2017年04月 / 03月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫05月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:--  |  スポンサー広告  |  EDIT  |  Top↑

2009.10.02 (Fri)

本当に唐沢俊一先生は「好きで繰り返し読んで」いたかもしれない『超辞苑』

本当に唐沢俊一先生は「好きで繰り返し読んで」いたんですかの『超辞苑』の続きという
か、拾い忘れていたもの。かぶっているネタの元が『超辞苑』とは限らないと思われるし、
パクリがどうこうを追求するつもりはないのは、前回と同じ。


『超辞苑』 P.23
>ちなみに、ナポレオンは病的なまでに猫を怖がっていたという。

『トンデモ一行知識の世界』 P.78 欄外
>・ナポレオンとそのライバルのウェリントンは、どちらも大の猫嫌いで、見ただけでふる
> えあがるという共通項があった。


「ウェリントンは、〈略〉大の猫嫌い」の方のネタ元は不明。ナポレオンの猫嫌いについて
は、『超辞苑』だけでなく、ネット上にもいくつか見られるのだけど、ウェリントンは猫嫌い
としている資料は見つけられなかった。

http://suzuka.cool.ne.jp/michele/napo8.html
>787 名前:名無しんぼ@お腹いっぱい :2005/07/24(日) 00:21:04 ID:tP9Ul7B10
>434 世界@名無史さん New! 2005/07/23(土) 23:52:22 0
>ホントの猫好きと言えば、ムハマンド。
>椅子に座って読書をしていた所、肘掛に広がった袖の上で、猫が昼寝を始めてしまった。
>そのままじっとしていたんだが、フトバ(説教)の時間が来てしまったので仕方なく、
>『袖を切って』立ち上がった。

>で、逆に大の猫嫌いで有名なのが、ナポレオン(1世)。
>連隊長時代に、執務室から
>「ぎゃ~っ!!」という雑巾を引き裂くような悲鳴に続いてドスッ!ドスッ!と
>突き刺すような音が聞こえた。
>驚いた従兵が執務室に飛び込んでみると・・・
>顔面蒼白となったナポレオンが、連隊旗を槍のように構えて、壁のタペストリーに
>繰り返し激しく突き立てている。
>とりあえずナポレオンを椅子に座らせて、従兵が恐る恐るタペストリーの裏側を除くと・・・
>そこには、かつてそれはそれは愛らしい子猫ちゃん『だった』物体が有りましたとさ。


http://www.melma.com/backnumber_52884_1022093/
> 歴史上、アレクサンダー大王、ナポレオン、ヒトラー等々、猫嫌いで知られる独裁者
>は多いが、それは権力の取り扱いの技術について、自分のほうが猫に劣っていると
>無意識に気付いており、そのコンプレックスの反動として、だったのかもしれない。


http://blog.alc.co.jp/blog/2000460/13173
>この“PHOBIA”ですが、雑誌U.S.Newsによれば、次の実例が有名なのだそうです。
>・ナポレオン・ボナパルト:Ailurophobia(ネコ嫌い)



次のものも、ナポレオンについて。

『超辞苑』 P.122
>食料保存 1795年のこと、軍隊の遠征には信頼できる食料補給の方法が欠かせな
>いと考えたナポレオンI世は、食料保存法を賞金つきで公募した。ニコラ・アペールの
>アイディアが賞金を勝ち取るところとなったが、それが缶詰め産業の発端となったので
>ある。


『トンデモ一行知識の世界』 P.78 ~ P.79
>カンヅメの発明者、というか発案者はかのナポレオンで、ロシア遠征をひかえて彼は、
>行軍用の保存食料の開発を命じ、その結果採用されたのが、「ニコラ・アペール (フラ
>ンソワ・アペールという説もあり)」という菓子屋が考案した、食品を密閉したカン (初期
>にはビンが使われた) に保存するというアイデアだった。 さっそくフランス軍はこれを
>何万と作って戦地に持っていった。


缶詰の原理はアペールの発案といってよいとして、金属製の容器に入れるアイデアは
ピーター・デュランドによるものだぞなどの突っ込みは、「根を詰めて缶詰を製作」や
保存食募集が『ロシア遠征』のためかどうかも不明」を読んでいただくとして。

唐沢劣化コピーの法則が発動というか、唐沢俊一が余計な混ぜ物をしたせいでガセビア
化したパターンと考えてよいだろう。

その他、缶詰関係:
缶切り発明前は鑿と金槌、銃とか銃剣も使用
フォートナム&メイソンだったら豪華な救荒食だったろうけど


『超辞苑』 P.235
> 古くから伝わるアメリカインディアンの黄疸療法に、兄弟中7番目の男の子に擦り
>潰してもらったシラミか、さもなくば、その子の手でゆでてもらった青虫を飲む、という
>のがある。


『トンデモ一行知識の世界』 P.185
> 表題の一行知識にあるように、十九世紀末、フランスやイタリアの貴族は健康食品
>としてシラミを食べていた。黄疸や視力低下の特効薬として、 トーストにたっぷりと生
>きたシラミを振りかけ、食べていたのである。これはヨーロッパでは伝統的な健康食で
>あり、皆、その効果を信じてきた。


唐沢俊一の書いた方については、「シラミつぶしに捜しました。本当です。」のエントリー
で取り上げたことがある。『超辞苑』のそれとは全然違う話じゃないかという気もするが、
以前そちらを書いたときには見つけられなかった、ちょっとはカスるネタということで。

なお、『超辞苑』 P.125 には、「シラミは熱がある人からは逃げ出す習癖があるために、
シラミがいるのは健康の証拠だと、かつては考えられていたのである」とも書かれている。

スポンサーサイト

テーマ : ブックレビュー - ジャンル : 本・雑誌

08:54  |  『トンデモ一行知識の世界』派生トリビア編 (58) +  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2009.09.26 (Sat)

本当に唐沢俊一先生は「好きで繰り返し読んで」いたんですかの『超辞苑』

正しく引用できぬ君のために (5)」の続きのようなもの。

『トンデモ一行知識の世界』 P.216

 中でも僕が好きで繰り返し読んでる雑学本の一冊に、ケンブリッジ大学出
の二人の著者、B・ハーストンとJ・ドーソンによる『超辞苑~新・眠られぬ夜
のために』(新曜社)がある。この本は、そういう無用な知識の本としては究
極を行っていると思われる。よくもまあ、これだけ役に立たぬ知識をかき集め
たな、 と感心させられる出来なのだ。たとえば、ここに挙げられている知識に
はこういうのがある。


『超辞苑』に書かれているものだとして紹介されているもの以外にも、この本とネタが
かぶっているような感じの雑学は、唐沢俊一の本には何箇所か存在する。

『超辞苑』 P.153
>吸血鬼の産みの親であるブラム・ストーカーは、カニを食べた晩に悪い夢を見たおか
>げで、ドラキュラのアイデアを思いついたと述べている。


『トンデモ一行知識の世界』 P.62 欄外
>・『吸血鬼ドラキュラ』は作者のブラム・ストーカーが夕食にカニを食べ過ぎて見た
> 悪夢から発想が生まれた。



『超辞苑』自体は、巻頭の「謝辞」によると、多くの参考文献を元につくられている本で、
その文献の中には The Book of Facts by Isaac Asimov (『アシモフの雑学コレクション』)
などの先行する雑学本がある。なので、かぶっているネタの元が『超辞苑』とも限らない
し、パクリがどうこうを追求するつもりはないが、もし『超辞苑』がネタ元だとすれば劣化
コピー気味 (ときにはガセビア化) なのが気になる例がいくつかある。

『超辞苑』 P.153
> マダガスカルの偉大なるコビトキツネザルはいつの場合も三つ子を生む。しかしなが
>ら、同性の四つ子を常に生むことで知られるココノオビアルマジロはそれを鼻にもかけ
>ないだろう。


『トンデモ一行知識の逆襲』 P.120 (表題)
>アルマジロは一卵性の四つ子しか産まない。

タルカスと違って、アルマジロは火をふきません」ではガセビアにカウントするべきかどうか
悩んだのだけど、『超辞苑』のように「ココノオビアルマジロ」と書いておいてくれさえすれば、
何も悩まずに済んだのだが。


『超辞苑』 P.18
> アメリカでは、胸の整形手術を行う女性が毎年6万人にのぼるという。

貧胸手術を受ける人も結構いるそうだ」に書いたように、1997 年の時点では、「アメリカ
で豊胸手術を受けた女性が 1 年間で約 10 万人」。これを単純に人口比のまま 20 倍
してできあがったかのようなものが、唐沢俊一による以下のガセビア。

『トンデモ一行知識の世界』 P.113 欄外
>・世界中で一年間に豊胸手術を受ける女性の数は約二百万人。


『超辞苑』 P.162
>チョコレート カカオの種子の粉末からつくられる飲料や菓子類。18世紀の中央アメリ
>カにおいてはココアは悪魔の誘惑物質とみなされ、それを飲用した者は破門の刑に
>処せられていた。ヨーロッパの清教徒たちはこの見解を支持し、肉欲をあおるという
>理由でココアの飲用を禁止した。〈略〉チョコレートによる扇情作用はスイスなどれは
>ありふれたことくらいにしか思われまい。スイスでは国中のすべての人々に毎日2枚
>大型チョコレートを供するに足りる量の原材料が常時売られているからである。


『裏モノの神様』 チョコのはなし P.55
>薬学的に言うと、テオブロミンという物質がチョコレートには含まれており、 これが女性
>の心に催淫作用をもたらす。


「薬学的に」「心に催淫作用」って何のことやら――というのは、「催淫作用って、そんな
甘いもんじゃないんだよ
」の方に書いた。こちらではピューリタン批判 (?) の唐沢俊一は、
チョコレートについての意見は昔の「ヨーロッパの清教徒たち」並だったというオチかも。


『超辞苑』 P.246
>メキシコの伝承療法にしたがえば、腸チフスの治療には殺したばかりの2羽の鳩を
>用いるとよいという。それらを酢につけてもみ、半分ずつに切り分け、一羽分は患者の
>お腹の上に、残りの一羽分は背中にゆわえつける。この鳩の湿布を熱がひくまで
>毎日続けてゆくとよい。貧しくて鳩を買えない場合には、生まれたての子犬が代替と
>して推奨されていたらしい。


『トンデモ一行知識の世界』 P.186 ~ P.187
> ヨーロッパに戻って、イタリアの貴婦人たちは昔、美容とお肌の健康のため、鳩パッ
>クというのをやっていた。生きた鳩の腹を割き、それをそのまま顔にペッタリと貼りつけ
>るのであります。


『〈ない〉のだった-本当だ』 と言いたい鳩パック」では、美容法として捜したために、
カスるものも見つけられなかったのかも。『アシモフの雑学コレクション』 P.84 の「十七
世紀に流行したペストに対する治療法。吹き出物の上に、尾の羽を抜いた生きたメンドリ
をのせ、鶏が死ぬととりかえ、それをくりかえす。」というのもある。


なお、『超辞苑』には、以下のような記述がある。

『超辞苑』 P.203
>ハギス 羊の内臓から作られるスコットランド古来の料理。過去最大のハギス料理は
>4分の1トンも重さがあり、調理には12時間を必要とした。


最初に引用した文章の中で唐沢俊一は「僕が好きで繰り返し読んでる雑学本」とか
書いているが、本当に「好きで繰り返し読んでる」のならなぜ、ハギスはアイルランド
の料理だとか書いちゃったんだろうなあ……と思ったりもする。

http://d.hatena.ne.jp/kensyouhan/20081027/1225107478

名物と呼ばれるキドニー(腎臓)パイはションベン臭かったし、アイルランド料理のハギスに至っては人間の食い物とも思えなかった。

 「イギリスの食事はまずい」というのはよく話題になるが、ここまで失礼な文章というのもなかなかない。シラク大統領のことを言えない。そもそも、ハギスはスコットランドの料理である。どこの国の料理かも知らないで「人間の食い物とも思えなかった」もないだろう。




ついでに、唐沢俊一とは関係ないけど、面白いと思ったものを『超辞苑』から抜き書き。
いや実はこっちをメインにするはずだったんだけど (だから派生トリビア編)。

『超辞苑』 P.13
>どしゃ降りのことを英語では "cat and dogs" というけれど、このことばの語源はギリシア
>語の kata (十分満ちた) と doxein (容器) なのだそうである。したがって、cat and docs
>とは bucketfuls (バケツ何杯分もの) という意味である。


『超辞苑』 P.18
> ローマのトレビの広場の有名な泉を訊ねる者は、条例を十分に心得ておくべきだろ
>う。1951年、2人のイタリア人ジャーナリストはその泉の水の中でアシカを泳がせた
>かどで罰金を課せられた。彼ら2人は、「その泉の中にはお金以外のものを投げ入れ
>てはならない」という条例に違反したのだった。


『超辞苑』 P.36
>エリザベータI世、ロシア女帝 (1709-1762) ピョートル大帝の娘。〈略〉 彼女は一日
>平均12回もドレスを着替えた。所有するドレスの数は1万5000着にのぼり、国中で
>ピンクのドレスの着用を許されるのは彼女だけだった。そして規律に反してピンクの
>ドレスを着たものは四肢切断の刑に処せられたという。


『超辞苑』 P.107
>1910年のことアメリカに何ともあっぱれな便乗商法が登場した。ハレー彗星の不吉
>な影響から身の安全を保証してくれるという「抗彗星丸」なる1箱1ドルの丸薬がバカ
>売れをみせたのだった。


『超辞苑』 P.150
> ロンドンのタイバーンには、かつて処刑場が存在した。ここの死刑執行人の手間賃
>は13ポンド半で、これにロープ代として1ポンド半が加えられた。貴族は、絞首刑に処
>される際に、絹製のロープを使用するよう要求する権利をもっていた。まったく、貴族
>というものはどこまでもぜいたくなものである。絹のロープを使うと、摩擦が少ないため、
>早く首が締って死にやすくなるので、首を吊られる人にはこのほうが快適なのである。


『超辞苑』 P.160
>チューリップの原産地はアムステルダムではなくトルコである。そもそも「チューリップ」
>とは「ターバン」を意味するトルコ語である。


『超辞苑』 P.163
> アメリカの作曲家ジョン・ケージの曲に『4分33秒』というものがある。これはピッタリ
>4分33秒続く曲で、この間一切音を出さないのである。この作品を振り返って、イゴール
>・ストラヴィンスキーが言うには、「ジョン・ケージが、これよりももっと長い曲を作るのを
>楽しみにしているよ。」


『超辞苑』 P.262
>ミイラ アラビア語とペルシア語の mumiya (アスファルト) が mummy の語源。12世紀
>から17世紀にかけては、ミイラには薬効があるとされていたために、大変な需要があ
>ったが、この話の裏にはとてつもない誤解が潜んでいる。ミイラに価値があるとされた
>のは、そのなかに天然アスファルトが含まれていると信じられていたからである。古代
>エジプトでミイラを作る過程においては、死海からとれる天然アスファルトが使用され
>たと考えられていた。実際には、死体の腐敗を防ぐためにミイラに詰められたのは松
>ヤニであり、含まれてもいないアスファルトをとるためにミイラは粉末にされていたわ
>けである。後に、アスファルトが得られないことが明らかになってからも、ミイラ化した
>死体そのものに薬効があると信じられ続けてきた。


『超辞苑』 P.290
>ルイ XIV世 フランス王 (1638-1715) 72年間王位を守り、また、はじめてハイヒール
>を履いたといわれる人物。風呂には生涯に3回しか入らなかったが、下着は一日3回
>とりかえた。


テーマ : ブックレビュー - ジャンル : 本・雑誌

21:11  |  『トンデモ一行知識の世界』派生トリビア編 (58) +  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2009.09.21 (Mon)

ほとんど全ての意味で正反対 ―― アイザック・アシモフと唐沢俊一

『トンデモ一行知識の世界』 P.8

  SF作家で化学者、そして雑学マニアでもあったアイザック・アシモフ
 博士は、自身ものした一行知識の本の中でこう言っている。
 「人間は、無用な知識の数が増えることで快感を感じることのできる、
 唯一の動物である」


ずっと前の「そして番組冒頭の言葉はアリストテレスのものにと変更」のエントリーでは、
「既にいろいろな人に言及されている有名なガセビアのため、リンクの紹介で」ということ
で済ませてしまっているのだけど、ここのコメント欄で見て、ふと思い出したので補足。

http://tondemonai2.web.fc2.com/147.html に書いた分。
-------
「どこを探してもアシモフの著書の中にこの言葉を見つけだす事が出来ない」とか↓
http://tisen.jp/dia/2003/20031103.html

アシモフがそんなこと言っていた? Bertrand Russell の言った "There is much
pleasure to be gained from useless knowledge." と似過ぎているんだけどとか↓
http://talking.to/blog/archives/000027.html

最高のトリビアは、この名言の出典が不明だということだ、とか↓
http://www.toyama-cmt.ac.jp/%7Ekanagawa/essay/trivia.html

アシモフの研究家さえ「あんな言葉聞いたこと無い、原典はどこだ?」と悩んだとか↓
http://www.23ch.info/test/read.cgi/owabiplus/1185844277/

-------
これ以外にも当時、英文のサイトを探しまわったりもしたんだけど、やはり "There is
much pleasure to be gained from useless knowledge." は Bertrand Russell の言で、
Isaac Asimov ではないよなあ、という結論に。

http://www.quotationspage.com/search.php3?Search=useless+knowledge&startsearch=Search&Author=&C=mgm&C=motivate&C=classic&C=coles&C=poorc&C=lindsly&C=net&C=devils&C=contrib
> Results from Michael Moncur's (Cynical) Quotations:
> There is much pleasure to be gained from useless knowledge.
> Bertrand Russell (1872 - 1970)


それと、最初の唐沢俊一の文章をよく読むと、「自身ものした一行知識の本の中でこう
言っている」とも書いてある。アシモフの科学エッセイなどは「一行知識の本」とはいえ
ないので、該当するのは『アシモフの雑学コレクション』くらいか。新潮社から出ている
星新一編訳のこの本の中に、「人間は、無用な知識の数が増えることで快感を感じる
ことのできる、唯一の動物である」と書かれていないことは確認済みである。

ただ、ガセらしいと聞いた後も、「知識の数が増えることで快感」というのは、アシモフが
いってもおかしくないなとは思っていた。定義もしないで「無用な知識」と有用な知識を
区別するのは、アシモフらしくないかもとも思ったが。

どこまで本当かはわからないが、以前はインターネットのどこかに、冒頭の言をアシモフ
のものとして引用しているサイトがあって、唐沢俊一はそれをうのみにしたのではないか
――という噂もあった。

知識を収集する喜びについてならば、アシモフは以下のような文章を書いている。もし、
上記のようなアシモフのファンサイトが実在していたとすれば、このような文章が元に
なっていての誤解ではなかったか。

『わが惑星、そは汝のもの』アシモフの科学エッセイ 5 P.62 ~ P.63
>親父は私が科学のことを知っているのは当然と見なしていたが、私が古代史について
>の本を出しはじめたとき、私を物かげに呼んで(この弱気な行為を目撃されることを
>恐れでもするかのように、あたりをキョロキョロ見ながら)、こういったのである。
>「おい、アイザック、こんなにいろんなことを、どうやって覚えたんだい?」
> そして私は答えたのである。「あなたから教わったんですよ、お父さん」
> 親父は私が冗談をいっているのだと思った。そこで私は、これから諸君に説明しよう
>とするような意味を、説明しなければならなかった。
> 私の親父は、大人になってから、ふつうの意味での正式な教育を何も受けずに、
>この国に来た(もっとも、タルムード (ユダヤ教の律法と解説) についての知識はたい
>へんなものだったが)。彼は私の宿題を手伝うことさえできなかったのだ。
> しかし、親父にできたこと、実際にやったことは、私に(また私の兄弟に)ものを知る
>楽しさと、それが絶対に失われるおそれのないように、確実に深く人に伝えることの
>喜びとを植えつけることだった――あとは万事が自然に、そして何も特に私の力では
>なしに進んだだけのことである。
> この知識とそれを人に伝えることに対する貪欲さとは、たまたま私に多くの物質的
>成功をもたらした――しかし、そんなこととはまったく別に、このことは、金銭その他の
>目に見えるものでは測ることのできないようなさまざまな形で、私に人生の豊かさを
>もたらしたのである。
> ありがとうパパ。


アシモフのいう「それが絶対に失われるおそれのないように、確実に深く人に伝えること
の喜び」というのは、唐沢俊一のホザく「虚実の皮膜一枚のところでの勝負」だの「クジを
引くような、そのハラハラ感」だのとは次元が違う (「駄ボラのいかがわしさの混入率高過ぎ
<『トンデモ一行知識の世界』」
を参照)。唐沢俊一の文章の多くは、虚実の皮膜など軽く
ぶちやぶった数多くの「駄ボラ」で構成されていることを、おいといても、である。

『トンデモ一行知識の世界』 P.33 で唐沢俊一は、「間違いを間違いだからといって無下
に排斥するのは人間の文化を貧しいものにしてしまう。 事実、などというのは世界中の
人間のうちの数パーセントが知っていればいいことではないか?」ともホザいている。
これもまた、アシモフとは正反対の、次元の低さと志の低さをあらわすものだ。


なお、アシモフは別のエッセイで、現在の時刻を知るために時計に目をやる癖が自分に
あること、その行為に意味はないと相手に説明しても納得してもらえないので、特に女の
子といっしょのときは困ってしまうというようなことを書いていた。どこに書いてあったの
か、再発掘できてないけど……。「無用な知識」うんぬんの「無用な」は、ここからきたの
かもしれないと想像したりしている。

その他参考 URL:
- http://www.brainyquote.com/quotes/authors/i/isaac_asimov.html

追記: 唐沢俊一検証blogの「愛はブーメラン。」のエントリーには、こういうコメントがつい
ていたけど……。

>mailinglist 2009/09/22 15:50
〈略〉
>『アシモフの雑学コレクション』も買いましたが、意外と単純な話で、唐沢は巻末の星
>新一のあとがきを曲解しただけなのかもしれませんよ(星の署名が文末にまわってい
>て、本文との区別がまぎらわしい)。はじめの7行はまんま唐沢の主張だし。


……まあ、ちょっと (かなり?) 違うのではないかと。ちなみに、星新一の解説の、最初の
7 行というか 8 行に書かれていることは以下の通り。

『アシモフの雑学コレクション』 P.312
> このような本に解説は不要と思うが、なんとはなしに書いておく。
> 新しい知識を得るというのは、楽しいことだ。テレビの番組にクイズが多いのも、そのた
>めだ。テレビ出現前のラジオの時代でも、そうだった。さらに昔、雑誌には豆知識という名
>前で、そんな内容のコラムがあったものだ。
> 娯楽のひとつの形式といえよう。学問のきっかけとなるかどうかは、別問題。気に入っ
>たものを五つほどおぼえ、友人との会話に持ち出せたら、立派なものである。心の底での、
>科学や歴史への抵抗感が薄れれば、それもけっこうなことだ。


「科学や歴史への抵抗感が薄れれば、それもけっこうなこと」などという真っ当なことは
唐沢俊一はいっていないし、例の巻頭言にも反映されていない。「友人との会話に持ち
出せたら、立派なもの」という路線は、唐沢俊一の場合は後になってから打ち出してきた
もので、『トンデモ一行知識の世界』や『トンデモ一行知識の逆襲』の時点ではそういう
スタンスをとっていない。

『トンデモ一行知識の逆襲』P.218

 世の中には、知識をあまり増やしたくない、というたぐいの人々がいるの
である。
 どうか、この本の読者の皆さんも、一行知識を収集したら、その知識は胸
の奥にしまい、一般人にはできるだけ、そういう知識の収集の趣味がある
などということは押し隠し、くれぐれも学校や職場などでそれに勘づかれる
ことのないよう、気をつけた方がいい。その発表は、私のホームページの
掲示板のような、ごく特殊な趣味の人々が集まる場で発表するに止めて
おいた方が無難であろう。


そりゃまあ、「新しい知識を得るというのは、楽しいこと」で「学問のきっかけとなるかどう
かは、別問題」を、「無用な知識の数が増えることで快感を感じる」に対応づけることも
可能といえば可能だけど、その程度のことならば、アシモフ本人の書いている、「ものを
知る楽しさ」と、「金銭その他の目に見えるものでは測ることのできないようなさまざまな
形で、私に人生の豊かさをもたらした」の方をとればよいのではないかと。

テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

15:25  |  『トンデモ一行知識の世界』派生トリビア編 (58) +  |  TB(0)  |  CM(55)  |  EDIT  |  Top↑

2009.06.14 (Sun)

お札サブレの新札対応もいろいろ手間がかかりそうですね

『トンデモ一行知識の世界』 P.28

 大蔵省の売店にはその名も『お札サブレ』という一万円の絵のお菓子が
ある。


今は財務省だけど、『トンデモ一行知識の世界』の出た 1998 年は、「大蔵省」というの
は、別にガセではなかった。

http://ja.wikipedia.org/wiki/財務省_(日本)
>財務省本省内にあるコンビニエンスストア(共済組合の売店)で土産物として「お札サ
>ブレ」という菓子を発売している。紙幣をデザインしたサブレである。以前は購入するた
>めに本省の建物内に入ることができた(部外者が入るには、受付で身分証明書を呈示
>し(写真入りを推奨)備え付けの用紙に住所氏名、訪問部署名を記入する)。
>しかし現在は入口受付まで売店の店員が「お札サブレ」を持参し販売するため、「お札
>サブレ」購入のために本省の建物内に入ることはできない。


以下は、派生トリビアネタ。

- お札サブレは、「お札と切手の博物館」でも入手可能とのこと。
 ( http://www.ldplab.jp/ldplab/map/zaimu.php )

- 2000 年当時の大蔵省では、「西暦 2000 年記念」に、新登場の 2000 円札もサブレに
 して販売していた。この 2000 円札と 10000 円札のサブレに、1000 円札、5000 円札
 のサブレを加えたセットがあって、曽野綾子が知人からもらったというのもその頃。
 ( https://nippon.zaidan.info/kinenkan/moyo/0000271/moyo_item.html
  http://ash.jp/%7Ekim/etc/ima2/ima042.htm )

- 財務省内見学ツアーに参加すると、庁舎内の売店で、 「お札サブレ」だけでなく
 「お札タオル」を買うこともできる。
 ( http://www.ldplab.jp/ldplab/map/zaimu.php )

- 財務省 (旧大蔵省) で売られている一万円サブレは東京風月堂がつくっているが、
 福沢諭吉の出身地である中津では、福沢本舗の壱万円の里、渓月堂の壱万円札
 お札せんべいといった別バージョン (?) が、駅の売店などで販売されている。
 福沢諭吉の顔は、それぞれ違っていて、まるで別人。
 ( http://portal.nifty.com/koneta04/09/09/01/ )

- また、日銀本店の近くには、風月堂のお札サブレの他、亀井堂本家の紙幣せんべい、
 貨幣まんじゅうなどのグッズを扱う「ときわ総合サービス」というのがある。
 ( http://www.arakawas.sakura.ne.jp/backn012/tokiwaso/tokiwaso.html
  http://www.tokiwa-ss.co.jp/index.html )


関連のお菓子ネタ:
精密機械のメーカーは羊羹がお好き?
貨幣せんべいじゃなくて造幣せんべいは硬貨なせんべいです
「せめんだる」は本当に樽の形をしています
いつでもガセビア、フルタイム

テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

12:58  |  『トンデモ一行知識の世界』派生トリビア編 (58) +  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2009.06.07 (Sun)

精密機械のメーカーは羊羹がお好き?

『トンデモ一行知識の世界』 P.28

 富士通の手みやげ品には富士通羊羹と富士通茶がある。


現在は、富士通羊羹、そして唐沢俊一が言及していない富士通カレー、富士通せんべい
は売店にあるものの、富士通茶は販売していない模様。缶入りの富士通茶というものが
昔は存在していたみたいだから、間違いにはカウントしないけど。

http://jp.fujitsu.com/group/refre/business/
>3. 売店運営等
>富士通株式会社及び富士通グループ各社において、売店運営 (全国36店舗) を行っ
>ております。 加えて各種商品の斡旋販売、また、自動販売機による飲料水やたばこ
>等の販売も行っております。
>[主な売店取扱い商品]
>・富士通リフレ「厳選素材ビーフカレー」
>・富士通羊羹、せんべい
>・切手、印紙、各種カード、図書カード
>・日用品雑貨、菓子、飲物類


http://slashdot.jp/comments.pl?sid=400810&threshold=1&commentsort=3&mode=thread&pid=1340762
>#景気の良かった頃は、FM-TOWNSを買ってユーザー登録すれば、富士通ようかん
>セットと富士通茶(缶入り2本)とテレホンカード2枚が送られてきたものだったが…


富士通羊羹、富士通せんべい、富士通カレーの 3 つとも、写真入りで紹介してくれて
いるブログもある。

http://trashbox.homeip.net/nownow/20060425/
>出ました。伝説の富士通ようかん。
>企業モノのようかんと言えばニコンようかんが有名ですが、これは穴場でしょう。
>さすがに自社工場で作っているわけではなく、亀屋万年堂のOEM製品でした(笑)


ちなみに、せんべいは長良園、カレーはエスビーサンギョーフーズが製造。
さらに、このブログによると……。

http://trashbox.homeip.net/nownow/20060425/
>食べ物系のスペシャルグッズとして王道なのはやはりニコンようかんでしょうかね。
>ニコンの食品グッズの多さには驚きです。
>ワインはまだしもコシヒカリとか...レンズ研磨するのに綺麗な水があるから?そのうち
>ワサビとか出てきそうな勢いです。
>日本酒や焼酎が登場する日も近いか?ニコンの他にも日本電装さんには「デンソー
>サブレ」や「デンソーせんべい」が、また、かのマイクロソフトには「マイクロソフトガム」
>なんてものもあるようです。
>羊羹つながりだと「シチズンようかん」なんてのもある模様。


ニコンようかん、そして Wikipedia でいう「本体サイズの小型化によりハンドリングを大幅
に向上させたニコン一口ようかん」は、直営オンラインショップ「ニコンダイレクト」で販売
されているのを確認できたんだけど、残念ながらニコンワイン、ニコンこしひかりの方は
ニコンダイレクトでは見つからなかった。

- http://ja.wikipedia.org/wiki/ニコンようかん

デンソーせんべいは、ここに↓
- http://www.fl.ctrl.titech.ac.jp/event/2007/070918/070918.html

デンソーサブレは、ここに↓
- http://minkara.carview.co.jp/userid/130797/blog/3068985/

シチズン羊羹は……えっと、これ、メーカー純正品とな?
- http://mezasebigm.exblog.jp/756233/

テーマ : 感想 - ジャンル : 本・雑誌

10:58  |  『トンデモ一行知識の世界』派生トリビア編 (58) +  |  TB(0)  |  CM(11)  |  EDIT  |  Top↑

2009.04.20 (Mon)

「世界最長の曲」の作曲者でもあるジョン・ケージ

『トンデモ一行知識の世界』 P.26

『4分33秒』がヒットしたジョン・ケージは、その十年後『0分00秒』という曲を
“作曲”した。これはひとりの演奏者がどれだけの時間でも何をしてもよいと
いう“音楽”である。

×ひとりの演奏者が ○独奏として

Wikipedia の記述によると以下の通り。

http://ja.wikipedia.org/wiki/0分00秒
>標題の下には「独奏として誰が何をしてもよい」という旨の記載がある。しかしこの点に
>ついては誤解が生じやすいので注意を要する。演奏者は「ある習熟した行為」を行う
>が、それは例えば字を書く、歯を磨く、タバコを吸う、というような日常的な行為を指して
>いる。またこの作品を次に演奏する際は、すでに行ったことのある行為を採用してはな
>らない。音楽的あるいは演劇的身振りを避け、聴衆を電子的な状況に注目させるよう
>な小細工もしてはならない。


そんな禁止事項があるなら、本当に「何をしてもよい」ということにはならないのではない
かという件は、短文の紹介では必ずしもそこまで言及しなくともよいだろうということで、
おいといて。

気になったのは、「誰が何をしてもよい」の「誰が」。唐沢俊一は「ひとりの演奏者が」と
書いているのだが……。ふと思いついて、上記 Wikipedia の「独奏」のリンクをクリック
したら、独奏とは「一人の演奏者だけで演奏する作品」とは限らないとの説明があった。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ソロ_(音楽)
>一人とは限らない“solo”
>〈略〉それは、一人の演奏者だけで演奏する作品だけでなく、例えば、ピアノ伴奏付き
>の歌唱も、主旋律を一人で担当するという意味で“solo”であり、協奏曲における独奏
>楽器も、それが例えば三重協奏曲のように複数人いたとしても、独奏楽器を各一人で
>担当するという意味で“solo”であり、オーケストラ曲中におけるアンサンブル的な楽句
>においても、例えばそこにフガートがあった場合、それが仮に30声部にも及ぶものだと
>しても、人数にかかわらず各声部を一人ずつで担当する部分は“solo”と呼べる。すな
>わち、 “solo”とは必ずしもたった一人で演奏するわけではなく、一つの役目(声部)を
>複数人で担当せずに、それをたった一人で担う形態を呼び示し、その対象は、主旋律
>であったり、楽曲そのものであったり、実態は様々である。


では、ジョン・ケージの『0分00秒』は実際どうなんだろうとググってみたら、以下のような
資料も見つかった。「ケージ自身による指定」の説明は、こちらの方がわかりやすい。

http://depo.main.jp/775
> 「4分33秒」には続編の曲があって「0分00秒」という。こんどはまったくなにもしない
>で終わりか?と思いそうだが、そういうわけではなく、ケージ自身による指定として以下
>の文章が記述されている。
>・最大限に音が増幅される状況の中で(ただしフィードバックは避けること)、非音楽的な
> 修練を伴うアクションを1回か複数回演じること
> ・同じアクションの中で2つのパフォーマンスはしないこと。音楽を作曲するパフォーマ
> ンスはしないこと。電子的・音楽的・演劇的なシチュエーションそれ自体に注目を集め
> ないようにすること
> ちなみに初演時には、この文章をそのままピアノの上でカリカリと紙に書いて終わっ
>たそうです。時間がはっきり決められないことからこういうタイトルになっているんだろう
>なあ…1968年に演奏されたときには、マルセル・デュシャンと5時間にわたってずー
>ーーっとチェスをし続けたそうですが…どうなんだそれは…


2 人でチェスをして、その音を聴衆にきかせたのならば、唐沢俊一のいう「ひとりの演奏
者が」ということにはならない。

また、Wikipedia に、以下のような記述もある。

http://ja.wikipedia.org/wiki/0分00秒
>「0′00″ No.2 [4′33″ No.3]」(1968) は、楽譜出版社C.F.Petersのカタログに記載
>されていないことから未出版と誤解されるがSong Booksに含まれるかたちで出版され
>ている。少なくとも2人以上のゲーム・プレーヤー(チェス、ドミノ、スクラブル、ブリッジ
>等)とコンタクトマイク、アンプ、スピーカーのための作品で、ゲーム中のカードや駒が
>立てる音を会場内に増幅させ響かせるというものである。


この楽譜では、ひとりどころか「2人以上のゲーム・プレーヤー」が、演奏者として参加する
ことを前提としているということになる。

追記: ……と、上記のように考えて書いたのだけど、「2人以上のゲーム・プレーヤー」
の演奏する「0分00秒」は、0分00秒 No.2 で 4分33秒の No.3 (Wikipedia の表記では
「0′00″ No.2 [4′33″ No.3]」)。これは、唐沢俊一のいう、4分33秒の「十年後」
の「『0分00秒』という曲」つまり 0分00秒 No.1 (4分33秒 No.2) とは別の曲で、これは
「ひとりで演奏」するものとの指摘がコメント欄にあり。

整理する (できてないかも) と、こういう感じ?

4分33秒 No.1: 1952 年に初演。演奏者は 1 人または複数。無音。
・0分00秒 No.1 (4分33秒 No.2): 1962 年の発表。演奏者は 1 人。何をやってもよい。
 (いくつかの禁止事項はあるが、具体的に何をやれという指定はない)。
・0分00秒 No.2 (4分33秒 No.3): 1968 年の作品。演奏者は 2 人以上。アンプによって
 増幅された状況でチェスなどのゲームをする。

嘘を書いてしまったことをお詫びし訂正するとともに、詳細はコメント欄を参照していた
だくことをお願いします。すみません。

おまけ:
『4分33秒』は 273 秒で、絶対零度は摂氏 273度。でも、これは多分、偶然の一致。

http://ww2.ctt.ne.jp/%7Ea-k/disc/cage_433.html
>From: Brian Raiter
>Date: Mon, 4 Nov 1996 07:40:31 -0800 (PST)
>Subject: Re: *4'33"* and 0 K
>私の持っている唯一の資料は、マーティン・ガーディナーによるものだ。彼は『サイエン
>ティフィック・アメリカン』誌の「数学ゲーム」のコラム(無題)でこの問題について言及し
>ている。このコラムはKnopf社から1977年に出版された『数学によるマジック・ショー』
>に掲載されている(最近アメリカ数学協会によって1989年にリプリントされたが、良質の
>大学図書館ならオリジナルの本を持っているだろう)。問題の箇所は次の通り:
>「沈黙の時間は273秒だ。これは、ケージが説明してくれたように、摂氏-273度または
>絶対零度である。これはあらゆる分子運動が静かに止まる温度である。」
>この資料から得られることは、ケージがこのことを当初から考えていたとか、気付いて
>いたとか言うことを明かすものでは全くない。ケージは多くの機会で<4分33秒>の長
>さは易によって決定したと言っているので、私は、ケージの関連づけは事後発見された
>(あるいは誰かによって指摘されたと言う方がもっともらしい)偶然の出来事であったと
>思う。


その他参考 URL:
- http://homepage3.nifty.com/musicircus/cage/paths/3.htm
- http://ja.wikipedia.org/wiki/ジョン・ケージ
- http://unkar.jp/read/music8.2ch.net/contemporary/1123189874
- http://fusionanomaly.net/johncage.html

テーマ : 感想 - ジャンル : 本・雑誌

23:54  |  『トンデモ一行知識の世界』派生トリビア編 (58) +  |  TB(0)  |  CM(5)  |  EDIT  |  Top↑

2009.03.08 (Sun)

卵鞘のフライだとしたら、「ぽりぽり食う」というのは、ちょっとアレかも

『トンデモ一行知識の世界』 P.61

実際、東南アジアなんかではゴキブリをフライにしてスナックがわりにぽり
ぽり食うというし、昔のイギリスではすりつぶしてペーストにし、パンに塗っ
て食ったと文献にある。ちょっとオエーッとくる話だ。


「オエーッとくる」という言い回しが、何か 30 年くらい前の少女漫画風だなあというのは、
おいといて。

ネタがゴキブリなだけに気分がうあああああああああ」に引用した文章の続き。
前エントリー同様、大きなお世話かもしれないけど、★つきのリンクのクリックには注意。

でも『虫屋のよろこび』の著者に恨みはないでしょう唐沢俊一先生」で取り上げたこと
のある『虫屋のよろこび』。この本では、食用としてのゴキブリの利用にはやや否定的。

『虫屋のよろこび』 P.181
>ゴキブリは熱帯地方に多くいるが、大部分の種が悪臭と、味の悪い分泌物をもつため
>に未開文化圏でも通常は食料源になっていない。


一方、食用としてのゴキブリの利用にかなり肯定的であり、唐沢俊一の文章の元ネタと
思われるのが、これ↓ 唐沢俊一は、「小西正泰」という名前も何も出してないけど。

http://www.afftis.or.jp/konchu/hanasi/h18.htm
>ゴキブリ類は無毒で味も良いと、百年ほど前までは世界各地で食べていました。畏
>友・小西正泰氏の調査から一部を紹介します。
>  ……ロンドンではゴキブリのペーストをパンに塗って食べていた。イギリスの船員は
>船の中でゴキブリを捕らえ、 生で食べた(小エビのような味という)。タイの少数民族
>の子供たちはゴキブリの卵鞘を集めてフライにして好んで食べる。 中国南部では古く
>からゴキブリを食べていた……などなど。


ちょっと面白いと思ったのは、この「小西正泰」という人は、『虫屋のよろこび』の編者でも
あること。

http://yushodo.co.jp/showroom/showcase/pryer/pryer3.html
>訳 書 〈略〉 アダムズ(編)『虫屋のよろこび』(監訳:平凡社)1995

まあ『虫屋のよろこび』の方は翻訳本だし、ゴキブリの「大部分の種が悪臭と、味の
悪い分泌物をもつ」ことや、「未開文化圏でも通常は食料源になっていない」ことと、
一部の種類が、一部の地域、限定された状況で食料になることとは両立可能なので、
それはよいとして。

この人は結構、ゴキブリについてもネタ出ししてくれている (?) ようなので、唐沢俊一が
スルーしている分について。

http://choyukkuri.exblog.jp/3989377/
>また、平安時代末期になって、橘 忠兼の「伊呂波字類抄」と言う書物に「あきむし」と
>言う名前で出てくる「ゴキブリ」が居て、北海道大学で昆虫学を学ばれた 小西 正泰 
>博士(こにしまさやす)によりますと、この「あきむし」というのは、日本古来から土着し
>ている「ヤマトゴキブリ」のことであろうと説明されています。


http://www3.kcn.ne.jp/%7Ejarry/jkou/ii095.html
>■誤記振り?
> 1884年に発行された岩川友太郎氏の『生物学語彙』という権威ある書物で「御器
>噛り」に誤って「ごきぶり」というフリガナがつけられました。続いて1898年に発行され
>た松村松年氏の『日本昆虫学』でも先例が踏襲され、それ以降の生物学諸誌に「ごき
>ぶり」が完全に定着することとなってしまった、という話が、小西正泰氏の『虫の博物
>館誌』(1993)で紹介されています。


特に、御器噛り (ごきかぶり) が誤記によってゴキブリになったというネタは、上で引用
した人も書いている通り、よい「誤記振り」だと思うので、スルーするのは惜しいかと。


なお、前エントリーでもリンクした毎コミの記事によると、マダガスカルゴキブリは美味
だそうだ。

http://journal.mycom.co.jp/column/hobbysouguu/050/index.html
>見た目やサイズはなんとなくシャコに近い。意を決して食べてみると、触感や味は
>ほぼ白身魚。殻は固いが臭みやクセなどはなく、拍子抜けするほど"普通に"うまい。
>驚いて主催者の内山さんを見ると「おいしいでしょう?」とこちらの反応に満足げな様
>子。参加者からは、「ゴキブリがこんなにうまいのは悔しい!」との声も漏れている。
>確かに悔しい。そう言えば手塚治虫のマンガ『火の鳥 太陽編』でゴキブリが食材と
>して売られているシーンがあったが、あれはきっと食糧事情が貧しいからではなく、お
>いしいから売っていたに違いない。思わず勝手にそう解釈してしまうほどの味である。


テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

02:59  |  『トンデモ一行知識の世界』派生トリビア編 (58) +  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

2009.02.13 (Fri)

旧ブログの『トンデモ一行知識の世界』派生トリビア編

『トンデモ一行知識の世界』派生トリビア編 (58)


102. それとも NHK が強かったのか?
103. 府県序列なんてあったことすら知らなかったわ
104. 使い捨てハイテク毛布、マジで欲しい
110. ストリゴイの 2 つめの心臓っていつできるのかな
111. 金を産むか、炎上するだけか
112. どこで売っているんだろ韓国のり風味
113. iPod はモノリス nano
114. クオレも日本でアニメ化されていたとか
115. ゴムやエナメルのレオタードもあるそうだ
116. ダイナマイト工場あっての特効薬?
117. 漫画喫茶やネットカフェの先駆?
118. 「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」by 水野晴郎
119. 明治天皇、手塚治虫、ゴジラ
120. 青い卵を産むニワトリもいる
121. 初代大統領でない方のワシントン
122. イワシは弱し、されど……
123. レムリア大陸はキツネザルの大陸
126. 美人コンテストに応募したのは義兄だとか
127. ハンムラビ法典と表記する方が多いのかな
128. 人の背の高さほどある本
131. ラーメンの丼の渦巻き模様も由来不明とか
132. 反魂丹が胃腸薬なら安本丹は何の薬か
133. エロマンガ島とバンジージャンプ
136. 実は実話ってことでいいから
138. で、ジャコウネコの鳴き声は?
139. はんぺんは半月型をしていた?
141. いろんな JOB
142. ルターは便秘体質で痔だったという説もある
143. 士族がいるのはアルファケンタウリ
144. ロンブローゾ、狂人に夢を与え過ぎ
145. 人魚可愛や、可愛や人魚
146. 交番は国際語だそうだが en.wikipedia にはない
148. チャイコフスキー、序曲1812年、大砲
149. 2 ヶ月くらい、ずれても安心
150. 大正時代のコカ・コーラ
159. 失われた時を求めての「翻訳」
162. 火星の夕焼けは青い
185. 「伊賀忍法帖」の同時上映は「汚れた英雄」
193. サルの惑星ホットライン
197. 「蚊に吸われる」と言う地域もあるそうだ
199. ナポレオンの遠征でもシラミとチフスの犠牲者多数とのこと
202. さて2ちゃんねるの書き込みの男女比は?
209. 似ているようで違う - 貴婦人と理不尽
212. 蚊の発生は金魚迷惑とは限らない
213. ナノテク……なの……?
214. 電動じゃないタイプライター打ったことあります
227. 幻想という名の健康
264. 久しぶりのゴキブリ
265. TM の創立者マハリシは 2008 年 2 月に死去
297. 表示する国名を決めるのもあれこれ大変
299. 人皮装丁本の想定しているもの
300. レモネードが語源でもレモンはラムネに必須ではない
332. 雄牛の血については引き続きご意見募集中
350. グミ、ゴム、ガム、ガムシロップ、ガムテープ
355. 硬いオブラートは神様への捧げもの
626. ポルノが哲学だった時代をつくったアレティーノ
678. やたら飲みたくなったぞブラッディ・シーザー
852. 似ているようで違う――マノフィカとマトリョージカ


テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

02:44  |  『トンデモ一行知識の世界』派生トリビア編 (58) +  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑
 | BLOGTOP | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。