。
おかき屋さんなら東北地方の米農家とも契約など結んでいたと思うのですが、
そういうあたりのことなどひとつも書いてない。地球の運命の前には便々たる
商売のことなど小さい小さい、なのでしょうか。

初めてこのサイトを見る方、勘違いしないでもらいたいのですが、
この播磨屋助次郎さんは、震災以来こういうことを言い始めたわけではないのです。
ずっと前から同じ調子です。この震災でも、そのスタンスはまったく揺るぎない。
原発事故のレベルが上がったくらいでオタオタしている文化人たちに、
この店のおかきの欠けでも煎じて飲ませたいくらいであります(笑)。

あ、この店のおかきは何度もいただいております。
大変おいしいおかきです。


×便々たる ○微々たる

マジでこの方面については沈黙を守る方がよかったと思います唐沢俊一先生」で引用
した日の文章の、こちらは前半部分。

「まあ、落ち着いて行きましょう」って……こちらのエントリーで書かせてもらった通り、福島
の街中を闊歩する馬の幻を見てしまう (牛を馬と見間違い) 唐沢俊一こそが、まず落ち着
くべきだったとは思うが。別エントリーに書いた、「そのそのほのめかしの手段」の件とか、
映画界にまだ力があったいた時代」の件とか、他にもいろいろあるわけだけど。

で、落ち着きがないといえば、「http://www.harimayahonten.co.jp/ 『日本一おかき処・
播磨屋本店』」と書いた直後に、「“火急的”速やかに、“天皇を発動”ですよ。」といきなり
書くのも落ち着きがないだろうというか……読んでいるこっちは何がなんだかわからない。

緊急地震速報のあの音の作曲者が天才過ぎる件」のエントリーのときは、リンク先を
クリックしてからでないと、事情がよく把握できなかった。それもあるので、今回は早めに
http://www.harimayahonten.co.jp/ をクリックして該当のページは目にしたのだが、それ
でも「“火急的”速やかに、“天皇を発動”ですよ。」とは何のことだか、すぐには頭に入って
こなかったという……。

このトップページは、今は少し模様替えされているため、「“火急的”速やかに、“天皇を
発動”」とかいうのは、「<播磨屋助次郎の緊急警世メッセージ 第2弾 平成23年3月
28日>」のリンクをクリックしなければ見ることができない。なので、4月 7日時点の魚拓
http://megalodon.jp/2011-0407-0430-45/www.harimayahonten.co.jp/ を基に、話を
進めるとして。

まず、「ズバリおかきを買うコース」と「じっくり味わい楽しむコース」との間のど真ん中に、
「人類1万年の悪夢を打ち破る地球革命電子パンフレット」とか書かれている (クリック
するとパンフレットが見れる……) のをとりあえずスルーし、その少し下に特大の文字で:

>親愛なる陸奥 (みちのく) の同胞たちに捧ぐ
>● 頑張らなくてもいいんですよ!
>● 復興なんかしなくていいんですからね!
>● 復興なんかしたら、尊い犠牲者たちが浮かばれないのですよ!
>● 日本はこれから、皆さんに先導されて自然へ帰るんですからね


とか衝撃的なことが書かれている (http://www.harimayahonten.co.jp/michinoku.html
が本文) 箇所もスルーして、さらにその下の、超特大文字で表示される「福島原発事故」
に「このままでは日本は滅亡する!!今こそ伝家の宝刀を抜き放て!!」等に目を奪われるのも
程々にしてスクロールしていくと、やっと「“火急的”速やかに、“天皇を発動”」との記述を
見つけることができる。

http://megalodon.jp/2011-0407-0430-45/www.harimayahonten.co.jp/
>火急的速やかに「御前会議」を開催し、「天皇」を発動させて、日本ならではの「奇跡」
>を起こさねばなりません。
〈略〉
>昨年末のボルボ10特別広報隊以来、真実身命を賭して発信し続けるわが警世メッ
>セージ、その真に神聖なる言霊(ことだま)を信頼し、どうか大至急「御前会議」を開催
>されたい!
>不肖播磨屋助次郎を急ぎ召喚されたい!
>  平成23年3月28日
>     播磨屋本店 あるじ 播磨屋助次郎 謹言


で、まあ唐沢俊一のいいたいことは、「火急的速やか」は間違いで「可及的速やかに」
が正しい、「天皇」は「発動」させるものではない (イデオンやガンダムじゃあるまいし)
とかいうことなんだろう。そこが最初に突っ込むべきところなのかどうかは、少し疑問に
思ったりもするが。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q119256501
>「かきゅうてき」を変換すると「可及的」しか出ませんが、「火急的」と書く人も結構いて、
>本当はどちらなのかわかりません。
〈略〉
>可及的、です。可及とは、できるだけ、という意味です。できるだけ速やかに、ということ
>になります。
>火急、は「火急な用事」などのように、「緊急」の意味ですから、「火急的速やかに」だと
>「馬から落ちて落馬した」「頭痛がとても痛い」のような変な言葉になります。なので、
>誤りです。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?dtype=2&p=%B2%C4%B5%DA%C5%AA
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E7%81%AB%E6%80%A5&stype...


むしろ個人的には、「火急的速やかに」のようなよくある間違いよりも、唐沢俊一の書いて
いる「便々たる商売のことなど小さい小さい」に見られる独自性の方に興味をひかれる。
「"便々たる商売"」と二重引用符つきでググると唐沢俊一の文章しかヒットしないし、
そもそもどういう商売のことかも、よくわからない。

http://thesaurus.weblio.jp/content/便々たる
>仕事または骨の折れる仕事に対してやる気が起こらない

http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=便々&stype=1&dtype=0
>べん‐べん【便便】
>[ト・タル][文][形動タリ]
>1 何もせずにいたずらに時を過ごすさま。「―と日を暮らす」
>2 だらだらとやたらに長いさま。
>  「何時迄も、―と喋舌(しゃべ)っているのは」〈漱石・道草〉
>3 太って腹が出ているさま。太鼓腹であるさま。
>  「安禄山風の腹―として」〈蘆花・不如帰〉
>4 弁舌のすぐれているさま。〈文明本節用集〉


「便々たる商売」というのを無理に解釈しようとすると、「骨の折れる仕事に対してやる気
が起こらない」商売、「何もせずにいたずらに時を過ごすさま」の見られる商売、ということ
になるのだろうか。でも、播磨屋本店の商売がそうだとするのは無理があると思う。唐沢
俊一自身、「大変おいしいおかきです」と書いているくらいだし。

実は、この「播磨屋本店」のサイトは、トップページや、「地球革命電子パンフレット」などの
いくつかのコンテンツは何だか凄いことになっているけど、商品説明のページなどはかなり
マトモっぽい感じで、唐沢俊一のサイトほど日本語が破綻しているわけでもない。デザイン
とか校正とかは、専門の業者がやっているものと推測される。

サイトのフッター表示も「Copyright(c) 2011 HARIMAYAHONTEN Co.,Ltd. All Rights
Reserved」となっていて、この点においては、「Copyright 2006 Shunichi Karasawa」と
2006 年で時間が止まっている唐沢俊一サイトは完全に負けている。

トップページがあれでは客を逃すことにならないかという心配もある (←余計なお世話)
が、「約30億円を通販で」稼いでいるそうだし、なあ……。

http://www.harimayahonten.co.jp/others/about.html
>現在の年商は、およそ70億円です。
>その内の約30億円を通販で、残り約40億円を直売店で販売しています。



で、「地球の運命の前には便々たる商売のことなど小さい小さい、なのでしょうか」などと
唐沢俊一が推測する理由は、どうやら「おかき屋さんなら東北地方の米農家とも契約など
結んでいたと思うのですが、そういうあたりのことなどひとつも書いてない」からということ
のようだが、これはどちらかというと言いがかりに近い。

だいたい、なぜ「東北地方の米農家とも契約など結んでいたと思う」のかが不明であって、
播磨屋本店の商品一覧 http://www.harimayahonten.co.jp/shop/shop.html から各商品
についての記述を見ても、「うるち米(国産100%)」、「全ての播磨屋本店ブランド商品に、
中国産の原材料は一切使用していません。」などとは書いてあるが、「東北地方の米」を
使っていると書かれているわけではない。

商品によっては、「コシヒカリ米100%」と明記してあるもの、九州産のもち米を使用して
いると書かれているものは存在するが。

http://www.harimayahonten.co.jp/shop/okaki/sukejiro.html
>3.コシヒカリ米100%
>原料米を丸粒のまま炊飯加工する本品は、米粉につぶしてから作る従来品に比べて、
>米の持ち味がストレートに反映されます。だからこそ一番おいしいと言われるコシヒカリ
>米100%にこだわっているのです。


http://www.harimayahonten.co.jp/shop/okaki/mochi.html
>1.九州産ヒヨクモチ使用
>九州の有明海に面した佐賀・福岡両県にまたがる筑紫平野は、日本一のもち米の一大
>生産地帯です。その主要生産品種がヒヨクモチです。昔からおかき作りに最適のもち米
>と言われてきました。コシが強くねばりがあって、焼くとふっくらとよく浮き上がるので
>す。当然ながらこのヒヨクモチで作ったおもちは、コシとねばりが強くおいしいのです。


で、もちろんコシヒカリは東北の県も産地ではあるが、「おかき屋さんなら東北地方の米農
家とも契約など結んでいたと思う」よりは、「新潟県の米農家と契約など結んでいたと思う」
とする方がよりありそうな話なのでは。

http://ja.wikipedia.org/wiki/コシヒカリ
>育成地の福井県でも、奨励品種採用が見送られたほどの成績であったが、越南17号を
>救ったのは、採用県の新潟県とそれに賛同した千葉県であった。1955年(昭和30年)
>に越南17号は、新潟県・千葉県の奨励品種となる。新潟県が奨励品種としたのは、当
>時の主要品種である農林21号よりも葉いもち耐性が優れ、収量が安定しており、米質
>も農林21号同様非常に優れていたためである[5]。また、農家が肥料を与えすぎる傾向
>があり、そのため草丈が伸びてイネが倒れてしまいやすい事から、あえて多肥栽培に
>向かない、作りにくい品種を選びそれを解決しようとしたためとも言われている。
>新潟・千葉の2県での奨励品種決定を受けて、福井県では越南17号の命名登録を行
>なうことになった。福井県側から、新潟県側に命名の依頼が行なわれた。新潟県は、両
>県がかつて含まれていた「越国」(こしのくに)に因み、「越の国に光輝く米」と言う願い
>を込めて「コシヒカリ」と命名した。コシヒカリは、1956年(昭和31年)に農林登録され、
>農林品種としては農林100号の番号がついた。後に、育成者の代表として石墨は、日
>本育種学会賞や農林大臣賞を受賞している。

>日本各地への普及
>日本穀物検定協会による平成20年度の「米の食味ランキング」において最高の「特A」
>を得たコシヒカリの産地は、山形県の内陸、下越以外の新潟県の全域、福島県の会
>津、群馬県の北毛、長野県の東信、山梨県の峡北だった[6]。この内、新潟県の魚沼産
>が一番高値で取引されている[7]。すなわち、食味の良い産地は新潟県周辺の内陸部
>に集中しているが、これらの地域では夏季にフェーン現象などで昼間に高温になりなが
>らも夜間は熱帯夜になりづらいという気候の特徴が共通している。


実際、新潟県の米を使っていることを売りにしている店がいくつも存在するのだし。

http://matsuzaki-senbei.com/homare.php
>米の新潟魚沼産こしひかり『棚田の恵』をはじめ、こだわり抜いた水、醤油、昆布、海苔
>を職人が丹精込めて作り上げております。


http://item.rakuten.co.jp/katoseika/c/0000000123/
>新潟 契約栽培米【あられ おかき】自宅用お得なセット商品

また、唐沢俊一の文章だけ読んでいると、「そういうあたりのことなどひとつも書いてない」
おかき屋、煎餅屋は珍しいものと、つい錯覚しそうだが、「東北地方の米農家とも契約など
結んでいた」からどうのこうのと書いてあった店は、特に見つからなかった。まあ、ちょっと
数店ながめてみただけで、根を詰めて探し回ったわけではないのだけど。

- http://www.mochikichi.co.jp/
- http://www.ogurasansou.co.jp/
- http://www.senbei.co.jp/


それから、地味に気になったのが「この店のおかきの欠けでも煎じて飲ませたい」。

「おかきの欠け」は「あられ」で、煎じて飲むものではなくて、普通に食べるものじゃないか
なあ、と。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q139980508
>「おかき」は欠けた餅のこと、「あられ」は餅を賽の目に切ったもの、とありました。
>市販されている「おかき」で大きさのあるものが「おかき」、小さなものが「あられ」という
>認識で正しいでしょうか?
〈略〉
>どうも明確な違いはないようです。 どちらも原料は同じもち米です。
>調べてただひとつ違いらしき物をあげるなら・・。
>あられはもちを砕いている音が天候の「あられ」に似ていることからついたとありました。
>小粒があられで大粒がおかきと区別するのが良いかと思われます。
http://www.excite.co.jp/News/bit/00091136888936.html


http://www.yorokobiya.jp/factory.html
>■無選別大袋【1kg入り】
>こわれあられ、久助あられのように割れや欠けた商品を袋に詰めたものではなく焼き
>あがったおかきから割れ、欠けを選別することなくすばやく袋に詰めた、出来たてあられ
>です。



いや唐沢俊一のいいたいことは、「原発事故のレベルが上がったくらいでオタオタしている
文化人たち」は、少しはこの「播磨屋助次郎さん」を見習うべき――ということかもしれない
けど、この人を見習うと一気に過激な反原発路線になりそうだけど、いいのかな。

http://megalodon.jp/2011-0407-0430-45/www.harimayahonten.co.jp/
>人類の現有技術では、今般の原発事故を無事に収束させることは絶対に不可能です。
>日本のみならず世界中のいかなる専門家も技術者も、完全にお手上げで全く手も足も
>出ないのです。
>「原子力」はそもそも、この地球上(人類その他動植物たちの生活圏)で決して使用して
>はならない禁断の異次元エネルギーであるのです。
>分かりやすいたとえ話をすれば、出入り口の全くない住宅の室内で、ライオンを飼うよう
>なものなのです。
>厳重な檻(おり)に入っている間は、怖いながらもまだ一応安心なのですが、万一その
>檻(おり)が壊れたとしたらどうなるでしょうか。
>今回の原発事故は、これとそっくり同じなのです。
>だからこそ政府も東京電力も、ただオロオロと目先をごまかし続けるしかないのです。


「異次元エネルギー」というの以外は、否定するのが難しいのが何とも……。



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